猪苗代湖ボート殺人 初公判で被告が謝罪
年末を迎え、これまで取り上げた事件の中で顛末が不明なものを調べ、記事を検索しています
昨年9月に福島県の猪苗代湖でプレジャーボートが家族連れのレジャー客に突っ込み、死傷者を出した事件の初公判が本日ありましたので、取り上げます
河川や海上での事故については道路交通法のような法整備がされておらず、適用もされません。つまり、規制が緩いわけです
昨今、海や川での事故が増える中にあって、法整備が進まないのは問題です。国会議員はさぼってないで仕事をしてもらいたいものです
前にも書いたように、田中角栄は国会議員として33本もの議員立法を実現しています。若手の官僚にも教えを請い、勉強会を開催し、法案を練り上げたのであり、ロッキード事件はともかく、その立法にかけた情熱には敬服します
週刊誌片手に閣僚のスキャンダルをネチネチ追及するだけが国会議員の仕事ではありません。立憲民主党は「河川及び海上等交通法(案)」とか提起しないのでしょうか?
猪苗代湖で去年9月に起きた3人死傷のボート事故。
業務上過失致死傷の罪で起訴されたのは、いわき市の会社役員佐藤剛容疑者44歳(逮捕時は東京都在住)。
佐藤被告は起訴された段階でも「身に覚えがない」と一貫して否認している。
27日から刑事裁判が始まるが、水上の事故は陸上の車などの事故と比べ証拠品の確保など難しいことが多いという。郡山市の滝田三良弁護士によると「水上の場合は物的証拠が消え、事故の状況を証明するのが難しい」と指摘している。
さらに法律の問題もある。車の交通事故であれば、最大15年の懲役を科す「危険運転致死罪」があるが、水上ではこれがない。滝田弁護士によれば、水上では業務上過失致死罪の5年以下の懲役・禁錮、または100万円の罰金のみ。今回の猪苗代湖の事故をはじめ、水上での悲惨な事故は各地で相次いでいて、法による規制の必要性が高まっている。
また、専門家はボートなどの馬力や機能が向上し、事故の規模の大きさなどが目立ってきたという。水難学会の斎藤秀俊会長は「だんだんだんだん慣れてくると、より速いスピード、快適性を狙ったりしてくるんだ」運転マナーを守らない人もいて、水上での事故は全国各地で後を絶たない。
滝田弁護士は「こういう事故が、全国的に広がって、頻繁に起こるようになると、湖に対する法律をきちんと制定しようと、という動きがあるかもしれない」と話す。
猪苗代湖の事故を巡っては、ボートなどが航行して良い場所などを示す、地図やルールの徹底が曖昧だったとの指摘もある。
裁判所が過失の有無をどう判断するかも注目される。
(福島中央テレビから引用)
会津若松市の猪苗代湖で昨年9月、水上レジャー中の家族連れらがプレジャーボートに巻き込まれ、3人が死傷した事故で、業務上過失致死傷罪に問われたいわき市、会社役員の被告の男(44)の初公判は27日、福島地裁で開かれた。男は「私の運転するボートで被害者の命が失われたのはその通りと認識した。遺族に申し訳ない気持ちで、深くおわび申し上げます」などと謝罪した。
(福島民報の記事から引用)
逮捕から起訴まで、事故について「知らぬ存ぜぬ」を通してきた佐藤剛被告ですが、一転して事故を起こしたと認め遺族に謝罪する姿勢を示しています
おそらく弁護士からの助言で、「知らぬ存ぜぬ」で突っぱねたところで有罪判決は避けられないと諭されたのでしょう
会社を経営しているのであれば佐藤被告の態度によっては批判を招き、会社の経営にもダメージとなります
佐藤被告はプレジャーボート向けの保険に加入していたはずで、損害(死亡や負傷)に関しては保険金が出るものと推測します
ここは過失を認めて裁判を速やかに終結させる方がメリットがある、と考えたのかもしれません
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