山田涼介「鋼の錬金術師」に賛否 でも結果は爆死

あれこれ言われた山田涼介主演の映画「鋼の錬金術師 完結編 復讐者スカー」ですが、どこがどう拙かったのか振り返ってみます
まず、一部のメディアが2018年の前作を「興行収入12億円のヒット」と書いている件なのですが、信頼できる数字としての興行収入は11億1千万円であり、12億円というのは下駄を履かせた数字でしょう。「キネマ旬報」には、「これも(実写版「ジョジョ」と)同様に25億円くらいはいかないとダメな作品です。製作に9億円はかかっていますので」と書かれています。製作費が9億円で宣伝費は2億円としても、大ヒットどころか、実質赤字だったのでは?
さて、サイゾーウーマンがこの作品について記事を書いていますので一部を引用します


Hey!Say!JUMP・山田涼介『鋼の錬金術師 完結編』、初登場9位の“大爆死”! 有岡大貴『シン・ウルトラマン』と比べて同情の声も
Hey!Say!JUMP・山田涼介が主演を務める映画『鋼の錬金術師 完結編 復讐者スカー』が、5月20日に公開初日を迎えた。2017年12月公開の第1作『鋼の錬金術師』は、全国映画動員ランキング(興行通信社調べ、以下同)で初登場1位を獲得していたが、 約5年ぶりの新作は9位スタートと大爆死。6月24日には『鋼の錬金術師 完結編 最後の錬成』の封切りも控える中で、幸先の悪い幕開けとなってしまった。
(中略)
感想を見てみると、「前作と何も変わってない。無理やり原作に話を寄せようとして、時間がないからぐっちゃぐちゃになってた」「やっぱりB級映画感が拭えないなあ……。CGはチープだし、安っぽく感じてしまう」「原作のギャグを実写でそのままやっているので、めちゃくちゃサムい。『最後の錬成』を見るか迷う」といった、手厳しい意見が見受けられる。
一方で、「1作目が残念だったから期待せずに見に行ったけど、ハガレンファンも納得の出来だった」「前作より格段に良くなっていたから、次回作も見る!」「CGがスゴいし、前作よりパワーアップしていた。役者さんも素晴らしい!」「脚本家が変わったのかと思うくらい、1作目と比べて内容が良くなってた。テンポも原作の流れを損なわなかった」などと、好意的なコメントも多い。 
また、ネット上には「劇場がガラガラ」とのレポートも。「公開3日目なのに、劇場がガラガラで驚いた」「お客さんがほとんど入ってないので残念」といった書き込みも寄せられている。


349館という邦画にしては大規模な枠で公開したのですから、1館当たりの観客動員数からすれば、各上映回にお客さんが2人か3人しかいないのが実態だったのでしょう
以前にも書いたように、実写化に対してほとんどの「ハガレン」ファンは否定的ですから、誰が観に行くのかという話です
上記の記事の中のコメントでは、「前作より良くなっている」との声があるのですが、起死回生というほど演出、脚本が刷新されたのかは不明です。監督も脚本も2017年の第1作と同じ顔ぶれですから
製作者のクレジットには藤島ジェリーKの名前が入っており、おそらく製作委員会にジャニーズ事務所が加わり出資しているのでしょう。してみると、最初から山田涼介主演で3部作をやる計画だったと分かります。監督も3部作すべて曽利文彦が手掛けるのが既定路線だったと
曽利文彦の名前にあまり良い印象はありません
SF大作アニメ「ベクシル 2077日本鎖国」の監督と脚本を担当した人物であり、主人公のキャラデザインや作品世界からして「攻殻機動隊のパチもん」と揶揄されたのが記憶に残っています。これも大コケした作品です(興行収入1億円とさんざんな成績でした)
CGを使った映像表現で曽利文彦は定評があるようですが、別の監督が「鋼の…」を手掛けていたのならまた違う結果になったのでは?
まあ、おそらくはアメリカの映画みたいにCGを多用して観客が驚くような映像を見せよう、アニメーションに負けない世界観を表現しようと意図したのかもしれませんが

ベクシル 2077 日本鎖国(2007年公開)


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