岩手県警巡査部長 留置場のわいせつ行為で懲役3年

刑事として犯罪捜査の第一線で活躍していた阿部武蔵元巡査部長が、どのようなヘマをして警察署の留置係に左遷されたのか、情報がないので不明です
ただ、その境遇が職務専念の失わせ、勾留中の女性容疑者にわいせつ行為を繰り返すようになったのかもしれません(同情できる要素は皆無ですが)
公判では女性容疑者が衣服を脱いで誘ってきた、などと弁解していたものの通用するはずはありません。懲戒免職の上に懲役3年の実刑判決を受けています


警察署の留置場に勾留されていた女性に職務中にわいせつな行為をした罪に問われた元警察官について、盛岡地方裁判所は「被害者に精神的・肉体的苦痛を与えた卑劣な犯行だ」として懲役3年の実刑判決を言い渡しました。
奥州警察署の巡査部長だった阿部武蔵被告(35)は去年11月から12月にかけて、留置場に勾留されていた女性に職務中に繰り返しわいせつな行為をしたとして特別公務員暴行陵虐の罪に問われました。
これまでの裁判で検察側は「立場の違いを利用した前代未聞の犯行であり、極めて悪質だ」などとして、懲役4年を求刑し、弁護側は執行猶予のついた判決を求めていました。
28日の判決で盛岡地方裁判所の中島真一郎裁判長は、「職務を軽んじ、権限を乱用して被害者の心身をもてあそんだ」と指摘した上で、「留置管理業務の信頼を著しく低下させ、被害者に精神的・肉体的苦痛を与えた卑劣な犯行だ」として懲役3年の実刑判決を言い渡しました。
判決後、被告の弁護士は「今後については被告と話すが、おそらく控訴はしないだろう」と話していました。
【留置場の管理体制の問題点も明らかに】
今回の事件では警察の留置場の管理体制の問題点も明らかになりました。
岩手県警によりますと、留置場では夜間、当直責任者が留置場の鍵を管理することになっていて、持ち出す場合は責任者に許可を得る決まりになっていますが、奥州警察署では当直責任者ではない元巡査部長が許可を取らずに持ち出していました。
去年4月以降、元巡査部長が許可を得ないまま鍵を持ち出すことが常態化していたということで、当直責任者も返却などを求めていなかったということです。
岩手県警は再発防止策として、各警察署から留置管理の担当者を集めて鍵の管理や留置されている人への対応などを指導する研修会を開いたということです。
また、今年度から花巻警察署は女性専用の留置場にして女性警察官を看守にする体制にしたということです。
留置管理業務を担当する岩手県警察本部警務課の向川原学次長は、「今後は適正な留置管理業務を推進し、このような事件が二度と起きないように指導を徹底していきたい」とコメントしています。
一方、岩手県警は今回の事件の被害者に謝罪したかについては「コメントできない」としています。
(NHKの記事から引用)


法務省の拘置所、刑務所、少年院などは勤務者が勝手に舎房・居室の鍵を持ち出せないように、夜間は監督当直者(係長級以上)が鍵を管理するのが当たり前です
しかし、田舎の警察の留置場では鍵の管理が極めてルーズになっていると分かります。当然、留置場での不祥事が露見するたび、全国の県警には「鍵の管理を厳正に行うように」と通達が発出され、各県警は警察署長に通達しているはずです。しかし、鍵の管理がきちんと行われているのか、警察署長ですら確認していないのが実際のようです
おそらく奥州署の署長は自分で留置場に足を運び、適切な運営がされているか確認してなどいなかったのでしょう。この事件を受け、警察署長も降格処分の上、左遷されたはずです
2018年に大阪府警富田林署が容疑者の逃走を許す大失態を犯し、なおかつ留置場の担当者のでたらめな勤務振りが露見したのですが、奥州警察署長は何も思わず、何も感じず、何も改めようとはしなかったのでしょう

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