北京五輪開会式に韓国激怒 「中国の属国扱いされた」
北京オリンピックも終わりが近づいています。日本は冬季大会としては最多のメダルを獲得し、またメダルは逃したものの奮闘した選手たちへの称賛と敬意が巷に溢れています
しかし、隣の韓国では中国への批判と恨み節が溢れかえり、「恨の文化」全開という有様です
そもそものきっかけは、開会式のセレモニーに中国国内の少数民族が民族衣装で加わり、「複数の民族からなる中国」をアピールした際、中国国内の朝鮮族の民族衣装(韓服)を問題視した件です。これを「韓国の文化を奪い、中国国内の少数民族扱いしている。侮辱だ」韓国メディアや一般人が騒ぎ立てました。その後、競技が始まるやスケートのショートトラック競技で韓国選手が失格とされ、中国選手がメダルを獲得したとあって、怒りがさらにヒートアップしています
そんな中国と韓国の対立を、「韓国のアイデンティティが未熟がゆえ」と論じた記事がありましたので取り上げます
韓国経済掲載の記事は韓国語なので、いつものようにインターネットの掲示板「5ちゃんねる」に貼られた翻訳を引用します。翻訳文の表現のうち、数箇所は引用するに当り言い換えました
中国による韓国文化の「盗用」について、すべては「韓国のせいである」との見方が韓国紙で出ている。
(中略:北京オリンピックの開会式セレモニーに中国の朝鮮族が韓服姿で参加し、他の少数民族もそれぞれ民族衣装で加わった。これを韓国メディアは、「韓国を中国国内の少数民族扱いしている。侮辱だ」と騒いだ件)
続けて、「その場には韓国政府の代表団団長として派遣された文化部長官(大臣)も韓服を着て出席して恥をかかせた」とし、「まるで少数民族の役人のように扱われたかのような屈辱を隠せない席だった」と怒り収まらない。
さらに、「韓服を着た私たちの大統領が出席し、少数民族の首長のように映らなかっただけでも物凄く幸いなことだったかもしれない」とし、「とにかく今回の事態は、いかなる言い訳でも合理化することができない《韓服の漢服化》という、韓国のアイデンティティにおける大惨事だった」と断じた。
怒り収まらぬキム研究員は、「奴隷としておもねったことで、このような仕打ちを受けたのではなく、主人(自由人)として自分のお金を使いながら(訪問しながら)少数民族扱いされたことが、火病(鬱火)を湧きあがらせる事件なのだ」と憤っている。
しかし、キム研究員はこのような事態について、「誰かのせいではなく《自分のせいでそうなった》に帰する」と指摘する。「これは自虐ではない。冷徹な反省だ」とキム研究員は述べた。
続けて「植民空間と独立空間での私たちの態度は一つも変わらなかった」とし、中国への朝貢時代や日本の植民地時代に染み付いた(影響された)意識が払拭されていないというのがキム研究員の分析だ。
キム研究員は、日本統治時代に「日帝が数多くの韓国(歴史)資料を略奪・幻作しながら《三国史記》と《朝鮮王朝実録》は据え置いた理由も気になる」とし、その理由は「一言で言えば、中国に対する(朝鮮の)朝貢の歴史(記録)が溢れているからだ」「これらの史書が(朝鮮)伝統時代の中華史観を忠実に反映した書籍であり、日帝植民地史観の確立に主要な典拠として活用された」と主張している。
キム研究員はまた、19世紀に朝鮮文化を「中国文化のパロディ」と評した英旅行家イサベラ・バード・ビショップの私的や、韓国文化を「中国文化の従属」と断定したエドウィン・ライシャワーなどの著作、日中の文明には言及しながらも韓国の文明には一切言及しなかったサミュエル・ハンチントンの『文明の衝突』などの例を挙げ、「19世紀から21世紀の今でも韓国文化は中国と日本文化の亜流という認識がさらに深化していることを語っている」と指摘した。
その上で「独立した空間で、自国の物語をしっかりと記録できない集団にどんな歴史認識が訪れるか」と問いつつ、「私たちの業の根本的な原因が、自身を忘却したことから来る自業自得であることに気づくとき、すべてが私たちに起因するという省察にまた戻る」と分析している。
(韓国経済の記事から引用)
いつものように、知性と教養をひけらかすためかエドウィン・ライシャワー、サミュエル・ハンチントンなどを引き合いに出しています
イザベラ・バード・ビショップはイギリス人女性で、好奇心旺盛な上に旅行が大好きという人物でした。明治初期に日本各地を歩き、さらに朝鮮や中国・チベットまで旅をし旅行記を残しています。当時の朝鮮半島には4度も旅をし、その見識の上に立って朝鮮を中国文化の亜流と評したのであり、妥当な見解だと思います
これらイザベラ・バードによるアジアの旅行記は平凡社東洋文庫から翻訳・出版されていますので、関心のある方は読んでください(日本の豊かな自然を称賛する一方、洋装を取り入れ始めた日本人を醜い・似合わないと容赦なく書いてもいます)
さて、上記の記事に戻ります
朝鮮に残る史書には歴代の中国王朝に朝貢した様子が記載されており、ニュアンスとしては世界の大国である中国王朝に貢物を献じその臣下であるのを誇っているようにも感じ取れます。朝鮮儒教の教えからすれば中国は親のようなもので、朝鮮はそのこどもという感じなのでしょう。そしてより中国に近い朝鮮こそが日本より立場は上、という扱いになっています。つまり、中国の一の子分、と自称しているのです
結果として、大国に隷属する意識が根強く植え付けられ、いまだに脱しきれていないと上記の記事では言いたいのだと解釈します
独立独歩のアイデンティティがまだ足りないゆえ、と指摘する内容です。前段の中国憎しの部分はさておき、後段の自省部分はまともな主張です
が、記事に登場するキム研究員がそう思い、記者が同意するとしても、一般の韓国国民は共感するかどうかは別です
現時点では、ロシアのフィギュアスケート選手を批判したキム・ヨナに対してロシア人インターネットユーザーが攻撃を仕掛け、韓国のインターネットユーザーが反撃をするという露韓の場外戦が展開されているのだとか
常に誰かに敵意を向け、罵倒し、攻撃をせずにはいられない民族なのかな、と思ってしまいます。攻撃している間は、自省などできないのでしょうし
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