韓国批判を強める北朝鮮 次なる権力者は金正恩の妹？
死亡説が流された金正恩ですが、生きているのか死んでいるのかはっきりしません。金正恩が重要な会議を主催した等の映像を北朝鮮は流しているものの、録画したものですからいつ撮影されたか不明です
金正恩に替わって露出が増えているのが、妹の金与正であり、近く最高権力者の座に就くのではないかと噂されています。つまり金正恩は政務が取れない状態にある（重体か、すでに死亡しているか）と推測されるのです
しかし、露出が増えた金与正がいかに勇ましい発言をしたところで、現在の北朝鮮には韓国と全面戦争を戦うのは無理でしょう
つまり、できもしないことを敢えて発言しているのであり、そのような虚仮威しが通用すると思っているところが痛々しい限りです
最高指導者となるにふさわしい豪胆さを有している、と周辺国に印象付けたいのだとは思いますが逆効果では？
金与正氏 批判ビラ散布への武力行使を示唆
北朝鮮の金正恩（キム・ジョンウン）国務委員長（朝鮮労働党委員長）の妹、金与正（キム・ヨジョン）党第１副部長は１３日の談話で、敵対事業に関する部署に次の段階の行動を決行するよう指示を出したと明らかにした上で「すぐに次の行動を取る」と表明した。朝鮮中央通信が報じた。
金与正氏は４日の談話で、韓国の北朝鮮脱出住民（脱北者）団体が北朝鮮の体制を批判するビラを南北境界地域から北朝鮮に向けて飛ばしていることに強い不快感を示しており、敵対事業とはビラの散布を指すとみられる。
同氏は次の敵対行動の行使権を軍総参謀長に与えるとした上で、人民の怒りを和らげるため軍が何らかを決心・断行するだろうと述べた
（聯合ニュースの記事から引用）
北朝鮮で対南対策を担う朝鮮労働党の統一戦線部長は12日夜、「北南関係はすでに収拾できないところまできた」との談話を発表した。朝鮮中央通信が同日伝えた。
談話は、韓国の脱北者団体が北朝鮮体制の批判をするビラを風船を使ってまく活動に対し、韓国大統領府が厳正に対応するとの姿勢を打ち出したことに言及。韓国側の行動が遅すぎると批判したうえで、「（韓国への信頼は）粉々になった」と非難した。
さらに「大言壮語のほらを（大統領府は）よく吹くが、実践に移せない相手とは向かい合いたくない。これから流れていく時間は南朝鮮（韓国）当局にとって悔いが残り、苦しいものになる」と警告した。
（朝日新聞の記事から引用）
上記の金与正の発言は、彼女が軍を掌握していない事実を暴露しているも同然です。金与正が軍を掌握し、指揮下に置いているなら「軍が何かを決心し、断行するだろう」なとという発言はせず、直接命令を下せば済む話です
慢性的な食糧不足、コロナウィルス感染の影響もあり、北朝鮮軍はまともな作戦行動ができない状態と思われます
同時に北朝鮮国内では無能な指導部への不満が高まっており、暴発を誘導しかねない韓国からの宣伝ビラに目くじらを立てているのでしょう
ですから金与正が勇敢な発言をし、武力攻撃をほのめかしたところで実行には移せないのであり、単なる遠吠えにすぎません。せいぜい国境線で韓国側に銃撃し、挑発する程度では？
北朝鮮に迎合し、尻尾を振っている韓国の文在寅大統領は北朝鮮からどれだけバカにされても反論せず、北朝鮮訪問の機会をうかがっています
首脳会談で南北関係を動かしたいと画策しているのは明らかです
しかし、交渉する相手が不在では如何ともし難いところであり、金与正が正式に権力を継承するまで動きようがありません
北朝鮮は韓国批判を繰り返して国内の引き締めを図りつつ、金与正への権力移乗を段階的に進めるものと予想します
かつては、「若い金正恩が権力の座に就けば、より柔軟な対応ができるのではないか？」との期待もあったのですが、現実はその逆でした
既定路線（核兵器開発と弾道ミサイル開発でアメリカから譲歩を引き出す）を踏襲するだけの、硬直した対応しかできませんでした
せっかくトランプ大統領と直接会談の機会を得たものの、それを活かす術を持っていなかったのですから
金与正が権力を継承したところで、何も変わらないのでしょう
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