岩手県警巡査部長 留置場で女性に強制わいせつ

警察の留置場の留置係というのは日の当たらない職場であり、病気や怪我のため第一線に配置できない警察官や、ヘマをした警察官を懲罰的に勤務させるといった扱いがされています
岩手県警の阿部武蔵元巡査部長は花形の職場である刑事として第一線で勤務していたものの、何かがあって奥州署の留置係に転属させられ、そこで勾留中の女性被疑者に強制わいせつ行為をしたり、留置場の監房の鍵を解除して外へ連れ出すなど繰り返したとして起訴されています


勾留中の女性にみだらな行為をした罪に問われている元警察官の男の初公判が岩手・盛岡地方裁判所で開かれた。裁判は即日結審し検察側は懲役4年を求刑した。
特別公務員暴行陵虐の罪に問われているのは、岩手・奥州警察署の元巡査部長・阿部武蔵被告(35)。
起訴状などによると、阿部被告は2021年11月12日ごろから12月18日ごろまでの間、奥州警察署の留置場で看守を務めていた際、勾留中の20代の女性に対し複数回にわたりみだらな行為をした罪に問われている。
6月1日の初公判で冒頭、阿部被告は起訴内容について「間違いありません」と認めた。
検察側は冒頭陳述で「女性が2021年10月14日に窃盗の疑いで逮捕され勾留されて以降、阿部被告が女性に対し施設内で読むことができる「官本」のリストにない図書を内密に提供したり、夜間、共に看守業務を行う同僚が仮眠している時間帯にコーヒーを飲ませる規律違反をしながら雑談をするようになった」と関係の始まりについて述べた。
また、当直の責任者が鍵の管理をする規則が署内で徹底されておらず、阿部被告が留置室の鍵を自由に持ち出して留置室から女性を連れ出すようになったと述べ、犯行に及びやすい状況にあったと指摘した。
その上で、阿部被告は2021年11月ごろから留置室の外にある押し入れの中で、5回以上にわたりみだらな行為におよび、女性は「留置されている人間の言うことは信用されず身に覚えのない余罪を押し付けられるかもしれない」と考え、抵抗したり被害を訴えたりはしなかったと、事件の発覚に時間を要した理由を挙げた。
検察側は、女性が別の警察官から取り調べを受けた際、「留置場でコーヒーを飲んだ」と話したことを知った阿部被告が、「取り調べ中、警察官からセクハラまがいの言動をされた」と申し立てるよう促し、自分に嫌疑が向かないよう仕向けたり、口止めをしていたりしたことを明らかにした。
さらに阿部被告は、女性が逮捕時に持っていた睡眠薬を廃棄処分したことにして手渡したり、保釈請求を手伝ったりして規律違反がエスカレートしていったと事件の経緯を説明した。
6月1日は被告人質問も行われた。
弁護側から犯行に至った経緯について問われた阿部被告は、「以前は刑事をしていて、その仕事が好きだった。コーヒーを飲ませた規律違反を暴露すると女性に脅され、逆らえば刑事の仕事に戻れなくなると考えた。女性が服を脱いですり寄ってきたため、恥をかかせてはいけないと思いみだらな行為に及んだ」と犯行の動機を述べた。
女性の供述と自身の主張の食い違いが表面化する一方で、起訴内容を全面的に認めたことについては「留置場でみだらな行為をしたことは間違いがないので受け入れた」と話した。
検察側は「被害を受けた女性の供述は詳細で、多くの裏付けに支えられているため極めて信用性が高い。留置担当者と収容者という立場の違いを利用し、逃亡も抵抗も困難な場所で行った前代未聞の犯行」と指摘し、実刑判決が相当であるとして阿部被告に懲役4年を求刑した。
これに対し弁護側は「社会復帰後には両親が阿部被告を援助するほか、飲食店を経営する友人が雇用すると約束している。女性が検察官に供述した内容について阿部被告の主張と食い違いがみられ、不自然な部分もある。調書の全てを刑の重さに反映しないでほしい」と主張し、執行猶予付きの判決を求めた。
裁判の終わりに阿部被告は「迷惑をかけた全ての人に申し訳ない。女性にも謝罪したい」と反省の弁を述べた。
判決は6月28日に言い渡される。
(岩手めんこいテレビの記事から引用)


この期に及んで「女性が服を脱いで誘ってきた」などと主張しています。実際のところは阿部被告と女性の2人しか知らないので何とも言えないわけですが、職務上の対応としては女性から誘われても断固として拒絶し、留置場の規則に沿って処するのが当然です
警察官としての基本であるところの執務細則を無視し、勝手に振る舞っているのですから論外でしょう
刑事として勤務していた際にも阿部被告には自分勝手な判断や振る舞いがあり、それを上司に咎められたのではないか、「こいつは現場に置いておけない」と見限られたのではないか、と勘ぐりたくなります
結果、留置場の勤務に配属され、腐っていたところで本件に至ったという経緯のようです。何とも情けない話です
懲役4年の求刑に対してどのような判決が下されるのでしょうか?
先に判決のあった岐阜県警大垣署の留置係だった杉山泰弘被告には、懲役2年6月(求刑懲役4年)の判決が下されています。なので、阿部被告にも同じ程度の実刑判決が言い渡されるものと予想します

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