元農水事務次官 ひきこもりの息子殺害裁判
東京都練馬区の自宅で長男を刺殺したとして、殺人罪に問われた元農林水産事務次官の熊沢英昭被告(76)の裁判員裁判が始まっています。犯行内容については争点がなく、情状を問う裁判になるのでしょう
自宅で長男=当時(44)=を殺害したとして、殺人罪に問われた元農林水産事務次官の熊沢英昭被告(76)の裁判員裁判の被告人質問が12日、東京地裁(中山大行裁判長)であった。熊沢被告は「息子に殺されるという恐怖心に支配され、刺し続けた」と述べた。
熊沢被告は黒スーツに紺のネクタイ姿。証言台に背中を丸めて座り、とつとつと質問に答えた。
被告によると、長男は発達障害と診断され、大学卒業後も就職が決まらなかった。1人暮らしの家でゲーム中心の生活を送っていたという。
5月25日、長男は自宅が「ごみ屋敷」となり、実家に戻ってきた。翌26日、被告が「ごみ片付けなきゃな」とつぶやくと、長男は「お前らエリートは俺をばかにしてる」と逆上し、被告の頭を壁にたたき付けるなどしたという。
長男の主治医や警察に相談はしなかったといい、「ショックで余裕がなかった。息子を元の家の生活に戻すのが最優先と考えた」と述べた。
事件当日の6月1日、長男から「殺すぞ」と言われた。「26日(の暴行)を思い出させる形相だった。反射的に包丁を取りに行き、胸を刺した」と説明した。
弁護人に「事件前に息子を殺そうと思ったことは」と問われると、「絶対思いませんでした」と語気を荒らげた。「先天的な病気を持った息子に寄り添って生きてきたつもりだったが、つらい人生を送らせてしまった。取り返しのつかない状態になり、冥福を祈るしかない」と涙で声を詰まらせた。
(時事通信の記事から引用)
熊澤被告とその妻は長男から度々暴行を受けていた、とされます。その時点で警察に被害届を出し、息子を逮捕させ家から切り離する選択肢もあったわけですが、熊澤被告にその気はなかったのでしょう
保健所に相談するとか、民間のひきこもり対応サービス(強制的に家から連れ出し、施設に監禁状態にして更生を図る)を利用する気もなかったようで、追い詰められた状態のまま足掻いていたわけです
自首した際、警察官が熊澤被告の体が痣だらけであるのを見て、絶句した(息子の暴力の凄まじさに)とも伝えられています
熊澤被告の娘(被害者の妹)は縁談が破断となり、自殺しているとも明かされています
頭のおかしい兄のいる女性と婚姻したいと思う男性はいませんし、将来的にその厄介者の面倒を見る羽目になるのですから縁談を断るのは当然でしょう
裁判員も熊澤被告の犯行に同情するとしても、検察は殺人罪で懲役20年くらいの求刑はすると思われます。検察の立場からすれば情状の余地はあるといえ、甘い求刑はできません
あとは裁判官が過去の判例とどう折り合いをつけるか、です
ただ、一部には熊澤被告に辛辣な意見をぶつける人もいます。池袋で2人を死亡する事故を起こしながら逮捕もされない上級国民、飯塚幸三容疑者への憎悪が波及しているのでしょう
いくつか、引用します
「引き籠りの息子を『40か所以上も滅多刺し』で殺した上級国民『熊沢英昭』の擁護報道だらけで不快。『滅多刺し』を隠蔽し、さも仕方がなかったかのような法廷の雰囲気。安倍晋三の圧力で執行猶予をつけようとしている。重罪でなかったら世の引き籠りの子供は親に殺されまくる」
「農水事務次官としてBSE問題で日本の食の安全を脅かした挙句、天下り三昧で私腹を肥やしてきた元悪徳官僚と、その傲慢な息子の事件か。自己の凶行を正当化しているけど、金と権力に溺れ、息子・英一郎をモンスターに育てたのは父親・熊沢英昭(76)お前自身やん」
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