静岡女子大生殺害 悪質ストーカーの控訴審はまだ

2020年6月、同じ大学の学部に通う女子大生につきまとい、LINEをブロックされたのを理由に彼女を49箇所も滅多刺しにして殺害した堀藍被告には、静岡地裁で懲役20年の判決が言い渡されました。検察側は量刑が軽すぎるとして控訴しているのですが、控訴審はまだ始まっていません
静岡地裁の菱田裁判長は堀被告が21歳で更生の可能性があると指摘し、被害者と堀被告との間にLINEでの交流があったとの理由(つまり2人は交際していたと判断)で、検察の無期懲役の求刑に対し懲役20年というバーゲンセール並みの大幅値引きをしています
しかし、法廷で明かされた堀被告と被害者とのLINEのやりとりは一方的かつ強引なものであり、支配欲丸出しの内容でした
このLINEでのやりとりを報じるFRIDAYの記事から一部を引用します


片思いの「LINE地獄」拒んで49か所刺された女性が残した手紙
(前略)
当初は断っていた山田さんだったが、被告が何度も要求するため最終的には断りきれずIDを教えた。ここから被告によるLINE地獄が始まる。やりとりを始めてすぐに、名前を呼び捨てにして、たびたび食事の誘いを持ちかけたのだ。
〈来週にでも未来と一緒にご飯行きたいと思ってるけどどう?〉
〈テスト終わったらさ、一緒にご飯行ってくれませんか〉
〈今月は空いてる日ある?〉
〈明日ラーメン食べに行くけど、もし時間があったら一緒にいかが〉
山田さんは〈友達の家に遊びに行くことになってて、ごめんね、ちょっと厳しいかも〉〈あしたはバイト入れちゃっててごめんね〉など、そのたびに断った。ところが被告はLINEを送り続けた。2019年10月から事件を起こす2020年6月の間に合計789回のやりとりがなされているが、そのうち被告からのLINE送信は551回にもおよぶ。
〈いままで付き合った彼氏とかいるの〉
〈どういう人がタイプなの〉
〈恋愛したいとか思ってる?今は特に好きな人いないって感じかな〉
など、プライベートに踏み込む質問を繰り返し、山田さんからの返信が滞ると、不満を隠すことなくこう送った。
〈未来、返信遅い〉
バイト先の同僚は山田さんの性格を「純粋で誠実、裏表のないとてもいい子。その反面、断りきれず、頼み事を引き受けたり、嫌なことを嫌だと断れず溜め込むことがあった」と振り返る。山田さんは被告に催促され、返信を送る日々が続いた。
「同級生の男の子がしつこく連絡してきて困ってる。プライベートなことまで根掘り葉掘り聞かれる」
当時、山田さんからこう打ち明けられた友人は、山田さんのスマホでLINEのやりとりを見せてもらったとき、こう思ったという。
「え、何これ、と思いました。普通じゃない」
山田さんは友人に「できるならブロックしたい、でも逆上して何されるか分からなくて怖い。返信が遅いと『遅い』と言われる。遅れた理由を丁寧に説明すると『そうだったんだ、ごめんね』と言うけど、再び怒り出す」と打ち明けていた。ブロックしたいけど怖い、という消極的な思いで返信を続けていたが、被告は増長してゆく。一方的に恋愛感情をぶつけながら、プライベートに踏み込む質問を繰り返した。
〈未来は俺に会いたいって思ってる?〉
〈俺の中で恋愛感情消えないんだ、どうしたらいいのかわからない〉
〈男の子好きになったことある?見た目か中身、どっちが大事?〉
〈身長は何センチ?体重はいくつ?〉
〈未来の親って仕事何やってるの〉
被告のLINEでの暴走が続く中、山田さんの身辺では不審な出来事が起こった。2019年12月ごろから、山田さんの電話に公衆電話から無言電話がかかってくるようになったのだ。応答すると電話の相手は「マクドナルドに名前と電話番号と『電話してください』と書いてあった」と言う。
(以下、略)


このLINEのやり取りは証拠として法廷に提出されたはずです。これを読んで裁判官は「2人はLINEで付き合っていた。LINEを一方的にブロックするという事件のきっかけを作ったのは被害者の方であり、被害者にも落ち度がある」と判断したのかもしれません
しかし、こんなしつこく絡んでくる相手に好意など抱けるはずもなく、被害者は嫌々ながらLINEで返信を返していたと理解するのが当たり前なのでは?
菱田裁判長の理屈なら、すべてのストーカーは皆、軽い刑罰で済む結果になりかねません
懲役20年の判決では被害者遺族も納得できませんし、被害者も浮かばれないでしょう
控訴審の判断はこれからですが、堀被告のひねくれた主張ばかりが通用するような裁判は大間違いであり、厳罰を科してもらいたいものです

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