新居浜一家殺害事件を考える 精神鑑定終えて起訴

作年10月、愛媛県新居浜市で一家3人が殺害される事件があり、逮捕された河原智容疑者(54)は精神鑑定が実施されていました。河原容疑者がたびたび被害者宅の押しかけ「電磁波攻撃を止める」と騒いでいた経緯があり、精神分裂病が疑われる犯行です
松山地検は精神鑑定結果を受け、刑事責任能力があったと判断し起訴しています
何度も書いているように、昭和の時代なら「精神分裂病の影響下で犯行に及んだものであり、刑罰を科せない」と判断され不起訴になっていた事案でしょう。もちろん不起訴だから即釈放にはならず、措置入院になったはずです
さて、テレビが家庭に普及して以降に「電波が頭の中に侵入してくる」とか、「電波に操られて、自分ではしたくないことをさせられている」とか、「テレビの司会者がオレの悪口を言っている」などという被害妄想が登場するようになった、との説があります
さしずめ現代なら、「インターネットが頭の中に侵入してくる」とか、「スマートフォンに操られている」などの妄想が登場するのかもしれません
ただ、この事件は情報が少なく河原容疑者が何者であるのか、どこで生まれどのように育ったのか、いつから被害妄想を抱くようになったのか、判然としません
話が前後しますが、河野容疑者逮捕直後の報道を引用します


愛媛県新居浜市の民家で13日、男性と妻、三男の3人が刃物のようなもので刺されて死亡した事件で、銃刀法違反容疑で現行犯逮捕された住所不定、無職の河野智(こうのさとる)容疑者(53)が、三男が勤めていた事業所の元同僚だったことが県警への取材でわかった。県警は2人の間にトラブルがなかったかを調べ、殺人容疑を視野に捜査を進める。
死亡したのは岩田友義さん(80)と妻のアイ子さん(80)、三男の健一さん(51)。県警は14日、妻の名前について13日に「愛子さん」と説明していたのを訂正した。住民票で確認したという。
県警によると、河野容疑者は13日、同市垣生(はぶ)2丁目の岩田さん宅の敷地内にいたところを、刃渡り約13センチのナイフを所持した疑いで現行犯逮捕された。「殺すつもりでナイフを持っていた」と供述し、押収したナイフに血痕が付着しているのが確認された。
県警によると、河野容疑者と健一さんは同僚だった時期があった。友義さんやアイ子さんを含めて面識があった可能性があり、関係を調べている。近所の人の話では、健一さんは鉄工所で働いていたことがあったという。
事件は13日夕に発生した。午後5時40分ごろ、自宅にいたアイ子さんから「前に来た男が来てもめている」と110番通報があり、新居浜署員が駆けつけたところ、友義さんが自宅の玄関先、アイ子さんと健一さんが室内で、それぞれ血を流して倒れているのが見つかった。県警は3人の遺体を司法解剖し、死因を調べる。
(朝日新聞の記事から引用)


前回書いたように、新居浜署は河野容疑者について保健所へ5度も情報提供していたのですが、保健所がどう対応したのか不明です。おそらくコロナ対応で忙しく、放置していたのでは(保健所が河野容疑者にどう対応したのか、コメントは確認できません)
河野容疑者は家がなく軽4貨物車で寝泊まりしていたようです
まとめサイトの情報によれば、少なくとも2016年頃から被害者である岩田健一さんを愚弄したり挑発する書き込みをインターネットのサイトに繰り返しており、そこ頃から「電磁波攻撃を受けている」との被害妄想が芽生えていたのかもしれません
ですが、河野容疑者には病識(自身が精神的な病気を抱えているとの自覚)がなく、医療機関の受診もしなかったのでしょう
逆に考えると、本件殺人事件に至るまで十分な時間があり、いずれかの時点で河野容疑者を措置入院させていれば3人が犠牲にならずに済んだのでは?
最近の報道では河野容疑者は岩田さん家族殺害を認めつつ、「いまでも電磁波攻撃を受けている」と供述しているのだそうです。
岩田さんが電磁波攻撃をしていると思い込み、殺害したにもかかわらず、「いまでも攻撃を受けている」と言ってのけるところが常軌を逸している感じがします。検察は「精神分裂病の影響はあるものの限定的であり、完全な責任能力があった」との理屈で公判に臨むのでしょう。果たしてどうなるのやら

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