ヒステリックブルーのナオキ 実刑判決不満で控訴
埼玉県朝霞市の路上で深夜に帰宅しようとしていた20代の女性を尾行し、口を塞いでわいせつな行為をしようとした容疑で逮捕・起訴された元ヒステリックブルーのギタリスト、二階堂直樹被告は昨年、懲役1年2か月の実刑判決を受けています
これを不服として控訴しており、控訴審が今年6月23日に開かれる予定になっています
裁判の争点はこれまでに書いてきたところですが、もう一度書いておきます
二階堂被告の言い分は、「最初からわいせつ行為目的の犯行ではなく、女性を尾行したのは優越感を味わうため。被害女性は勝手にころんで肘を打撲したのであり、直接暴行を加えたわけではない」というものです。検察の主張は、「わいせつ行為を行う目的で女性を尾行し、背後から口を塞ぎ抵抗できない状態にした。女性が驚愕し、恐怖をおぼえ身を守ろうとし、バランスを崩して転倒し打撲した」というものです。1審は検察の主張通り強制わいせつを認めています
二階堂被告が背後から口を塞がなければ女性が転倒したりはしなかったのであり、二階堂被告に責任があるのは明らかです
しかし、二階堂被告は県迷惑防止条例違反(痴漢未遂)であり、本来なら罰金刑が相当の事件で、有罪判決で懲役刑を科すのは不当だと言い張っています
さて、昨年11月配信の文春オンラインの記事には、以下のように書かれています
実は今回、7月に事件を起こした後に、二階堂は甲府へ引っ越していた。しかしそこでは二階堂ではなく、「蒼井」という偽名を名乗っていた。交流があった近隣住民はこう語る。
「8月頭に、20代前半くらいの女性と一緒に引っ越してきました。『蒼井』と名乗っていました。“蒼井さん”は人当たりがよくて、屋根を直す建築の仕事をしていたみたいなのですが、『こんど家の屋根直してあげようか』と声をかけてくれたりもしました。『台風被害にあった家を直すために全国を転々としている』と忙しそうでしたよ。
同居の女性は都内で美容師をしていたようですが、辞めてこちらへ引っ越してきたみたいです。女性も近所の子供の髪を切ってあげたりしていました。友達を呼んで庭でバーベキューをしたりもしていましたが、トラブルは全然なかったですね」
「早く山梨ナンバーに変えたい」
しかし7月に事件を起こしていたと聞くと、思い出したように話をつづけた。
「"蒼井さん"の家は車が2台あって、1台はベンツの白のステーションワゴン、もう1台はミニ。男性の方が乗っていたベンツは千葉ナンバーで、『他県ナンバーだと警察に止められるから早く山梨ナンバーに変えたい』と言って実際に変えていました。『もうすぐ籍を入れようと思ってるんですよ』とも話していましたが、その後逮捕されるのがわかっていたとしたら、一体どんなつもりだったんでしょう……。最後に会ったのは(9月)21日で、『仕事で千葉に行ってくる』と言って出かけていきましたが、逮捕されたと聞いて驚きました」(同前)
新居は最寄り駅から徒歩10分程度の2階建ての一軒家で、家賃相場は10万円前後だという。
(以下、略)
家賃10万円の借家に住もうと、ベンツやミニに乗ろうと、それで二階堂被告の暮らしが成り立つなら問題にする必要はありません。刑務所から出てきた二階堂被告が裕福にも映る暮らしぶりが許せない、とするならそれは記者の偏見です
名字を偽って住むのも自分を守るためだと理解できますし、それがただちに近隣住民への脅威になったりはしません(性犯罪で有罪判決を受け、服役していた事実を隠すのが良いのか悪いのか、はともかく)
二階堂被告なりに妻と話し合い、再出発しようとしていたものと解釈できます
しかし、山梨に引っ越して新生活を始めて間もなく、埼玉県内で起こしていた事件のため逮捕され、長期間の勾留の後に有罪判決を受けたのですから二階堂被告としては憤懣やる方ないところだったのでしょう。が、同情はできません
二階堂被告の「軽微な事件だ」との主張が、被害者を苦しめる結果になったのですから。被害者は1度は示談に応じたものの、二階堂被告の主張に憤慨し、「厳罰を求める」と書面で意思表示をしています。通常、示談に応じた場合は示談金の受け取りと引き換えに、被害者は「被告を宥恕する(許す)」と一筆書いて提出します。これを弁護人が法廷で示し、「被害者も被告を許すと言ってるので寛大な判決を」と裁判官に情状酌量を求めるわけです
二階堂被告が己の言い分に執着し続けた結果、「反省していない」と裁判官は感じたのでしょう
控訴審においても二階堂被告は同じ主張を繰り返すと思われます
もし、二階堂被告が1審で自身の主張に執着せず、被害者の味わった恐怖も汲み、謝する罪だけでなく将来的にPTSD(心的外傷後ストレス障害)を発症した際にも責任をもって対処すると表明し誠意を尽くしたなら、執行猶予付き判決だったかもしれません
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