金庫から金を盗んだ教師 懲役3年、執行猶予5年の判決
奈良県で小学校教諭が学校の金庫から現金33万円を盗んだとして逮捕された事件の続報です
窃盗容疑で逮捕されていた東浦悠真(25)はさらに児童を盗撮していたことも発覚し、児童ポルノ法違反容疑で再逮捕されています。どうしてこのような人物を教員に採用したのかと言いたくなります
学校では、「教師としての能力も高く、同僚らからも信頼を得ていた」とされますが、本当なのでしょうか?
ギャンブルにのめり込んで、同僚の教師からも借金をしていたと明かされている以上、職務をきちんとこなせていたのか大いに疑問です
通常、同僚から借金しようという公務員がいた場合、職場で問題になるはずです。生活の乱れが職務に影響するのですから(自分が公務員だった当時、サラ金から借金する公務員が増え、さまざまな事件・トラブルに結び付いた経緯があり、公務員の借金には管理職が目を光らせるよう指導がされていました)
同僚から借金しているのに勤務先の小学校で問題にしなかったのであれば、教員の管理ができていなかったと見なされます
その結果、校長室の金庫から金を盗む事件に至ったのであり、校長らは何をしていやのやら
奈良市の市立小学校で昨年、校長室の金庫から現金約38万円が盗まれる事件があり、この学校に勤務する教諭の男(25)が窃盗容疑で奈良県警に逮捕された。事態はこれにとどまらず、男は女子児童の着替えを盗撮したとして、児童買春・ポルノ禁止法違反などの疑いでも再逮捕された。「背徳感やドキドキ感を味わいたかった」。そう供述した男は両方の罪で起訴され、懲役3年、執行猶予5年(求刑懲役3年)の判決を言い渡された。裁判官が「卑劣」「おぞましい」と表現した犯行の全容とは-。(石橋明日佳)
公判や県警の調べなどによると、昨年5月、6年生(110人)の修学旅行のための小遣い(預かり金)33万円と、教育実習の教材費などの積立金約5万円の計約38万円が校長室の金庫から盗まれていたことが分かった。金庫をこじ開けたような形跡はなく、金庫の鍵は職員室に置かれ、誰でも取り出せる状態だった。
学校からの被害届を受け捜査していた奈良県警は9月中旬、窃盗容疑で同校の教諭の男を逮捕した。男は「借金の返済のために盗んだ」と供述。学生時代に競馬や競艇を始め、教員になってからもストレス解消のためギャンブルにのめり込み、親や同僚、消費者金融から金を借り、総額約300万円の借金があった。
同僚が帰宅した後、残業中に犯行に及んだといい、「レースで資金を増やしてから戻そうと思った」などと話した。
ところが、男による犯行はこれだけではなかった。県警が窃盗容疑の捜査を進める中、押収した男のスマートフォンから、女子児童を盗撮した多数の動画が見つかったのだ。
男は6~8月、6回にわたって女子児童11人の着替えを盗撮。担任を受け持つ教室や多目的室、更衣室のカーテンや空き箱に穴をあけ、そこにスマホを貼り付けておいて隠し撮りするという手口だった。さらに教室で女子児童の衣服に下半身をこすりつけて体液を付着させ、その一部始終をスマホで撮影もしていた。
男は一連の犯行について「盗んだことがばれ、いつ捕まるか不安定になり突発的にやった。してはいけないことをする背徳感やドキドキ感を味わい、気持ちを落ち着かせた」と公判で打ち明けた。
(産経新聞の記事から引用)
金庫の金に手を付けたのは借金があったからで説明はできますが、児童の盗撮は明確な説明がありません。公判廷で被告人質問があったはずですから、東浦被告は答えただろうと推測されます。あるいは検事の起訴状朗読で明かされていたはずです
事件を読む上では重要な部分なのですが、上記の記事では触れていないのが残念です
変態行為の動機などどうでもよいではないか、とおっしゃる方もいるのでしょうが、軽視はできません
過去にも同様の事件で指摘したように、盗撮行為を「たまたま思いつきでやった」とか、「盗撮写真を見て自分もやってみようと思った」などとあたかも軽微な事案のごとく誤魔化すような説明をする容疑者・被告人がいます
こうした説明は自身の欲望から目を背け、「大した事件じゃない。自分はそんな変態性犯罪者じゃない」と矮小化させ、責任を逃れようとする人に見られる傾向です
特に東浦被告の場合、児童の衣服に性器をこすりつけて射精する行為までやっており、一歩間違えば児童を姦淫するところまで犯行をエスカレートさせた可能性もあります。ですから、そうなる前に逮捕されただけであり、性犯罪者と差を設ける理由はありません
初犯という事情で執行猶予にはなりましたが、執行猶予期間中に再犯に至らぬようくれぐれも自戒し、ギャンブル依存や小児性愛について治療を受ける必要があると考えます。執行祐の上限である5年を言い渡したのは、裁判官も再犯を危惧しているからでしょう
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