千葉妻殺し裁判　夫に懲役２５年求刑: 夾竹桃日記

2022年02月22日

千葉妻殺し裁判　夫に懲役２５年求刑

千葉県印西市に住む３２歳の妻を殺害し遺棄した疑いで起訴されている元警察官の夫の裁判を取り上げます

妻の遺体は海岸に埋めたと自供したものの、発見されていません。元警察官の小野陽被告はその職務上の知識と経験も悪用し、遺体なき殺人を仕組んだのではないか、というのが自分の仮設です。本来は妻が失踪したように装って時間稼ぎをし、その間に隠蔽工作をあれこれするつもりだったのでしょう。しかし、警察の動きが早く、隠蔽工作が中途半端となり、小野被告の計画に狂いが生じたと推測します

千葉地検は小野被告に対し、懲役２５年を求刑しています。これはかなり重い量刑です。口論の末、かっとなって相手を刺殺したという殺人事件なら、懲役１８年とか１６年という判決もあるわけで、懲役２５年の求刑には小野被告も驚いたのではないでしょうか？

毎度書いていますが、刑事事件の被告人というのは担当弁護士に、「自分の刑はどれくらいになるのか？」と繰り返し訊ねます。少しでも軽い刑を望む気持ちがあるため、類似した事件の判例が気になるのです。なので、弁護士の説明より重い求刑がされると愕然とし、慌て、取り乱し、怒り狂い、泣きわめく被告がほとんどです

この量刑は小野被告の計画的な殺人と隠蔽工作に検察官が怒りを感じているからでしょう

千葉県印西市に住む妻を殺害した罪などに問われている男の裁判で、検察側は懲役25年を求刑しました。

茨城県つくば市の無職、小野陽被告（48）はおととし3月、千葉県印西市に住む別居中の妻、小野理奈さん（32）を刃物のようなもので刺して殺害した罪などに問われています。

これまでの裁判では、小野被告の自宅から押収された理奈さんの血が付いたゴム手袋について、小野被告は「コロナ対策で現場に持参したものだ」と主張していました。

きょう、千葉地裁で開かれた論告で、検察側は、「事件当時は元々、黒色の手袋を着けていて、ゴム手袋は遺体遺棄での使用を想定して用意したものだ」として、小野被告の主張について「作り話だ」と指摘。

「長男の監護権を失うことで、養育費などの金銭的負担を負う状況を避けるために、親権を争っていた理奈さんを殺害した」として懲役25年を求刑しました。

裁判の最後で、小野被告は「私は妻を殺していません。不慮の事故で妻は亡くなった」と、改めて殺意について否認しました。

判決は来月8日に言い渡される予定です。

相変わらず妻を殺害したとは認めず、不慮の事故だと主張し続けています。もし、本当に不慮の事故（妻と会って話し合っている際、妻がカッターナイフを持ち出し揉み合いになり、誤って刺さってしまった）と小野被告の言う通りなら、遺体を遺棄したりせずそのまま警察に届け出ればよかったものを。元警察官である小野被告ですから、逃げたり隠したりすればするほど不利になる、と分かっていたはずです

が、不慮の事故だと警察に届け出る気など最初からなく、妻の死そのものを隠して失踪扱いにし（妻が自ら失踪したものと推認されれば、警察も事件性はないものとして捜査しません）、己の犯行を完全に隠蔽する計画だったのでしょう

しかし、刑事ドラマのようにはいきません

犯行を否認したままなので、小野被告は反省が見られないと裁判官が判断し、求刑そのままに懲役２５年を言い渡すのでは？

最初から罪を認めた上で、情状酌量を求めた方が刑は軽くなったはずです

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