ドラマのタイトルが長くなる理由

最近、テレビドラマのタイトルが長くなっており、それには理由があると説明する記事がありましたので、取り上げます
タイトルがやたらと長くなるブームはすでにライトノベルで見慣れたものですが、テレビドラマの場合は少々事情が異なるようです

なぜドラマのタイトルはどんどん長くなるのか? 「流行」「保険」の声も
「書けないッ!?~脚本家 吉丸圭佑の筋書きのない生活~」(テレビ朝日系)
「青のSP(スクールポリス)-学校内警察・嶋田隆平-」(カンテレ・フジテレビ系)
「バイプレイヤーズ~名脇役の森の100日間~」(テレビ東京系)
「今野敏サスペンス 警視庁強行犯係 樋口顕」(テレビ東京系)
(略)
今冬放送中の新作ドラマで10文字以上の作品を並べてみました。26作中16作が10文字以上の長いタイトルを採用していることに驚かされるのではないでしょうか。このような「タイトルが長い」という現象は数年前からあったものの、ここに来て過半数を占めるほど各局に浸透し、「最近の流行」という声も聞こえてきます。
なぜ、ドラマのタイトルは長くなっているのでしょうか。
第1話を見てもらうための最善策
最大の理由は「第1話を見てもらうため」の分かりやすさ。
例を挙げると「書けないッ!?~脚本家 吉丸圭佑の筋書きのない生活~」はその文字を見ただけで「脚本家が主人公のドタバタコメディーだな」と分かるでしょう。また、「青のSP(スクールポリス)-学校内警察・嶋田隆平-」はスクールポリス、学校、警察と、意味の重複するフレーズを詰め込んでいますが、これも見るだけで「学校内に警察がいたら……」という物語がイメージできます。
基本的に連ドラは第1話を見てもらえなければ、第2話から最終話までの約2カ月半を棒に振ってしまうケースが多いため、「第1話を何としてでも見てもらいたい」のが本音。長いタイトルは視聴者に内容をイメージさせ、興味を持ってもらうためのものであり、各作品のホームページにある「はじめに」の文章をギュッと凝縮させたようなものなのです。
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視聴習慣のある枠ほどタイトルは短い
(略)
長いタイトルの作品に比べると、やはり、「どんな内容なのか分かりにくい」という作品が多いのではないでしょうか。しかし、「にじいろカルテ」の放送されているテレビ朝日の木曜午後9時台は固定視聴者の多いドラマ枠のため、これくらいの内容説明でも第1話を見てもらえる可能性が高いでしょう。一方、「知ってるワイフ」の放送されているフジテレビの木曜午後10時台はそこまでの視聴習慣がないドラマ枠であり、もう少し長いタイトルで説明しておいた方がよかったかもしれません。
その意味で、短いタイトルに最も必然性を感じさせるのがNHKの朝ドラと大河ドラマ。「おちょやん」「エール」「麒麟がくる」「青天を衝け」などと短いタイトルが徹底されていますが、これは長年の放送によって視聴習慣が浸透しているからであり、長いタイトルで内容説明をする必要がないのです。
(略)

新しいテレビドラマについては新聞やTVガイドなどでさんざん取り上げるのですから、タイトルで内容を説明する必要があるのか、と思ってしまいます。まあ、刑事ドラマなのか恋愛ドラマなのか、ホームドラマなのか、タイトルですぐに識別できるようにしておくと、視聴者には好都合なのでしょう
小説の世界では1979年にすばる文学賞を受賞した松原好之の「京都よ、わが情念のはるかな飛翔を支えよ」というのが、当時は珍しく長いタイトルでした。現在の価値観で判断すれば「中二病」といえるのでしょう。京都大学受験に失敗した浪人生の話であり、情念とか飛翔とかあまり関係ありません
さて、ライトノベルのタイトルが長いのは既に語られているところでしょうから、付け加えるものもないのですが、最新の作品は以下の動画を見ていただくと分かります

【驚愕】世界一!タイトルの長いラノベランキングTOP10 【ライトノベル】


ライトノベルのタイトルが長いのは、読者の印象に残るようなタイトルを求める出版社の方針なのでしょう。が、単に長いタイトルをつけようとしているだけでクドいと感じ、とても読もうという気にはなれません。無駄な努力というか、営業方針のように感じます。
タイトルで勝負するのではなく中身で勝負してもらいたいのであり、やみくもに長いタイトルをつけるべきではないと思うのですが
そもそもタイトルが話の中身、状況の描写になっていますので、「ああ、こんな内容なら読まなくてもいいや」との判断につながってしまいます

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