「教えてない漢字は禁止」 小学校の変な教育

時折目にする「小学校の変な教育」の1つに、その学年で習っていない漢字を使うとテストで✗にされる話を取り上げます
小学校では学年ごとに教える漢字が定められており、その方針に沿って教科書も編集されています。なので、教科書で使われている漢字、これまでの授業で習った漢字だけを使うよう児童に強制する指導が行われており、テストの回答に習っていない漢字を使うと✗がつけられるケースがあるのだとか
自分の体験を振り返ってそのような扱いを受けた記憶はありませんが、いまどきの小学校では当たり前のように行われているのかもしれません
読書が好きだった自分はいわゆる小学生向け以外の本も読んでいました。親が百科事典を買い与えてくれたので、それを読んで新しい知識を吸収するのが、現代のこどもがゲームに夢中になるのと同じくらい楽しかったように思います
なので、学校の授業で教えられていない漢字も当たり前のように使っていました
ダイヤモンド・オンライン掲載の記事から以下、引用します。長文の記事なので前半部分は省略します


小学校の謎ルール「習っていない漢字は使用禁止」の正当性は?賛否を探る
(前略:習っていない漢字が含まれる児童の氏名はひらがなで書くよう指導している小学校の実態など)
● 現場に任される判断 「学習指導要領」を読み解く
次に、かのルールはどれくらいの程度で指導されているのか。
先生たちが掲げるそのルールの正当性がそれぞれ違っていたように、指導の程度も先生ごとによって違うようである。ある先生は厳しいし、ある先生は黙認し、ある先生はむしろ「よくそんな漢字を知っているね」とほめてくれることもある。「習っていない漢字が含まれているから、名前を漢字で書くな」と指導され、翌年変わった新担任に「自分の名前くらい漢字で書けないのか」と言われ、悔しさに涙した思い出を持つ人もいるようで、それくらい指導の程度は“人による”。
また、学校によっても方針が異なることがあり、習っていない漢字を使った生徒をほめた先生があとで学校側に怒られるケースも存在する。教育の現場を担う先生たちも当然駒ではないから、そうした学校の方針に違和感を覚えて、こっそり児童を褒めるなどの地下レジスタンス的活動を続ける人もいる。
それでは、指導方針についてまとめられた文科省の「学習指導要領」(平成29・30・31年改訂)にはどう書いてあるのか。
学校で使う漢字に関しては、筆者が目を通したところ2カ所言及がある。ちょっと面白いのでここにシェアしたい。
まず1カ所目、
<第1学年においては,別表の学年別漢字配当表(以下「学年別漢字配当表」という。)の第1学年に配当されている漢字を読み,漸次書き,文や文章の中で使うこと。第2学年においては,学年別漢字配当表の第2学年までに配当されている漢字を読むこと。また,第1学年に配当されている漢字を書き,文や文章の中で使うとともに,第2学年に配当されている漢字を漸次書き,文や文章の中で使うこと。>
要約すると「1年生は1年生で習った漢字を、2年生は1・2年生で習った漢字を読み書きしましょう」ということである。積極的な言及はないが「2年生は3年生以降の漢字は使わないように」と深読みすることもできるが、どうか。
これに対するアンサーが2カ所目である。
原典の1箇所目からはだいぶ離れたところに記載されているこの2カ所目には、
<(ア)学年ごとに配当されている漢字は,児童の学習負担に配慮しつつ,必要に応じて,当該学年以前の学年又は当該学年以降の学年において指導することもできること。
(イ)当該学年より後の学年に配当されている漢字及びそれ以外の漢字については,振り仮名を付けるなど,児童の学習負担に配慮しつつ提示することができること。 >
とある。つまり「2年生に1、3年生の漢字を指導してもOK。習っていない漢字は振り仮名を付けるなどしましょう」とのことで、結論として「学習指導要領」は習っていない漢字の使用を禁止していないのである。
にもかかわらず、禁止する先生がいるのはなぜか。現場で続けられる慣習を踏襲している先生や、前段の“おのおのの理由”に基づき、そうしている先生もいるであろう。そして私見ながら、「学習指導要領」がわかりにくすぎて先生たちに内容がきちんと伝わっていないのではないか……などとも思えたのであった。


以上はあくまで公立の小学校の話です。私立の小学校はまた学校によってそれぞれ違うのでしょう
以前も書いた話ですが、麻生太郎が首相の時、漢字の読み間違いが数多く指摘され「こんな漢字も読めないのか」と揶揄する報道がありました
これは麻生太郎がこどもの頃から読み仮名のふられていない大人向けの本をたくさん読んでいたから、自分勝手な漢字の読みが身についてしまったという話であり、バカだから漢字が読めないというわけではありません。メディアは漢字も読めないバカだと決めつけていたようですが
たとえば「重複」という熟語を、大人になっても「じゅうふく」と読む人が結構います。自分は9月9日が「重陽の節句」であると本で読み、これを「ちょうようのせっく」と読むのを小学生の時に知りましたので、「重複」と書いて「ちょうふく」と読むのだろうと理解していました
大昔は「論語」などを音読するところから学びが始まっていましたので、年齢に関係なく難しい漢字の読み書きを習得するのが当たり前で、物覚えの良い者がどんどん先へ進む仕組みでした。現代は小学校の学年ごと、横並びでなければいけない(習熟度に差があってはいけない)と、教師たちは思い込んでしまっているのかもしれません
それが良いとは思えないのですが、教師には教師の言い分があるのでしょう。ただ、そこまで横並びに執着するのであれば、掛け算の九九が覚えられなかったり分数の概念が理解できず小学校低学年で授業についていけなくこどもを何とかしろよ、と言いたくなります
非行少年、非行少女には分数の概念が理解できないまま暴走族になったり、覚醒剤に溺れる者が少なくありません。ただ、少年院で掛け算や割り算といった基礎的な計算を教えれば、彼ら彼女らはこれを理解し習得できるのです。漢字の読み書きも本人にやる気があれば、どしどし覚えます
小学校低学年で算数の授業についていけなくなり、人生を誤ることの損失を考慮すれば、もうちょっと丁寧に教えてやれないものかと思うのです

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