3歳児に熱湯を浴びせて殺害 虐待通報20件も救えず

昨年の秋、大阪府摂津市で3歳の男の子に熱湯をかけて殺害したとして、母親の交際相手だった松原拓海被告(24)が逮捕され、その後大阪地検が殺人罪で起訴しています。また、母親の新村寿希(じゅき)も暴行の容疑で逮捕されていますが、起訴されたかどうかは確認できていません
殺害された新村桜利斗ちゃんについては「怪我をしている」、「虐待されているのではないか」との通報が20件あまり摂津市に寄せられていたようですが、死は虐待と認定せず、母親への電話で健康状態を確認する程度の対応しかしていなかったと報じられています
もっと早く市の担当者が桜利斗ちゃんの身体の怪我やあざを確認し、小児科医の診察を受けさせるなど対応していれば、幼い命を救えたかもしれません。虐待を隠すために市職員や児童相談所職員に食ってかかる親を恐れ、見て見ぬ振りをしてきた結果です
さて、松原被告は「ふざけていてやった」などと言い張っていたようですが、幼児でも体にやけどするほどの熱湯をかけられれば悲鳴を上げ、抵抗します。松原被告はそれでもなお押さえつけ、熱湯をかけ続けたのであり、「やけどをするとは思わなかった」とか「ふざけてやった」などの弁解は通用しません。殺人罪に問うのは当然です。裁判では殺意はなく、傷害致死罪が相当だと弁護人が主張するのでしょうが


大阪府摂津市の3歳男児虐待死事件で、母子が事件3年前に転入して以降、市に男児のけがに関する情報が少なくとも20件寄せられていたことがわかった。31日に公表された府の検証専門部会の報告書は、情報がありながらリスク評価を変えなかった市の対応を問題視。市が府の児童相談所と個別ケースの危険度や緊急度を協議する検討会議を開催すべきだったとした。
事件では、新村桜利斗ちゃん(3)が昨年8月、熱湯をかけられて死亡。母親(23)の交際相手の無職松原拓海被告(24)(殺人罪などで起訴)が逮捕された。
報告書によると、母子が転入した2018年10月〜昨年6月、保育所などから市に、頭の傷や頬のあざ、まぶたの腫れなどの情報が少なくとも20件寄せられた。母親は多くで「転んだ」「思い当たることがない」などと釈明。市は、桜利斗ちゃんの発達の問題や母親の不注意が原因として身体的虐待を疑わなかった。
報告書は、けがの部位や頻度、母親の説明の曖昧さなどを挙げ、「身体的虐待のリスクを疑い、より重いリスク評価をするべきだった」と指摘。20年12月に、母親が保育所に「交際相手と体を押さえてバリカンで坊主頭にした」と話し、市が松原被告の存在を把握して以降も、リスク評価を変えなかった点も問題だとした。
報告書は、適正に評価するための「個別ケース検討会議」の開催基準の明確化のほか、自治体の組織体制の強化、児童相談所の積極的関わりなどを求めた。
摂津市の森山一正市長は31日、報告書の公表を受けて記者会見し、「担当職員に安心や慣れが生じ、リスクの捉え方を誤った。認識が甘かった」と謝罪した。
(読売新聞の記事から引用)


こどもに対して暴力を奮ったり、養育を放棄したり、性的暴行を加えている親は、悪事が露呈するのをおそれ隠そうとします。市職員や児童相談所職員との面会を拒み、家へ入れず、こどもに会わせないなどの行動があれば、隠しているものとみなし、より強硬な措置を講じる必要があるわけです
しかし、多くの場合、親に食ってかかられるのを恐れ、お茶を濁すような対応(電話でのみ親と話をする)に終止します
親を説得し協力を得るというマイルドな対応もあるのでしょうが、時には殴られるのを覚悟で家庭内に踏み込まないと実態を把握できません(不法侵入を奨励しているわけでありません)
親に怒鳴られようが、殴られようが職務を遂行する覚悟を決め、粛々と取り組んでもらいたいものです。もちろん、親からの公務員に対する暴力や恫喝には被害届を出し、刑事手続に委ねるべきであり、殴られても黙っているような対処はダメです
児童虐待は犯罪だ、との認識で仕事をしないと救える命も救えません。是非とも体を張って仕事をしてもらいたいものです

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