古河介護施設殺人 赤間容疑者殺人で起訴
昨年12月に古河市の老人介護施設の高齢者2人を殺害した容疑で逮捕された元職員、赤間恵美容疑者の精神鑑定が終了し、水戸地検が殺人罪で起訴しています
検察や警察の取り調べにも黙秘を貫いているようで、動機の部分についても供述はしていないようです。黙秘するのは被疑者・被告人の意思だとしても、それで裁判が有利になったりはしません
赤間被告と弁護人にしても、「赤間被告以外の第三者がやった」と立証するのは不可能に近いはずです
結局のところ、自分の罪と向き合うのが嫌なので黙秘しているだけ、なのでは?
茨城県古河市の介護老人保健施設「けやきの舎(いえ)」で入所者が相次いで不審死した事件で、水戸地検は、2人に対する殺人容疑で逮捕された元施設職員・赤間恵美容疑者(36)=同市大和田=を28日にも殺人罪で起訴する方針を固めた。関係者への取材で分かった。
地検は事件当時の精神状態を調べる鑑定留置を経て、刑事責任能力を問えると判断したとみられる。
茨城県警は、2020年5月に鈴木喜作さん(当時84)、同年7月に吉田節次さん(当時76)の入所者2人を殺害したとして、昨年12月に赤間容疑者を逮捕、再逮捕した。いずれも点滴チューブに注射筒(シリンジ)をつなげて空気を注入し、血液が循環しない状態にした疑いが持たれている。
地検は1月12日から4月22日まで赤間容疑者を鑑定留置し、専門家による精神鑑定を実施。責任能力があると判断し、勾留期限の28日にも起訴するとみられる。赤間容疑者は県警や地検の取り調べには黙秘していたという。
関係者によると、鈴木さんの事件で赤間容疑者は容体の急変を最初に同僚に伝え、その直前には1人で鈴木さんの部屋に入る姿を別の職員が目撃していたという。吉田さんの事件でも、亡くなる直前に赤間容疑者がベッドの近くでシリンジを動かす様子を同僚が目撃。同僚に問い詰められた赤間容疑者は、直後に施設を自主退職したという。
(朝日新聞の記事から引用)
すでに1審で無期懲役の判決が出ている元看護師で3人を殺害した久保木愛弓被告と比較されるのですが、久保木被告の場合起訴されたのは3人の殺害についてだけです。しかし、久保木被告は入院患者50人ほどを殺害した疑いがあり、これで無期懲役というのは検察も納得できず、控訴しています(もちろん、不起訴となった分の殺人も考慮して被告に重い刑罰を科すのはあり得ず、あくまで起訴された件で罪が問われるのですが)
赤間被告の場合、2人の殺害について起訴されたのであり、死刑が求刑されるかどうか微妙なところです
ただ、動機に汲むべきものがあるとは思えず、身勝手な理由による殺人と判断するしかありません。精神疾患もないのであれば、情状として斟酌する材料もないわけで
昔は殺人事件で、「動機が解明されていない。検察の立証は不十分だ」と噛みついた弁護人もいました。が、検事は占い師でもなく、超能力者でもありませんので、被告が語ろうとしない動機を推測のみで立証するなど不可能です
動機を語って情状に訴えるのは被告の側であるべきです
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