古河介護施設殺人 赤間容疑者は盗みの常習犯

高齢者介護施設の職員が高齢者の点滴に空気を注入し、殺害した容疑で逮捕されたわけですが、別の高齢者も殺害していた疑いが浮上しています
また、逮捕された赤間恵美容疑者は結婚当初、夫の実家に住んでいたものの、家の金品を勝手に持ち出すという手癖の悪さが発覚し、実家を追い出されていたとも報じられています
ならば、勤務していた高齢者介護施設内でも、盗みを繰り返していたのではないか、との疑惑が生じます


茨城県古河市の高齢者施設で入所者の血管に空気を注入して殺害したとして元職員が逮捕された事件で、その後の捜査で去年、急死した別の入所者についても空気を注入されたことで死亡していた疑いがあることが捜査関係者への取材でわかりました。
警察は今回の事件との関連について捜査を進めています。
茨城県古河市の無職赤間恵美容疑者(36)は去年7月、当時勤務していた古河市内の介護老人保健施設で、入所者の吉田節次さん(当時76)の血管に空気を注入して殺害したとして、今月8日、殺人の疑いで逮捕されました。
警察は看護師資格を持つ容疑者が吉田さんの点滴用のチューブに「シリンジ」と呼ばれる注射器の筒の部分を接続し、空気を注入したとみて捜査を進めています。
赤間容疑者は去年4月から7月上旬まで介護職員として勤務していましたが、その後の調べで、この間に急死した別の入所者についても空気を注入されたことによって死亡していた疑いがあることが捜査関係者への取材でわかりました。
警察はこの入所者が死亡した経緯を詳しく調べるとともに、今回の事件との関連についても捜査を進めています。
捜査関係者によりますと逮捕された容疑について否認しているということです。
(NHKの記事から引用)


赤間容疑者は事件後となる昨年11月に結婚していたという。同容疑者の夫の父(義父)によると、昨年8月、次男が交際相手として同容疑者を自宅に連れてきて初対面し、10月から同居することになった。次男と同容疑者は「いい夫婦の日」の11月22日に結婚し、当初は「良い嫁だと思っていた」という。だが、義父母の財布から現金がなくなるようになったことを発端として家族関係が悪化し、今夏から次男夫婦と別居していたという。
小川氏は「結婚は11月ですが、結婚を決めるまで、交際している時に気づかなかったのかと思います」と疑問を呈した。また、赤間容疑者は11月に万引きの現行犯で逮捕されていたが、小川氏は「万引きについては起訴されていることを考えると、別件逮捕ではないと思います」と指摘した。
逮捕に至る背景について、小川氏は「事件発生当日に突然退職していること、当日、不審な行動を目撃されているなど、容疑はあるが、殺人事件の犯人として逮捕するには決め手に欠けていたと思われます。この1年5か月間、慎重に捜査を続け、逮捕状の発付を受け逮捕に踏み切った」と解説。今後について「看護師資格の経験と知識により行われた犯行であり、動機の解明等、取り調べが進められていくでしょう」と見解を示した。
(まいどなニュースの記事から引用)


赤間容疑者は死亡した吉田節次さんの担当ではなかった、と報じられており、吉田さんと接する機会は限られていたため恨みが原因とは考えにくいのです
では、なぜ殺害したのか?
仮説として、生殺与奪の権限を自分は握っているのだと誇示したかったのではないか、と考えられます。つまり、生かすのも殺すのも自分次第であり、自分が命を握っているんだぞとマウントを取りに行ったのではないか、と
これはある種の全能感を味わい、快感に浸るのが狙いです。一介の施設職員にすぎない立場であれ、入所している高齢者たちの命を自分は思いのままにできるのだと考え、それを密かに実行し、全能感に浸るのが狙いの犯行であるのかもしれません
1999年から2000年にかけて、仙台市の北稜クリニックで起きた「筋弛緩剤事件」を彷彿とさせます。北陵クリニックに勤務していた看護師守大は患者の点滴に筋弛緩剤を混入して呼吸困難状態を引き起こさせ、自分で患者の気道確保して呼吸チューブを挿入する救命措置を実施し、己の腕前を誇示する狙いで犯行を繰り返しました。が、筋弛緩剤の影響でそのまま患者が死亡する場合もあり、無期懲役判決を受け服役しています
「称賛されたい」とか「看護師としての技量を評価してもらいたい」との動機があったと推測されますが、本人は否定し、再審請求を繰り返しています
北陵クリニックでは約2年ほどの間に、20件もの不審な容態急変があったとされます。守大助受刑者は5件の犯行で起訴され有罪になりましたが、実際にはもっと多くの犯行を繰り返していた可能性があります
さて、赤間容疑者の犯行ですが、過去に容態が急変して死亡した高齢者の場合も司法解剖が行われないまま遺体を火葬したと考えられますので、殺人容疑で起訴するだけの証拠は得られないでしょう。高齢者介護施設だから老人が死ぬのは当たり前、などと思いこんでしまっていると
大口病院事件のように凶悪犯罪を見逃す結果につながります

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