経産省キャリア官僚 給付金詐欺で3度めの起訴

コロナ禍での経済支援策として各種給付金が支給されているわけですが、悪用して騙し取る者がいます
当初はうまくいったと思うのでしょうが、数ヶ月後には警察に呼ばれて逮捕、という事態が待っています
経済産業省の若手キャリア官僚2人が、給付金を騙し取った疑いで逮捕された件は当ブログですでに言及したのですが、余罪で追起訴されたとの報道がありました。起訴はこれで3度目、騙し取った総額は1549万円になりました


東京地検は31日、新型コロナウイルス対策の持続化給付金計400万円をだまし取ったとして、詐欺罪で元経済産業省キャリア官僚の桜井真被告(28)=別の詐欺罪で起訴、7月に懲戒免職=と、新井雄太郎被告(28)=同=を追起訴した。起訴は3回目で総額は約1549万円となった。
追起訴状によると、昨年5、6月、2人が設立した事業実態のない「新桜商事」(文京区)と「バートゾーデン」(千代田区)の収入が大幅に減ったと中小企業庁に虚偽申請し、2社の口座に給付金計400万円を振り込ませたとしている。
(産経新聞の記事から引用)


まとめて国に返納しないと実刑が科される可能性もあります。2人で約1600万円ですから、1人800万円。この金額なら何とか都合するのでしょう
2人について週刊新潮が記事にしているので、引用させてもらいます。記事は7月1日付けです。その時点で、個人事業主や中小企業を対象とした持続化給付金の詐欺で509人逮捕され、家賃支援給付金の詐欺では12人が逮捕されているのだとか


給付金詐欺で逮捕された「経産省キャリア2人組」の際立つ悪質さ 余罪があるとの声も
2人は慶応高校の同級生だった。桜井容疑者は慶応大学からメガバンクに就職、2018年10月に経産省に入省した。最初資源エネルギー庁に配属され、20年7月から経済産業政策局産業資金課の係長に。新井容疑者は慶応大学から東京大学のロースクールに進学し、司法試験に合格している。経産省に入省したのは20年4月で、経済産業政策局産業組織課に所属していた。
経済産業政策局は政府の成長戦略を担当する部署で、有望なキャリアが集まると言われている。将来を嘱望された2人がなぜ、詐欺に手を染めたのか。
“頭隠して尻隠さず”
「2人とも、将来は幹部になった可能性があります。それにしても、家賃支援給付金を所管する経産省のキャリア官僚が給付金詐欺を行うなんて、まったく言葉を失ってしまいます」
と語るのは、経産省秘書課の担当者。
「報道では、給付金の受け皿はペーパーカンパニーとなっています。給付金の受け皿だけでなく、他の事業も計画していた可能性があります」
給付金を受け取ったペーパーカンパニーは、2人の名前から取った「新桜商事」(東京都文京区)といい、2019年11月に設立された。当初は新井容疑者が代表取締役を務めたが、20年3月、経産省に入省する直前、新井容疑者の親族に変更されたという。
新桜商事の会社の「目的」欄には、商標権・意匠権・知的財産権の取得、譲渡、使用許諾と記載されていた。知的財産権は経産省の所管。経産省の情報を利用して儲けようとしたのだろうか。
2020年7月に家賃支援給付金の申請の受付が始まると、新井容疑者が確定申告や売上台帳などを偽造して申請、今年1月に約550万円を会社名義の口座に入金させたという。
詐欺が発覚したのは、桜井容疑者の派手な生活がきっかけだった。高級外車2台所有し、高級時計を購入。千代田区一番町の家賃50万円のタワーマンションに住んでいた。月給より高い家賃のマンションに住んでいるという情報が警視庁に寄せられたことで、捜査を開始。当初、贈収賄を疑ったそうだが、家賃支援給付金詐欺だったことが判明したという。
「2人のキャリア官僚は頭が良くて、給付金制度を熟知しています。もっとも、受け取った給付金で豪遊してしまった。“頭隠して尻隠さず”ですね」
と解説するのは、詐欺事件に詳しいジャーナリストの多田文明氏だ。
(中略)
堅実な人が詐欺
「確定申告や売上台帳を偽造すればできる持続化給付金詐欺に比べると、家賃支援給付金詐欺は賃貸借契約書も偽造しなければならず、難易度が高い。ですから2人のキャリアは、詐欺がバレないように上手く工作したのでしょう。豪遊などしなかったら、発覚しなかったかもしれません。そのまま出世して、国の舵取りを行うようになったらと思うと、ゾッとしますね」(同)
「給付金詐欺の特徴は、半グレだけでなく一般人が詐欺に染まっていることです。特に持続化給付金詐欺では、一般人が多かった。沖縄タイムスの記者が摘発され、世間を驚かせました。さらに国税庁OB、国立印刷局職員、市役所の職員など、世間では堅実と言われる仕事に就いている人たちが詐欺を行っているのです。確定申告や売上台帳などの知識があれば、簡単にできるからです」(同)
今回の2人は、将来の国を背負って立つエリート中のエリートだ。
(以下、略)

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