同級生に90回電話 ストーカー女逮捕

ストーカー事件も毎週のように報道されています。が、逮捕される容疑者は「自分はストーカーではない」と否認し、自覚を欠いている場合も珍しくありません。あるいは、自分が電話をしたりLINEを送っているのに、応じない相手が悪いと責任を転嫁して開き直る人もいます
いずれも認知のずれを感じるのであり、警察官が警告した程度では認知のずれが修正されるはずもなく、すぐには解決するとは思えません。もちろん、誰かが「ビシッと言ってやる」程度で解決などしないでしょう
名古屋市の女性が中学時代の同級生だった女性に執拗に電話をかけるなどしてつきまとい、ストーカー規制法違反の疑いで逮捕される事件がありましたので取り上げます


同級生の女性に90回連続で電話をし、実家に押しかけたとして、50歳の女が逮捕された。
逮捕された、愛知・名古屋市中川区の後藤理佐容疑者(50)は、50歳の女性に対し、スマホで88回にわたりメッセージを送ったほか、90回連続で電話をかけ、女性がいる実家に押しかけた、ストーカー規制法違反の疑いが持たれている。
後藤容疑者と女性は中学校の同級生で、4年ほど前に再会し、2人で食事などに行く関係だったという。
調べに対し後藤容疑者は、「彼女と何とかして連絡が取りたかった」と容疑を認めている。
警察は、後藤容疑者が女性に対し、恋愛感情を抱いていたとみて調べている。
(FNNプライムオンラインの記事から引用)


状況を整理すれば、警察はいきなりストーカー規制法違反で逮捕したりはしません。まずは被害者からの相談を受けた後、後藤容疑者を警察署に呼び出してストーカー規制法の説明をし、後藤容疑者の行為が法に触れると警告したはずです
さらに後藤容疑者がメッセージを送ったり、電話をかけたりしたのであれば、2度目の呼び出しをかけ警告書を手渡したはずです。「これ以上、繰り返せば逮捕する」と
ここまでした上で、後藤容疑者を逮捕したものと推測します
ただ、後藤容疑者にすれば警察の警告くらいで電話するのを止めたりはせず、思い余って実家に押しかけるところまで行動をエスカレートさせてしまったのでしょう
後藤容疑者は50歳で離婚歴があるのかもしれませんし、あるいは独身を貫いていたのかもしれません。どちらにせよ、孤独な暮らしを続けていたものと考えられます。恋愛感情を抱いていたのかどうかまでは分かりませんが、誰か話し相手になってくれる人物がほしかったのでしょう
被害者の女性がどのような立場にあったか記事では触れていないものの、後藤容疑者と同じように離婚し、実家に戻って暮らしていたとも想像できます
ともあれ、後藤容疑者にとっては孤独を埋め合わせられる大事な友人、という関係だったはずです。そこからさらに深い関係に至ろうとする後藤容疑者と、それを警戒し疎ましく感じるようになった被害者との間に亀裂が生じ、修復不可能な状態に至ったのかな、と
中学時代の友人とはいえ、その後の人生の方がはるかに長いのですから、互いに人生観や価値観に違いが出るのは当然であり、いつまでも仲良くとはいきません。同性であれ、異性であれ
後藤容疑者がストーカー行為を止めるには、彼女の孤独を別の方法で埋めるしかないように思います

(関連記事)
西尾ストーカー殺人 犯人の元少年は1度も謝罪に来ず
西尾ストーカー殺人の少年 出所後再犯で懲役1年8月
ストーカー殺人の少年が出所後また殺人未遂
三鷹女子高生殺害を考える1 ストーカー対応
三鷹女子高生殺害を考える2 無職のストーカー
三鷹女子高生殺害を考える6 懲役22年の判決
三鷹女子高生殺害を考える7 東京高裁で差し戻し
同性愛者ストーカー殺人を考える
大学職員がストーカー、同僚を殺害して逮捕
同志社女大ストーカー殺人はW不倫の結果
女子大生を刺した神戸ストーカー事件を考える
三角関係でストーカーと化した女教師
ストーカー殺人 被害者を批判するテリー伊藤
小金井アイドル刺傷事件を考える 容疑者は鑑定留置
小金井アイドル刺傷事件を考える 被害者の落ち度で炎上騒動
福岡女子予備生殺害 懲役22年求刑
福岡女子予備校生殺害 公判は始まらないまま
駅で10年待ち伏せ ストーカー男逮捕
藤沢ストーカー殺人(昭和57年) 藤間静波死刑囚
71歳老人が女子中学生にストーカーで実刑判決

この記事へのトラックバック