ショパンコンクール優勝ユンディ・リー 買春で公職失う

2000年に開催されたショパンコンクールで優勝し、一躍人気ピアニストとなったユンディ・リー(李雲迪)39歳が買春容疑で逮捕された件の続報です
以下、引用するクーリエ・ジャポンの記事ではしきりとユンディ・リーが同性愛者であるとほのめかす書き方をしており、不愉快な内容です。中華圏では同性愛者であること自体スキャンダルなのでしょう。香港や台湾のゴシップ紙がそのあたりを盛んに書きまくっているのかもしれません
。が、ピアニストが同性愛者であろうと異性愛者であろうと自分にはどうでもよい話なので、引用するにあたりその辺りの記述は省略します


ユンディは重慶市出身。幼少時にアコーディオンで才能を開花させ、スタニスラフ・ブーニン(ソ連、55)以来、15年ぶりのショパン・コンクール覇者(第12回、13回は優勝者なし)となった。
精密機械のように緻密な演奏テクニック、往年の木村拓哉を思わせる甘いマスクから「鋼琴王子(ピアノ王子)」と呼ばれて人気を博し、指揮者の小澤征爾(86)ともたびたび共演するなど世界の楽壇でも名声を確立。
世界に中国人ピアニストの実力を知らしめた功労者で中国共産党の覚えもめでたく、近年はテレビのバラエティやリアリティ番組で引っ張りだこだった。
中国では性的サービスを伴うマッサージなどを含む売買春行為は、成人の双方が合意していても違法。「治安管理処罰法」に基づき、10~15日間の拘留に処され、5000元(約9万円)以下の罰金を科される。
ユンディはサービス料を、本人名義のクレジットカードと紐付いた実名アカウントでオンライン決済したことが逮捕の決め手になった。ユンディも、29歳の売春側も容疑を認めているという。
ハイスピードで進む社会的抹殺
演奏家団体・中国音楽家協会はユンディの会員資格を剥奪。会員アーティストや楽団にユンディとの共演を今後、ボイコットするよう呼び掛けた。
母校の四川音楽学院は、ユンディの名を冠したスタジオ「李雲迪工作室」を廃止。ピアノ研究院副院長、ピアノ教授の肩書も剥奪した。
公式プロフィールからは、過去に務めた政府系の職責である重慶市政治協商会議常務委員、中華全国青年連合会常務委員、香港青年聯会副主席が削除された。
出演番組は全て降板。過去の収録分は作品が丸ごと動画共有サイトから抹消されたり、出演部分にモザイクがかけられたりした。
さらに、トヨタ自動車と広州汽車集団の合弁「広汽トヨタ」、日産自動車と東風汽車集団の合弁「東風日産」、ネット通販大手・京東集団(JDドットコム)、白物家電世界最大手のハイアール、サムスン電子、高級腕時計ロレックス、高級ファッションブランドのトム・フォードなど広告出演している14社からも契約解除された。
ユンディが負う損害賠償額は2億元(約36億円)を超えるといわれる。社会的な制裁は急ピッチで進んでいる。
台湾日刊紙「聯合報」など一部メディアは、ユンディの買春は今回が初めてではなく、今年上半期(1~6月)にも公安当局に拘束されていたことや、買春料金は1晩4万3000元(約76万3000円)、同時に逮捕された29歳の売春側の陳某はポン引きで、ユンディが実際に買ったのは娼婦ではなく、陳某が斡旋したマッチョな男娼だともまことしやかに報じている。
(中略)
近年はピアノ演奏でもミス連発
2010年代のユンディは世界最高峰ピアニストの名を汚すような粗雑さが目立つ。
2013年北京リサイタルでは、超絶技巧が試されるリムスキー・コルサコフ『熊蜂の飛行』が散々な仕上がりで物議を醸し、2015年には豪シドニー交響楽団との韓国公演中、ショパン『ピアノ協奏曲第1番』でオケが補えないほどのミスを連発、指揮者が演奏を中断するほどの事態を招いた。
かつて「精密機械」と言われたテクニックの持ち主に対し、批評家は「演奏にムラがある」「ミスタッチだらけ。タレント活動がお盛んすぎて、練習不足は明白」と酷評を重ねる。
さらに2015年、ショパン・コンクールの審査員を務めたものの、体調不良で数日間コンクールを欠席。だがそれは詐病で、中国人俳優の結婚披露宴に出席するため中国へトンボ帰りしたことが分かり、楽壇から顰蹙を買った。
(クーリエ・ジャポンの記事から引用)


買春行為自体認めているのですから、刑事罰として罰金を支払うことになるのでしょう。しかし、罰金以上にCM契約打ち切りによる違約金の方が遥かに高くつきます。さらに音楽大学のピアノ科教授の職を失い、政治団体の役職も失いました。中国社会で生きていくためには、各種政治団体の幹部を務め、そこから中国共産党の党員に推薦される必要があります。俳優ジャッキー・チェンも「中国共産党の党員になりたい」と発言していますが、実現していません
記事の引用から省略した部分では、ユンディの母親が「息子はエール大学の教授(終身在職権付き)に招聘されている」との発言が記載されています。ピアニストとして中国国内で活躍するのは不可能と見越した上で、息子の価値を西欧社会は認め破格の待遇を用意しているとのアピールなのですが、当然のごとく嘘です。エール大学はこの噂話を否定するコメントを発表しています。ユンディの母親にしてみれば、息子の価値をアピールすれば、台湾なり日本なりどこかの国、大学が息子を受け入れしかるべきポストを用意してくれるはずだ、と思ってのでしょう
今年もショパンコンクールで新鋭ピアニストが登場したように、毎年新しい才能が出てくるわけで、ユンディ・リーがいつまでもトップクラスの演奏家として君臨できるほど甘い世界ではありません。練習不足でまともに弾けない演奏家に大金を支払ったりはしないのであり、活躍の場を失う羽目になるのでしょう
ピアニストとしての伸び盛りの時期に精進せず、遊びまくった結果です

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