大阪女児誘拐事件を考える 伊藤被告に懲役20年

今日は当ブログで継続的に追っていた事件の判決が重なった日です。順番に書いていきます
まずは、SNSで知り合った大阪の女子小学生と茨城県内の女子中学生を自宅に誘い込み監禁し、わいせつ行為を繰り返した疑いで起訴された伊藤仁士被告に対し、水戸地裁は懲役20年(求刑・懲役24年)の実刑判決を言い渡しています
未成年者である女児と女子生徒が被害者なので、性的暴行があったかどうか新聞・テレビは報じていません。が、懲役20年という判決からすれば、伊藤被告が2人に暴行を加えていたのは間違いないのでしょう


2019年、SNSを通じて知り合った、大阪市の小学生の女の子と、茨城県の女子中学生を、それぞれ栃木県・小山市の自宅に連れ去り、誘拐するなどした罪に問われた伊藤仁士被告(37)の判決公判が、午後2時から開かれた。水戸地裁は、伊藤被告に、懲役20年(求刑・懲役24年)の実刑を言い渡した。
判決では、「ツイッターを使い誘拐し、いずれも年少の被害者の思慮の浅さに付け込んだ卑劣な犯行で、被害者の人間としての尊厳を一顧だにしない醜悪な行為」と断罪した。
起訴状や取材などによると、伊藤被告は、2019年11月、SNSを通じて知り合った大阪市の小学6年生の女の子(当時12歳)を、近所の公園まで誘い出した後、電車を乗り継いで、栃木県・小山市の自宅まで連れ去り、誘拐したとされる。
また、同じ年の5月ごろ、SNSを通じて知り合った茨城県の女子中学生(当時15歳)を、車で自宅まで連れ去り、誘拐するなどしたとされる。大阪市の女の子が、誘拐された6日後に、自力で逃げ出し、近くの交番に駆け込んだことで事件が発覚。
警察官が、伊藤被告の自宅を調べたところ、茨城県の女子中学生も見つかり、保護された。女子中学生は、およそ半年に渡って、伊藤被告宅で生活していたことになる。この間、行方不明者届を受けた警察が、7月に自宅を訪問していたが、その際、女子中学生は、伊藤被告に、床下に隠れるよう指示され、助けを求めることができなかったという。
検察側は、SNSで自殺をほのめかしていた少女2人の悩みに乗じた犯行と指摘し、懲役24年を求刑。一方、これまでの裁判で、伊藤被告は「甘言を用いて誘拐した事実はない」と述べ、少女2人の相談に乗ったり、自殺を止めるためだったなどとして無罪を主張している。また、女子中学生については、結婚を前提に交際していたとも主張している。
(FNNプライムオンラインの記事から引用)


弁護人は伊藤被告と相談した上で弁護方針を決めますので、被告を「しょうもない男だな」と思っても、被告の主張する線で弁護活動をします
「自殺をほのめかした少女の相談に乗り、命を救うために保護した」という伊藤被告の主張が通用するはずもないのですが、伊藤被告は頑なにそう思い込み、自分の行動は間違っていないとの態度を貫いています。思い込みの強さ、思考の柔軟性を書いているところは、伊藤被告の性格そのままであり、高校受験に失敗して以降いつまでも立ち直れないのも、自分の現状を受け入れ現実に即した選択ができないからでしょう
なので判決を受け入れる柔軟性も欠いており、控訴して争い、控訴審で有罪判決が出れば最高裁まで争うはずです
上級審で判決がひっくり返る可能性はありませんので、伊藤被告は「オレは無罪だ」と主張したまま服役生活を送ることになります。そして、改善も更生もないまま、刑務所から出てくるのかもしれません
ならば、また同じ犯行を繰り返す危険があります
「女子中学生と結婚するつもりだった」などと言いながら、女子小学生も連れ込んで強制性交を繰り返していたのでしょうから、ただ年少の女の子と淫行したかっただけです。それを「命を救うための行動だった」などと言い繕うのですから呆れてしまいます
追記:別の報道から女子中学生に対する暴行の実態が判決言い渡しの中で取り上げられていると分かりましたので、追記しておきます
「女子中学生については『主従関係がいいのか、それとも対等な夫婦のような関係がいいのか』と言って顔面を複数回殴るなどの暴行を加えて抵抗できなくしたうえで、わいせつな行為や淫らな行為をした」などと認めました。また、女子中学生に首輪や鎖を着けて、体に侮辱的な落書きをした上で、その姿を撮影して児童ポルノ161点を作成していたことについては、「女子中学生の人間としての尊厳を一顧だにしない醜悪な行為だ」と被告を非難した。

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