「えんとつ町のプペル」海老蔵が歌舞伎化も公演は中止に

市川海老蔵が新橋演舞場で新作歌舞伎「プベル~天明の護美人間~」を手掛け、娘や息子とも共演するとの話がありました
が、結局のところ舞台関係者からコロナウィルス感染者が出たため、途中で公演中止になってしまいました
西野亮廣による絵本、そして劇場版アニメである「えんとつ町のプペル」を元にした新作歌舞伎です。江戸時代や明治時代に定番化した演目だけを繰り返し演じていては客層が広がらず、歌舞伎に未来はないとの思いで新作歌舞伎に意欲を示す市川海老蔵だけに、公演中止には忸怩たる思いがあったはずです
新作の歌舞伎を舞台にかけるのは博打みたいなもので、当たるときもあればハズレるときもあります。これまでにも新作歌舞伎が舞台にかけられてきましたが(アニメや漫画をベースにしたものもありました)、定番として繰り返し上演される例はほとんどありません。漫画やアニメが人気を博した一過性のブームに便乗する形で上演されただけ、ともいえます
やはり問題はチケット料金の高さでしょう
以下、週刊誌「フラッシュ」の記事から引用します


海老蔵 プペル歌舞伎 “売れ残り” 報道に「やっぱり」の声…違いすぎた客層、『ワンピース』との違い指摘も
市川海老蔵(44)による新作歌舞伎「プペル~天明の護美人間~」(東京・新橋演舞場)。同作には長女・市川ぼたん(10)、長男・勸玄(8)も交互で出演することが話題となったが、舞台関係者が新型コロナウイルス陽性と確認されたことを受け、1月19日の公演と1月20日の千穐楽が中止となった。
しかし千穐楽の中止以上に海老蔵にとってショッキングな出来事が起きていたことを、2月2日の『WEB女性自身』が報じている。
報道によると、「プペル歌舞伎」は空席が目立つこともあったという。SS席の値段は3万円と、歌舞伎座での通常公演の最も高い席の倍近い値段。安い席は早々に完売したものの、1万円以上の席の売れ行きが予想より伸びなかったという。
記事では、海老蔵サイドがこの “売れ残り” を受けて、チケットの異例の値下げに踏み切ったとある。あるチケット販売サイトでは、1万4000円のS席が、会員限定価格として1万2000円で販売されていたという。
親子出演に高額値段と、海老蔵の肝いりだった「プペル公演」で起こった悲劇……。しかし、ネット上では「やっぱり」と厳しい指摘も。
《まぁ納得の結果。プペルの客層と歌舞伎の客層がまったく合ってないのでは?》
《3万円とあっちゃあ、客側もシビアにならざるをえない。よほどのプペルファンじゃないと、来ないと思うけどなぁ》
《ワンピースは小さい子から大人まで人気あるだろうし、名前も売れてる。プペルは絵本としては有名だけど、試みとしては失敗だったかもね……予想できたと思うけどなぁ》
「プペル歌舞伎」の原作といえば、キングコングの西野亮廣が手がけ、映画化もされた絵本『えんとつ町のプペル』だ。
「絵本としては累計発行部数は70万部以上、映画の興行収入は20億円を突破するなど、“数字” は持っています。西野さんも、いまや芸人という枠をとうに越え、ネットでは多くの支持も集めている。
これまでにも『ワンピース』『風の谷のナウシカ』といった人気アニメの歌舞伎化がヒットしてきました。その波に乗りたかったところですが、国民的作品との差が浮き彫りになってしまいました。
また歌舞伎ファンのコア層とは、年齢も嗜好も離れていたとの指摘も上がっていました」(芸能ジャーナリスト)
市川團十郎の襲名を前に、“痛手” を負ってしまった海老蔵。次なるビジョンはもう彼のなかにあるのだろうか。


失敗をあざ笑う気はありません。興行ですから、上手く行かないケースもあります
ただ、「プベル」を知るファミリー層(といっても、小学校低学年児童に歌舞伎は無理かもしれません。客席に座った1時間観劇するのは難しいと思われます)でも入場できる料金にすれば多少は客の入りも違っていたのでは?
今後は、舞台を収録したビデオ作品を有料配信し、多くの人に観てもらうのでしょう。せっかくの作品をこのまま終わらせ、再演もなしというのはもったいない気がします
ともあれ、この作品が誰に観せるためのものか、客層を明確にできなかったのは反省すべき点でしょう
歌舞伎を観に足を運ぶのは高齢者が多く、「プベル」の客層とはギャップがありすぎだ、との指摘はその通りです。そこを埋める工夫が求められます
自分も小学生の頃、長谷川一夫の公演を観に劇場へ連れて行かれる機会があったのですが、芝居の内容はさっぱりわからず、途中で客席を抜け出しロビーで走り回っていました。今にすれば名優長谷川一夫の舞台を観る機会など最初で最後だったわけで、惜しいことをしたと思います

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