福岡強姦殺人 古賀被告に無期懲役判決
昨年の夏、福岡県粕屋町で起きた強姦殺人、死体遺棄事件で起訴されていた古賀哲也被告に対し、福岡地方裁判所は求刑通り無期懲役を言い渡しています
初公判で検察は起訴状に、「殺意を持って被害者を襲った」と述べたのに対し、古賀被告は「違う」と否定していました
どこがどう違うのか、公判で検察官とやり取りがあったのかは報道されていません。強いて憶測すれば、古賀被告の言い分は、「被害者が抵抗せず、大人しくしていれば殺さなかった」と言いたかったのではないか、と思います
つまり「激しく抵抗されたので殺した」のであり、これまた随分と身勝手な理屈です
襲われ、レイプされるのに大人しくしている女性などいないのですから
古賀被告自身、己の言い分がどれだけ歪んだものであるのか、認識できていない可能性があります
福岡県粕屋町で昨年7月、会社員の女性=当時(38)=を殺害したとして、殺人や死体遺棄、窃盗などの罪に問われた住所不定、無職古賀哲也被告(36)の裁判員裁判で、福岡地裁は17日、「再犯が強く懸念され、終生その罪を償わせるのが相当」とし、求刑通り無期懲役の判決を言い渡した。
判決理由で岡崎忠之裁判長は、被告は乱暴目的で女性を物色し、現場を通りかかった被害者を狙ったと説明。逃げようとした被害者の首を2度絞めたなどとして「執拗に攻撃し、残忍で危険性が高く、身勝手極まりない犯行」と非難した。
弁護側は被告が性依存症で、治療の継続で更生が可能と主張していた。岡崎裁判長は、被告が性犯罪事件での出所後約2年で今回の事件を起こしたことから常習性を認め、「治療に強制力はなく本人の意欲だけが頼り。家族などの支援が続くか疑問」と指摘した。
岡崎裁判長は「被害者に思いを致し、どうすればよいのか真剣に考えてほしい」と説諭した。
判決によると、古賀被告は昨年7月6日夜、粕屋町仲原で、殺意を持って、自転車で帰宅中だった女性の首を絞めて窒息死させ、川に投げて遺棄、財布などを持ち去った。
被害者の夫「死刑望んでいる」
「妻の命はもうない。もう生きることができない」。会社員の女性を殺害したとして殺人罪などに問われた古賀哲也被告の判決公判後、女性の夫(47)が記者会見し、心情を述べた。
「今日、判決が出るからね。あと少し勇気をくれ」。同日朝、事件現場に花を手向け、そう妻に話し掛けたという。事件から約1年2カ月。自身も中学生の長男も「ぽっかり心に穴があき、つらい日々を過ごしている」と振り返った。
「被告人を無期懲役に処する」。裁判長の声を聞きながら、妻の顔が浮かんだ。「被告はもう社会に出ることはないかもしれないが、生きることはできる」。事件の凶悪性と、奪われた命の重さは裁判員にも伝わったと感じている。
でも、妻の無念さを思うと、涙がこぼれた。「正直、自分の中ではまだ、被告に死刑を望んでいる」。せめて、同じような事件が二度と起きないようにと切に願う。
(西日本新聞の記事から引用)
被害者の夫が死刑を望んでいるのは当然でしょう
ただ、これまでも繰り返し述べてきたように、永山基準という前世紀の遺物によって「被害者が1人の場合は死刑にしない」という暗黙のルールが日本の刑事裁判には存在しており、裁判官はこれを改正する気はないのです
新たに福岡地裁の岡崎判事が「岡崎基準」を作り、被害者が1人の場合でも死刑にするのだという判決を示す手はあるのですが…
前例踏襲だけでは国民が納得する裁判になりません
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