男子中学生にトイレでわいせつ 教師が投身自殺(その2)

久々に記事を書いている途中でブログがフリーズし、最初から書き直しです。意欲をごっそりと削がれてしまうのですが、仕方なくもう一度書きます
昨日書いた、練馬区立中学校教師の石井武秀容疑者についての続きです
なお、自殺した石井容疑者についての厳しい私見が含まれますので、自殺者に鞭打つような言動は控えるべきと考える方はパスしてください
犯罪者が自殺をすればそれですべてがチャラになるとか、自殺によって究極的に責任を負ったとみなすべきとの考えに自分は賛同しません
以下、前田恒彦元東京地検特捜部主任検事がヤフーに掲載している記事から一部、引用します


生徒にわいせつ容疑の教諭が釈放後死亡 「自殺のおそれあり」で勾留できる?
(前略)
それこそ、精神疾患があって事件とは全く無関係に自殺念慮が強いのであれば、自殺の防止は勾留という刑事手続ではなく、措置入院など別の制度で行うべきだ。
そこで、自殺によって自ら犯した罪や事態を清算しようという気持ちを抱いている場合、釈放後に捜査に応じない姿勢がうかがわれ、行方をくらます重要な徴表があるということで、監護者がいないなどそのほかの事情をも併せ考慮して(3)にあたると評価できれば、勾留が認められると考えられている。
どのような事案なのかも重要
今回のケースの場合、そもそも教諭が取調べの中で自殺をほのめかす言動をしていたのか不明だ。警察や検察にとっても予想外の事態であり、「自殺のおそれあり」と言えなかったのであれば、単に(2)(3)の要件に当たるか否かの問題に帰着する。「おそれあり」と言えても、(3)の要件をみたすだけのほかの事情があるか否かを検討しなければならない。
一般に強制わいせつ事件の場合、被害者に供述の変更を働きかけたり、訴えの取り下げに向けて圧力を加えたり、厳罰を避けるために逃げようとすることが考えられ、(2)(3)の要件に当たるとして勾留が認められることが多い。しかし、今回、裁判所はこれらの要件をみたさないとした。
放課後に男子トイレで掃除をサボっていた複数の男子生徒を発見し、今回の生徒が他の生徒から性的な冗談を言われるなどじゃれあっていたことから、「ふざけちゃだめ」などと言いながら彼らが見ている中でその場のノリでこの生徒の両肩をつかんで個室に押し込み、ジョークとして股間を触ったという話もある。
教諭は取調べで客観的な行為について認めたうえで、「スキンシップのつもりだった」と供述し、わいせつの意図を否定していた模様だ。裁判所もこうした事案の特殊性を考慮し、関係者の供述も確保されているということで、(2)(3)を否定したのではないか。いずれにせよ、被害を訴えた生徒やほかの生徒らの心のケアが強く求められる。


スキンシップだとの言い分
まず、最初に「スキンシップのつもり」で他人の性器を触る人間などいません。いるとすれば、性犯罪者です。あるいは性犯罪者が自身の行動を正当化しようと言い逃れで口にする場合だけです。そもそも、「スキンシップのつもり」で男性教師が女生徒の性器を服の上からでも触るのが教育現場で許容されるのでしょうか。男子生徒の場合も同じです。なので、「スキンシップのつもりだった」という発言だけを切り取って、軽微な案件であるかのように矮小化するのは大間違いですし、そもそも事件性はなかったかのような表現を用いるのも大間違いでしょう
もし、勾留を認めなかった裁判官が、「これは性犯罪ではなく教師のスキンシップだったのではないか?」などという憶測を抱いていたとしたら、それこそ問題です。なので、元検事でもある人物が上記のような書き方をするのは首を傾げたくなります
死者は償いも謝罪でもできない
いちゃもんめいた書き方になって恐縮なのですが、「被害を訴えた生徒らの心のケアが強く求められる」と記事の末文にかかれているところにもひっかかります
犯罪報道ではしばしば見かける表現です。しかし、これは実務を理解していない人の用いる表現です
想定しているのは教育委員会が中学校にスクールカウンセラーを派遣し、生徒にカウンセリングをすれば心のケアは完了する…との考えなのでしょう
しかし、加害者である教師が自殺した結果、生徒は教師から謝罪を受ける機会が失われたのであり、いわば塞がらない傷口を抱えたまま宙に放り出された状態でしょう。加害者が謝罪すれば万事解決ではなく、それが傷口を塞ぐ第一歩になると考えるからです
当ブログで数多く取り上げている教師による性犯罪でも、加害者である教師が被害者の児童・生徒に直接謝罪する例はほとんどないのでしょう。これは加害者が直接、被害児童・生徒と接触するのは望ましくないと考える教育関係者・司法関係者・警察関係者が多いからです
ただ、児童・生徒の側からすれば、日頃から接する機会のない校長や教頭、教育委員会関係者、あるいは弁護士から謝罪の弁を伝達されたところで、腑に落ちないのであり、納得などできないはずです(エラソーな人たちの手前、形式的には謝罪を受け入れるにしても)
さらに「教師の自殺が自分の告発によるもの」と自責の念にかられ、苦悩する場合もあります
自殺する前に教師が遺書を書き、生徒への謝罪と「自殺は自分の弱さゆえであり生徒の告発のせいではない」と明記でもしていたなら別でしょうが、そんな丁寧な遺書を残したりはしないと思われます
教師の自殺によって被害者は取り残されてしまい、事件そのものは被疑者死亡のまま処理されます
生徒は教師から「済んだことだからいつまでも気にするな」とか、「受験まで時間がないから、1分1秒も無駄にするな」などと言われるのでは
こんな状態で、スクールカウンセラーが数度面接し、「心のケア」を完結させられるはずはありません

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