岡山少女殺害事件を考える 自供の真偽でモメる
当ブログでは事件の顛末まで(判決まで)をできるだけ取り上げたいと思い、年末には取り上げそこねた裁判の判決はないかとチェックしていますが、完璧にとはいきません
あるいは日頃から気にかけているものの、裁判の情報が報道されない事件というのもあります
2004年に岡山県津山市で当時、小学3年生の女子児童が殺害された事件もその1つです
別の少女への暴行事件で服役していた勝田州彦受刑者が犯行を打ち明ける供述をして警察の取り調べを受け、精神鑑定も行われて2018年には起訴されています。が公判前の争点整理が続いている状態で、いまだに公判が開かれる目処はつかないまま年を越してしまいました
2020年1月には、以下のような報道がありました
2004年9月3日に津山市で発生した小学校3年生の女児が殺害された事件で、別の事件で服役中だった勝田州彦被告(41)が2018年に犯行を自供していた件で供述について心理学の専門家に鑑定を依頼する事になりました。
この件では勝田州彦被告が犯行を供述した為に14年ぶりに事件が解決かというところで、供述は嘘だったと覆してしまいました。
勝田州彦被告はこの事件に関して弁護士から(有罪となった場合)死刑の可能性を伝えられた為、自分から認めてしまえば情状酌量で死刑は回避できると考えてした自供だと主張しました。
証拠が多くない状況なので、検察は供述した際の映像を証拠として提出しました。
対する弁護側は心理学の専門家に映像の鑑定をしてもらい、その供述の真贋を見極めようと依頼を決めました。
(NHKの記事から引用)
最近では自白を強要しているのではないか、との疑いに応じるため。取り調べの様子を録画するようになっています。この事件でも勝田被告の供述は強要されたのではなく任意である、と証明するため、録画された映像を証拠に使うのでしょう
ただし、録画は取り調べの雰囲気、威圧や強要がなかったという証明にはなっても、その供述内容が嘘か真かまでは分かりません。そこで専門家の鑑定の出番というわけです
淑徳大学の大橋靖史教授(「被尋問者による応答が法廷証言において果たす役割 : 借用された言葉が及ぼす効果」とか「供述の信用性評価における言語分析的アプローチの展開」等の論文あり)が鑑定を担当するのかもしれません
記憶にあるところでは今市女児殺害事件で勝又被告の自供が任意か強要されたものか、が問題になった際、取り調べの録画が証拠になったはずです。今回はどうなるのか、公判の場で明かされるのでしょう
さて、犯行について一つ、思うところを述べておきます
被害者には着衣の乱れはなく、わいせつ行為が目的であったとは考えにくい犯行でした。勝田被告は女児が苦しむ様を眺めて性的な興奮を味わうという変質者ですから、被害者の体をもてあそぶ必要はなかったと考えられます。女児がいきなり刃物で刺され、驚き、苦しみ、のたうつ姿を目にできれば、それで犯行の目的は達成されるのですから
よって、本件は勝田被告の性的嗜好が如実に反映された犯行だったと言えるのではないでしょうか?
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