那須女性遺棄事件 無期懲役判決
面識のない女性を尾行して住居に侵入し、強姦して殺害した上で遺体を遺棄したとして起訴された元保育士佐藤喜人被告に対し、東京地裁は求刑通り無期懲役を言い渡しています。弁護側は「計画性はなく、凶器なども用いていない」と刑の減軽を訴えていました。また、佐藤被告の親族が遺族に対して3000万円の慰謝料を支払うと申し出ていましたが、遺族側は拒否していました
東京都豊島区の会社員女性=当時(35)=が2020年に殺害され、栃木県那須町で遺体が見つかった事件で、殺人や死体遺棄などの罪に問われた元保育士佐藤喜人被告(30)の裁判員裁判の判決が17日、東京地裁であり、坂田威一郎裁判長は求刑通り無期懲役を言い渡した。
坂田裁判長は、被告は性的暴行の発覚を免れるため無抵抗の女性を殺害しており「残忍で身勝手。酌量の余地は全くない」と指弾。「侵入した見ず知らずの男に命まで奪われ、女性の恐怖や屈辱、無念は筆舌に尽くしがたい」と述べた。
殺害後は失踪したように装うため遺体を遺棄するなど「人の尊厳や生命を顧みず、厳しい非難に値する」と指摘。起訴内容を認めていることなどを考慮しても「無期懲役を選択するのが相当」とした。
判決によると、佐藤被告は20年9月24日、豊島区の女性宅に侵入し、性的暴行後にロープのようなもので首を絞め殺害。同27日に遺体を那須町の山林の地中に埋めて遺棄した。同年11月には都内や埼玉県内の路上で小学生の女児ら3人の体を触るなどわいせつな行為をした。
(時事通信の記事から引用)
「計画性のない犯行」だと弁護人は主張しているのですが、前回の記事で取り上げたように女性が自らの意思で失踪したかのように装う工作を入念に行っており、決して単純な犯行ではありません
判決理由で坂田裁判長は「自己の利益を図るために人の尊厳や生命を顧みない意思決定は厳しい非難に値する」と指摘。「遺族への被害弁償を用意していることなどを考慮しても、有期刑を選択すべきとは認められない」と結論付けています
現在30歳の佐藤被告が、少なくともこれから30年以上は刑務所の中で過ごさなければなりません。己の性欲のまま人を殺め、あるいは強制わいせつを繰り返してきた結果なのですから、当然の結果です
一部週刊誌の報道によれば、佐藤被告は母子家庭で育ち、若くして結婚していたようですが離婚しています。逮捕される直前まで、マッチングアプリで女性を物色していたとかで、性欲を持て余していたのかもしれません
息子が殺人犯になってしまい、無期懲役で刑務所暮らしです。佐藤被告の母は刑務所に面会に通うのでしょう
自分も法務省勤務時代、拘置所や刑務所へと面会のため足を運ぶ老いた母親の姿を幾度となく目にしていますが、何とも物悲しい様であり、言葉もありません
親にあんな姿をさせてはいけない、と思うばかりです
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