「日本は新軍国主義ニダ」と主張する韓国の研究者

韓国には日本研究の専門家を自称する学者がいるのですが、その主張はどこか別の宇宙に存在する「日本」を研究しているのではないか、と言いたくなるほど現実離れしています
極端な例では、「日本がいまだに朝鮮半島を植民地として支配すべく狙っている」と主張していたり
いまどき植民地支配など時代錯誤もはなはだしいのであり、経済的メリットもありません。ただ、「日本が朝鮮半島を狙っている」と言いたいだけなのでしょう。それが日本の長年の野望であるとか、どうとか
そうした独善的な日本研究の本を紹介する記事がありましたので、取り上げます
いつものように元記事が韓国語なので、インターネットの掲示板「5ちゃんねる」に貼られた蚯蚓記者の翻訳から引用させてもらいます


7月末に出版された日本政治の専門家カン・ドンワン博士の『日本新軍国主義』(図書出版ホメロス)は緊迫した国際情勢変化の中で急速に進む日本の新軍国主義的傾向と実体を分析し、これを克服する代案の理論を立てる。その対策として韓半島の平和体制を通じた「力の均衡化」戦略および領域内「安保経済緩衝地帯化」戦略を提示している。
葛藤と反目で綴られた東アジアの共生と平和、韓半島平和体制構築のために二つの案を提案している。第一に東アジアの「力の均衡」を通した安定論、二番目は韓半島をはじめとして沿海州、シベリアなどの北方領土を合わせる巨大な安保経済協力の「緩衝地帯化」戦略だ。
韓半島をはじめとする東アジアには平和を、世界の有数資本には新しい開拓を通した富の獲得を、先進資本主義国家には危機脱出の機会を、未開発地域には安いエネルギーと原料供給の補給地により地域を安保と経済協力の巨大な「平和経済緩衝地帯」に変貌させようということだ。
これを根拠に、日本新軍国主義化の解体あるいは望ましいバイパスは平和体制韓半島になると主張する。
先に日本軍国主義化傾向の根元は日本の地政学的特性と特有の個人主義、そして武士道を基盤とする独特の階級構造に求めることができる。これにまだ神格化された存在としての天皇イデオロギーが加わる。よく日本のナショナリズムに挙げられるのが孤立した個人主義に上塗りされた天皇中心的集団主義だ。多少矛盾している様に見えるが、これが21世紀日本の国家アイデンティティだ。
民主的な人々の相当数が日本の国内政治として民主主義と人権を重視するが、対外政策という外部の政治的側面では強力な帝国主義的見解を堅持した。国益のためになら帝国主義的進出は容認される、という論理であった。このような主張をする人たちが次第に政府の高位職や軍部実力者に登場し、帝国主義日本が軍国主義への転換を成し遂げることになる。
日本は敗戦後、反省の兆し一つなく「戦後レジーム(postwar regime、暴圧的で非合理的な支配体制)」からの脱却だけを夢見た。不断に軍国主義的野望を抱いた保守右翼勢力によって「過去」への回帰の道を模索してきた。普通国家化に象徴されるこの流れは究極的に軍事大国化、すなわち平和憲法廃止を通した戦争可能な普通国家への転換だ。現在、度を越して新軍国主義に駆け上がっているのが日本だ。
最近の日本は19世紀末の日本帝国と同じくらい危険だ。頻繁な自然災害と長びく経済不況、コロナ19防疫失敗、何よりも無価値な過去回帰戦略で沈滞に陥った日本社会に脱出口が必要な時が到来した。
歴史は繰り返される。その野蛮な悪循環を断ち切らなければ。
(中略:この調子で続く)
著者のカン・ドンワンは忠北(チュンブク)忠州(チュンジュ)出身の国際政治学博士で、京畿(キョンギ)大学韓半島戦略問題研究所研究員だ。日本の早稲田大学大学院でメディアを勉強した。日本での長い生活によって自然に韓日両国関係と東北アジア情勢に関心が向いた。その後、韓半島平和体制および東北アジア平和時代に関心を持って研究し平和を念願している。過去20年余りの続けてきた苦悩の所産だ。「日本の良心」と呼ばれる伊藤成彦先生の著書<日本憲法第9条を通じてみたもう一つの日本>を翻訳出版した。
(ブレーキニュースの記事翻訳から引用)


「新軍国主義」とは何とも奇妙な呼称ですし、日本が「国益のためになら帝国主義的進出は容認されるという論理」を有していると決めつけているのも不思議です。別段、日本は植民地獲得に血眼になっていたりはしません。どこを見ているのでしょうか?
記事の中で日本の保守政権が「軍国主義的野望」を抱いていると書いていますが、何を指し示しているのか不明です
その後に続く文章、「普通国家化に象徴されるこの流れは究極的に軍事大国化、すなわち平和憲法廃止を通した戦争可能な普通国家への転換」というのが軍国主義的野望なのでしょうか?
ならば、世界中のほとんどの国が軍隊を保有しているのですから、世界の国々は軍国主義的野望を抱えていると言えます。それらの国は軍隊で戦うことを憲法で禁止していたりはしません
なので、日本の憲法が戦争放棄を規定していること自体、異例であり異常であると認識する必要があります。別段、憲法を改正して侵略戦争を始めろ、などと主張するつもりはありません。が、現実問題として自衛のための戦闘行動は当然容認する必要があります。憲法9条を「自衛のための戦闘も含め、一切を禁止している」などと解釈する9条信者のようなお花畑脳では困ります。自分が小中学生だった頃、学校教育では憲法9条を、「自衛のためでも戦闘は認められない」とする規定であると教え込まれたものです
話を戻して、この本の提言する「北東アジアの平和経済緩衝地帯」なる構想もお花畑思考の末でしょう
ロシアにしろ、中国にしろ、北朝鮮にしろ、己の政治体制を手放す気はないのであり、自国の政治体制を維持するのが最優先です。そのためには経済など二の次であり、ゆえに平和経済緩衝地帯なるものが成立するはずがありません
韓国人研究者は「日本の軍国主義こそがアジアの平和を脅かしている」と決めつけるのですが、現に平和を脅かしているのは北朝鮮の核兵器開発や弾道ミサイルであり、中国の海洋進出と領土拡大の野望でしょう。加えて国内の少数民族弾圧も
ところが韓国人研究者にすれば、「北朝鮮の核兵器は日本やアメリカを狙ったものだからアジアの平和を脅かしてなどいない」という理屈になり、中国の海洋進出や領土拡大(香港を飲み込み、台湾を併合しようという動き)には触れようとしません
まったく現実を検討せず、絵空事のような日本の軍国主義だの帝国主義だのを批判しまくるのが学術的に正しい方向、なのだそうです

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