ヤマト運輸男女殺傷事件　懲役２８年求刑: 夾竹桃日記

2022年01月27日

ヤマト運輸男女殺傷事件　懲役２８年求刑

ヤマト運輸の配送センターで男女の従業員２人を刃物で襲い、１人を殺害し１人を負傷された筧真一被告の論告求刑公判があり、神戸地検は懲役２８年を求刑しています

裁判はこれで結審し、判決は２月３日に言い渡されます

神戸市北区のヤマト運輸集配所で令和２年、男女２人を包丁で襲い死傷させたとして、殺人などの罪に問われた同社の元パート従業員、筧(かけい)真一被告（４７）の裁判員裁判の論告求刑公判が２７日、神戸地裁（野口卓志裁判長）で開かれた。検察側は「解雇されたことなどで一方的に恨みを募らせた身勝手な犯行」として懲役２８年を求刑。弁護側は動機面に情状酌量の余地があることなどから、懲役１７年が相当とした。判決は２月３日。

起訴状などによると、筧被告は同年１０月６日午前４時すぎ、ヤマト運輸「神戸北鈴蘭台センター」（同区）の敷地内で、同僚のパート従業員、広野真由美さん＝当時（４７）＝の胸や腹を包丁で突き刺して殺害し、別の同僚男性（６１）を包丁で襲い殺害しようとしたとしている。男性は抵抗した際に左手に軽傷を負った。

筧被告は初公判で起訴内容を認め量刑が争点。弁護側は筧被告が不当に解雇されたことが事件の背景にあるとし、検察側は退職に至ったのは被害に遭った２人のせいだと怒りを募らせたことが動機だと主張している。

（産経新聞の記事から引用）

別の報道によれば、検察側は「廣野さんへの一方的な恋愛感情が満たされなかったことに対する不満による犯行で、殺意は強く、危険で執ようだ。真摯に反省しているとは考えられない」と指摘しており、解雇を巡るトラブルよりも恋愛感情のもつれが主たる原因であり、動機であるとみなしたようです

他方で弁護側は筧被告の主張に沿う形で、「上司から理由の説明や弁明の機会がないまま、不当に解雇を言い渡され、熱心に取り組んでいた仕事を奪われた恨みが最大の動機だ」など主張しています。懲役１７年が相当だとも主張しているのですが、どうなのでしょうか？

殺害された広野真由美さんに落ち度があったわけでもなく、理不尽に殺されたのですから懲役１７年というのはあまりに軽いと思います

それに筧被告に言い寄られたとしても広野さんに応じる義務があったはずもなく、殺害される原因を広野さんが作ったなどと決めつけるのは被害者への侮辱でしょう

逆恨みによって事態を混迷させ、１人殺害と１人に対する殺人未遂の事件に至ったのは筧被告の責任です。ヤマト運輸側による解雇通告の言い渡しも問題ですが、刑事責任というわけではありません。解雇通告は一ヶ月前に本人に伝達すべきで、それができないのであれば一ヶ月分の給与をヤマト運輸側が支払う必要があります。が、これは民事上の責任です。口頭でするのではなく、文書を交付し、後々のトラブルを防ぐよう留意しなければなりません

広野さんの死は労働災害として認定されたのでしょうか？

そこら辺りもきちんと取材して報道してもらいたいものです

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