裏口入学事件 文部省元局長の判決は7月20日
2018年の夏、文部科学省科学技術・学術政策局長だった佐野太被告が東京医科大学に補助金を与える見返りとして、自分の息子を東京医科大学に不正に合格・入学させていたとして、贈収賄事件に発展しました。その過程で東京医科大学が浪人生や女子受験者の特定を減らして不合格にするなど、得点操作を実施していたと露見しています。さらに、他の私立医学系大学でも得点操作があったと暴露され、問題になりました
話を戻して、収賄で起訴された佐野太被告には懲役2年6月が求刑され、贈賄罪に問われた東京医科大の前理事長臼井正彦被告(80)と前学長の鈴木衛被告(72)に懲役1年6月と同1年、受託収賄ほう助罪に問われた医療コンサルタント会社元役員谷口浩司被告(51)に懲役2年を求刑され、結審しています。判決は7月20日に言い渡される予定です
文科元局長「知らないところで加点、収賄はえん罪」、判決は7月に
文部科学省幹部が助成金事業に関して便宜を図る見返りに、東京医科大学が幹部の息子を不正に合格させたなどとして、元文科省科学技術・学術政策局長の佐野太被告ら4人が起訴された贈収賄事件の公判が2月22日、東京地裁(西野吾一裁判長)であり、佐野被告は「いくら息子がかわいいとはいえ、不正をしてまで合格させたいと考えたことはない。加点は知らないところでなされていたものだ」などと述べた。元東京医大理事長の臼井正彦被告も「加点は贈賄や賄賂ではない」と述べるなど、被告全員が改めて無罪を主張し、結審した。判決は7月20日に言い渡される。
「辞めるとえん罪に負けることになる」と退学せず
佐野被告は最後の意見陳述で、「息子は加点がなくても正々堂々(東京医大に)合格していた。賄賂として収受した認識はなく、えん罪だ」と主張した。今も東京医大に通う息子について、「加点がなくても補欠合格していたことは検察も認めているのに、いまだにSNSなどで誹謗中傷を受けており、不憫でならない。勉学に励み、研鑽を重ねているたくましさに心を動かされる」と述べた。逮捕・起訴後、家族で話し合い、「大学を辞めるとえん罪に負けることになる」と、息子が東京医大に通い続けることを決めたという。
助成金事業の選定を巡っては、「(当時務めていた)官房長や(大臣官房内の)会計課に権限がないのは自明だ」として、改めて関与を否定した。
入試の公正を逸脱「心からお詫び」
臼井被告は一連の不適切な加点について、「大学の理事長としてのコンプライアンスやガバナンスを遵守せず、大学入試の公明・公正を逸脱し、入学試験の点数に10点加算するという不適切な行為を深く反省し、関係各位に心からお詫びを申し上げる」と陳謝した。その上で、「この加点は贈賄や賄賂ではない。本心から佐野被告の息子が1次試験を通れば入学させたい気持ち、その後発生する佐野氏との人脈形成を願ったからだ」と述べ、助成金事業との関連を否定した。
助成金事業に関しては「佐野氏に指導や助言をお願いしたものの、きっぱりと断られ、その後、私から一切お願いをしていない。事業に採用されたのも文科省できちんとした手順を踏んだものと考えられ、佐野氏の関与によるものでは全くない」と強調した。
佐野被告の息子に対しては、「立派な医師になってくれることを望んでいる」と述べた。
東京医大元学長の鈴木衛被告も「点数調整は、入試への国民の信頼を損なうことになった。受験生に心からお詫びしたい」と陳謝。ただ、点数調整は「贈賄や私利私欲によるものではない」と強調した。
(以下、略)
東京医科大の元学長も元理事長も、佐野太被告に忖度しているのか、息子が立派な医者になるよう期待している、とエラく熱を入れています
佐野太の息子はそれほどまでに素晴らしい人格者なのか、期待される人物なのか、と勘ぐりたくなります
それにしても逮捕から結審まで、随分と時間がかかっています。佐野太の息子が医大を卒業するまで判決を先延ばしさせる作戦だったのでしょうか?
たとえ不正入学が裁判で認定されたとしても、入学を取り消すのは難しいだろう、というのが法律家の見解です。入学して2年、3年経過したところで不正入学と判決が示されても、それで入学を取り消したり単位認定を取り消せば回復不能な損失になる…という理屈なのだとか
しかし、それは不正入学だったと本人が知らない場合に限ります。佐野太の息子は受験直前まで海外で遊び呆けていたと、自身のツイッターに記載しており、得点操作によって確実に合格できると事前に知っていた可能性が高いのでは?
まあ、それもこれも判決が出てみないと断定的なことは言えないのですが
仮に1審で有罪判決が出ても控訴するでしょうから、最高裁で判決が確定する前に息子は大学を卒業し、医師国家試験受験も済ませるものと思われます
ちなみに韓国で「玉ねぎ男」と呼ばれた疑惑と不正の塊であるチョ・グク元法務長官の場合、娘が医学系大学院へ進学するため様々な不正工作を行って経歴を粉飾し、内申点を水増しさせたとバレています。結果として、娘は医学系大学院の入学を取り消されています。このままなら、医師の資格も取り消されるかもしれません。これは韓国社会の「恨の文化」によるもので、特権階級(政治家や企業家)が甘い汁を吸うのを許さないとの思いが強く、法律など無視し当事者の権利も無視して「取り消すのが正義」となるためです
日本では個人の権利保護が優先されるので、上記のように不正入学だとバレても、本人がそれを知らないのであれば入学まで取り消さない扱いになります
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