林真須美死刑囚の孫殺害 虐待の理由は

林真須美死刑囚の孫、鶴崎心桜さんが虐待の末に殺害された事件では母親である優子容疑者が既に自殺しており、残された夫の木下匠容疑者がどこまで真相を語るのか注目されます
文春オンラインの記事によれば、木下匠容疑者は自分が心桜さん死亡の件で逮捕されるとはまったく予期していなかったと書かれています
自殺した妻が心桜さんに暴行を加えていた、として決着済みと考えていたのでしょうか?
だとすれば、あまりに罪の意識を欠いています
また、心桜さんが長期間に渡って虐待を受け続けたのを「おかしい」とする声が一部にあり、「なぜ逃げ出さなかったのか?」と指摘する人たちもいます
しかし、小学生の頃から「死刑囚林真須美の孫」として爪弾きにされ、いじめを受けてきた彼女がいったいどこへ逃げられると?
「誰かに助けを求める」という考えが浮かばないほど、絶望的な境遇に居続けなければならなかった心桜さんの孤独を想像してもらいたいものです


(前略)
眞須美の死刑が確定した後、離婚
だが09年5月、最高裁で眞須美の死刑が確定。
「優子は『事件から離れたい』と話し、生活が脅かされることを恐れるようになっていった」(優子の知人)
そして13年に離婚。心桜さんは父親に引き取られることになったが――。
「『深夜に子供が一人でほったらかされている』という連絡を受け、何度かアパートに足を運びました。家の前に座る彼女に理由を問うと『お父さんがおらん』と」(小学校時代の校長)
一方、独身に戻った優子はライブハウスでギターを弾いていた木下と巡り合う。
優子と木下の結婚は少女にとって“苦界”の入口だった
81年3月、木下は有田市に生まれた。地元の県立高校を中退後、東京の文化服装学院の服飾科に入学。当時の同級生が証言する。
「彼はSAというパンクロックバンドにハマり、下北沢のライブハウスに出入りしていましたが、シャツを縫って仕上げるなどの授業の課題がこなせず、1年弱で中退。地元でバンド活動をしていると聞いていた」
木下に転機が訪れたのは15年夏のことだ。
〈一番近くで応援してくれる人が出来たって事がめちゃくちゃ嬉しいです〉
優子との入籍を友人にSNSでそう報告。約2年後、娘をもうけると、優子は心桜さんを引き取り4人で暮らし始める。だが、それは少女にとってネグレクトに次ぐ“苦界”の入口だった。
「心桜さんは『妹の世話をしなくちゃいけなくなったから』って、中1からは不登校でしたね。一度、妹を電気カーペットで低温火傷させそうになり、親に怒られて『ハンガーで殴られた』と言っていました」(心桜さんの同級生)
死亡前は歩けないほど衰弱
だが、優子は義父である木下の父に対しては、献身的な一面も見せていた。
「僕が大動脈解離で入院しとったとき、彼女は下着を洗って持ってきてくれた。でも、カレー事件のことも、心桜という子がいることも知らんかった」(義父)
前出の社会部記者が事件の今後について解説する。
「心桜さんは全身に多数の痣があり、死亡前は歩けないほど衰弱していた。木下は『嘘をつくから暴力を振るっていた』と供述。県警は約4年前から夫婦で心桜さんを虐待していたと見ており、優子も容疑者死亡のまま書類送検する方針です」
木下は妻と娘二人の死後、立件されないと信じ、日常生活を送っていたという。
(文春オンラインの記事から引用)


林真須美死刑囚の娘である優子容疑者が心桜さんを虐待した理由は不明です。が、側に居た木下容疑者なら優子容疑者の言い分を耳にしていたはずです
強いて憶測するなら、自分が死刑囚林真須美の娘であるという重荷に優子容疑者は耐えられなかったのであり、その現実から逃れるため世の中に向かって吐き出せない怒り、悔しさを暴力という形にして心桜さんにぶつけたのではないか、と考えます
林真須美の長女として弟や妹を守り、警察やメディア、世間と闘い、前を向いて生きてきた優子容疑者ですが、内心は重圧に押しつぶされそうなほどギリギリの状態であったのでしょう。娘に鬱憤をぶつけ、虐待するというのは酷い行為なわけですが、優子容疑者にはそうするしかなかった(他に怒りをぶつける相手がいなかった)と想像します
順序立てて考えると、心桜さんも死刑囚林真須美の孫であるとの噂により小学校では差別され、爪弾きにされていたようです。小学生の女の子には受け止めきれない重荷だったはずであり、その思いを母親に伝えたものと予想します
しかし、優子容疑者自身が長く重圧に苦しめられ、苛まれてきただけに娘の訴えに怒りが爆発したのではないでしょうか?
理不尽といえば理不尽なのですが、優子容疑者は娘の言い分にブチ切れ、「自分の方がずっと多く、長く、苦しめられてきた」と、心桜さんに当たり散らし、以降、娘を繰り返し虐待するようになった、というのが自分の仮説です

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