「ヒカルの碁」が中国で実写ドラマ化

事件の話題ばかりで取り上げていますが、たまには肩の力を抜いてエンターティメントの話題を書きましょう
2020年、中国でインターネット配信のドラマとして「ヒカルの碁」をアレンジした「棋魂」が始まり、好評を博していると報じられています
舞台を中国の現代社会に移し、囲碁棋士を目指す少年がライバルたちと切磋琢磨しながら成長する姿を描いているのだそうです。中国もWTO加盟を期に著作権を保護する立場へと変っていますので、このドラマも日本の著作権を踏まえた上で作られているのでしょう
レコードチャイナの記事から引用します


劉暢氏が監督を務め、俳優の胡先煦)、張超、●富申(●は赤へんにおおざと)が主演を務める少年熱血ドラマ「棋魂」が中国で大ヒット配信中だ。多くのリメイク版ドラマが「大コケ」する中で、漫画雑誌「週刊少年ジャンプ」で連載された人気漫画「ヒカルの碁」を原作とした同ドラマが、大ヒットとなっているのはなぜなのだろうか?中国新聞網が伝えた。
ドラマ「棋魂」は、胡先煦演じる「時光」が偶然古い碁盤を見つけ、その碁盤に1000年以上宿っていた天才棋士の霊に取り憑かれてしまう。そしてその天才棋士の霊の影響で、時光は少しずつ囲碁に興味を持つようになり、プロの棋士を目指していくというストーリー。
「週刊少年ジャンプ」で1999年から連載された「ヒカルの碁」は、多くの若者の間で人気を博し、小学館漫画賞や手塚治虫文化賞新生賞などを受賞し、日本の囲碁界にも影響を与えてきた。
「ヒカルの碁」には、日本の社会の数十年という長い期間の変化の過程が盛り込まれているため、それをうまくローカライズできるのかという点を心配する声も大きかった。
「棋魂」の時間軸は2000年前後に設定された。そして、「爆走兄弟レッツ&ゴー!!」のヒットがきっかけに子供たちに大人気となったミニ四駆や昔ながらのポップコーン、ドラマ「還珠格格」といった要素が盛り込まれたことで、多くの人が親近感を覚え、さらに、子役たちの見事な演技が、中国の人々をローカライズされたドラマの世界へと引き込んでいる。
「囲碁」がテーマの「棋魂」では、中国の学校や碁会所のほか、多くの囲碁の専門的知識も登場する。「棋魂」と中国の囲碁の発展の関連性を分析するネットユーザーもいる。
また「棋魂」は、原作の物語の中心となる世界観を引き継いでおり、少年の成長を主線に、親友やライバルと励まし合いながら夢を叶えていく。囲碁が中心というよりは、囲碁を通して成長する青少年の姿を描き出していると言ったほうが正確だろう。
「棋魂」のリメイクについて、劉監督は、「簡単ではなかった。リメイクには非常に時間がかかり、大きなチャレンジとなった。それでも、製作チームは頑張り通した」と語る。
そして、「初めて『ヒカルの碁』を読んだ時、他の漫画とは違うと感じた。『霊』が登場するものの、ストーリーの構成は現実的で、読む人は親しみを覚える。また、誰かと一緒に何かをしたり、そこに込められている熱いストーリーも人を感動させる」とし、「囲碁は多くの人の間で人気を集めているような娯楽でもなく、また思春期の若者が主役でありながら、恋愛を描いていないため、全体的な背景をどのようにローカライズし、中国の若者の成長に合わせるかが、ドラマ化のうえで解決すべき問題となった」と説明する。
「棋魂」のプロデューサー・朱振華(ジュウ・ジェンホア)氏は、「漫画をドラマ化する時、原作の世界観を尊重し、視聴者の好みと結び付けながらリメイクしなければならない。そして、表面的な部分に留まるのではなく、さまざまな角度から原作の中核となっているものを掘り起こさなければならない」との見方を示す。
「棋魂」は、「パーフェクトな作品」とはいかないまでも、多くのネットユーザーの「漫画の実写版は『大コケ』ばかり」という偏見を覆しており、心を込めて製作した作品は、必ず多くの人の目に留まるのだということを物語るには十分の作品となっている。
(レコードチャイナの記事から引用)

Hikaru No Go  棋魂 | iQIYI

さすがに主人公は髪を染めていないのだな、と思いました。もう少し、キャラクターの外見に特徴を与えた方がよかったのではないか、という気がします
それにしても、中国でも漫画原作のドラマはコケてばかり、との認識が一般化しているのには思わず笑ってしまいました
上のダイジェスト版しか見ていないのでドラマの出来については何とも言えません
ただ、囲碁を打っているシーンが存在少なく、主人公が叫んだりしている場面ばかりなのは編集の結果なのかどうか?
アニメーション「ヒカルの碁」についてはYou Tubeのコメント欄に、以下のような評が書き込まれています。これ以上、何かを書き加えるのは蛇足でしょう

ヒカルの碁ってたまたま題材が碁だっただけで、描かれているストーリーは全ての10代や20代の少年少女が必ず通る、人生における成長や挫折、友情、ライバル、喜怒哀楽が見事に折り重なっていて、しかもそこに藤原佐為というある意味でのファンタジー要素も加わって唯一無二の作品になっていると思う。

さて、中国のドラマですが主題歌はアニメ「ヒカルの碁」の第一期エンディングに使われた「ボクらの冒険」が中国語の歌詞で使われています
まあ、そこはやはり「Get Over」を使ってもらいたい気分があるのですが、どうなのでしょう

ヒカルの碁_Get Over

この報道を見て、「ヒカルの碁」や「棋魂」の関連動画を探しているうち、久し振りに「ヒカルの碁」を見返してみたくなりました
目下は空前の将棋ブームであり、囲碁の方は押され気味です。漫画の少年誌や青年誌併せて、10本以上の将棋漫画が掲載されている、などという話も耳にします。藤井聡太二冠の活躍が後押ししているのでしょう
将棋漫画の中から「ヒカルの碁」に匹敵する作品が生まれるとよいのですが(現状では「3月のライオン」が唯一でしょうか)

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