女湯のぞき高校退学処分　生徒と学校の言い分に溝: 夾竹桃日記

2022年02月20日

女湯のぞき高校退学処分　生徒と学校の言い分に溝

静岡県立浜松商業高校の水泳部生徒が宿泊したホテルで女湯をのぞいたと発覚し、退学処分を受けた事件について２度目の言及になります

前回は報道から得られた限られた情報で語ったのですが、今回は文春オンラインが詳しく報じていますので、取り上げます。なお、前回言及した内容に事実誤認ともいえる部分がありましたが、それはそれとしておきます（限られた情報の中であくまで一般論を述べる、と断っていますので）

さて、記事を引用する前に話しを整理しておきます

浜松商業高校水泳部員が大会参加のためホテルに宿泊し、のぞきの被害に遭ったのは１年生女子部員です。この女子部員が上級生の女子部員に被害を訴えたことで先輩女子部員が激怒し、顧問の知るところとなりました。のぞきに参加した水泳部員たちは謝罪したそうですが、怒りは収まらなかったのでしょう

顧問（教師）から学校に報告され、１年生から３年生までの男子水泳部員８人が転校や退学させられました（学校側が強く指導した）

そして残る３人は（進路変更＝退学）を求められたものの拒絶したため、学校長から退学処分を受け、これを不服として裁判に持ち込んだものです

《退学処分は取り消しに》「男子部員は洗い場で跪き、排水口から女湯を…」　静岡“高校生水泳部員女湯のぞき退学裁判”で何があったのか？

https://bunshun.jp/articles/-/52196

（前略）

処分された生徒は学校側の対応に不満

その結果、A君をはじめスマホを上級生に貸した生徒、覗きを試みた生徒、計3名の生徒の保護者は、校長と県を相手に退学取り消しを求める裁判を起こしたのだ。

「学校としては『被害生徒への配慮を一番に考えての処分だった』と言います。ただ、原告側は学校を通して女子生徒へ何度も謝罪を申し込んだものの、学校側が拒んだことに不満を抱いていました。また、盗撮を行い退学した4人の生徒は既に被害女子生徒と示談を終えていますが、被害者側が『必ずしも退学は望んでいない』と話していたことも引っかかっているようです。

また、今回の事件では風呂にいた男子部員10人中2人の生徒がそもそも不問となっていました。彼らは『のぞき行為に興味を示さず、その場から立ち去った』というのですが、脱衣所からのぞきをしていた男子部員たちをスマホで撮影しており、動画は証拠として顧問に提出されました。

教員からは『正義感ゆえの行為』だと説明があったのですが、当該動画は他校生徒を含む複数の友人にも送られており、正義感というよりは仲間内で面白がっていた感じが強い。とすると、のぞき行為を止めず騒動をただ見ていただけの子とどれほどの違いがあるのか。そういったこともあり、処分された生徒からは不公平な学校側の対応に不満があがっていました」（水泳部保護者）

「実行犯でもない生徒まで退学させられる程の罪なのか」

実際に退学処分の無効を求めた裁判では「（A君は）盗撮の様子を笑って見ていたが、盗撮をしたり、のぞきをしたまでは認められない」「校長の判断は裁量権の範囲を逸脱又は濫用したものであり違法である」とA君の主張が認められた。一方で、Aくん以外の2名に対しては、実際にのぞきを試みたり、盗撮用に部員にスマホを貸したりした事実を踏まえ、退学処分を「適法」とした。

転退学処分を命じられた、8名のなかのある保護者は、記者の取材に肩を落とした。

「盗撮やのぞきをしようとしたのは相手のことを考えると、こちらが絶対に悪いです。ただ、思春期の息子を持つ親としては、『実行犯でもない生徒まで退学させられる程の罪なのか』とは思います。

学校側はこちらの声など最初から聞く耳ももたず、何を言っても『自主退学してください』『お子様のためです』の一点張り。校長は一度も対話に応じてくれなかった。処分された生徒たちはのぞき事件以前には非行や問題行為をおこしたこともありません。A君は大学への入学も決まっていたのにダメになってしまった。退学が取り消されても、出席日数も足りませんし、卒業式もおそらく出席させてもらえないでしょう」

（以下、略）

前回取り上げた、「学校に行かせてもらえず、大学進学もできなくなった。人生を壊された」と発言した人物がA君の母親なのかどうか、不明です。推測するに、スポーツ推薦により大学進学が決まっていたのかもしれません。そして大学でも水泳競技を継続する気であったのに、それがダメになったため「人生を壊された」と悲憤したのかな、と

ただ、女子生徒の側からすればのぞき行為をした生徒が何の処分も受けず、推薦で大学へ進学する事態は非常に不快なのでは？

卑劣な犯罪行為がなかったものにされ、女子生徒の被害もなかったことにされるのですから

上記の記事では被害に遭った女子生徒は彼ら男子生徒を許したようですが、それはあくまで退学処分を受けた生徒（訴訟を起こした生徒は別）です

推薦入学を許可した大学としても、当該生徒が高校時代にのぞき行為をしたと判明すれば、合格を散り消すでしょう。大学に入って問題を起こされては困るので

なので、卑劣な性犯罪に走った生徒（居合わせただけの生徒も含む）に対し退学処分を課したのは、一概に「やりすぎ」であるとは思えません

むしろ、彼らはこれを戒めとして今後の人生を歩んでもらいたいものです

大学へ行きたいのなら、スポーツ推薦ではなく一般入試で行く選択肢があるのですから、腐らず挑んでもらいたいものです。１年、２年回り道をしたからといって、人生が終わったりはしません

スポーツ推薦を勲章か何かのように勘違いするのは間違いです

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https://03pqxmmz.seesaa.net/article/202202article_20.html

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