座間9人殺害事件を考える 初公判はまだ

2017年10月、座間市で自殺志願者を言葉巧みに自宅アパートへ誘い込み、強姦した上で殺害し、遺体をバラバラにした容疑で逮捕された白石隆浩被告は、2018年9月に起訴されたものの、初公判はまだです
今年の4月に、東京地裁立川支部で公判前の争点整理手続きが始まった、との報道がありました


神奈川県座間市のアパートで男女9人の切断遺体が見つかった事件で、強盗殺人や強盗強制性交殺人などの罪に問われた無職、白石隆浩被告(28)の第1回公判前整理手続きが25日、東京地裁立川支部(矢野直邦裁判長)で行われた。地裁支部によると、争点整理に向けた今後の進行について検察側、弁護側が協議した。白石被告が出席したかどうかは、明らかにされなかった。
起訴状によると、白石被告は平成29年8月下旬~10月下旬、座間市の自宅アパートで、女性8人に乱暴した上、男性1人を加えた9人をロープで窒息させて殺害。現金数万~数百万円を奪い、遺体を切断して室内のクーラーボックスなどに遺棄したなどとしている。 白石被告は逮捕後、9人全員の殺害を認め「金銭目的だった」「乱暴目的で襲った」などと供述していた。地検立川支部が鑑定留置を実施して刑事責任能力を問えると判断、昨年9月に起訴した。
(産経新聞の記事から引用)


上記の記事にあるように女性8人、男性1人の殺害と遺体の損壊を認めており、被害者が多いとはいえ、裁判が始まるまで随分と時間を要しています
精神鑑定でも犯行時、何らかの異常をきたしていたとは認めていません。極めて冷徹に、躊躇もなく犯行を繰り返していたのでしょう
「依頼されたので自殺を手伝っただけだ」と嘱託殺人であったと主張して刑罰の軽減を狙っているわけでもないのなら、何が争点になっているのか疑問です
2018年10月の女性セブン」に平石被告と記者が面会した際の様子が掲載されていますので、一部を引用します


座間バラバラ被告、赤裸々告白するも唯一口を閉ざす話題
(前略)
白石が最も興奮した様子を見せたのは、話が殺害後の「解体」に及んだときだった。
「逮捕された後、取り調べで犯行の再現をしたのですが、あまりの手際のよさに、刑事さんから『協力者がいるのではないか』とか『過去にもやったことがあるのではないか』とか、何度も聞かれましたが、全部1人ですし、過去に人を殺したことはありません。1人目の被害者のかたを解体するときにYouTubeやインターネットで検索して勉強したんです。
最初は丸2日かかって、正直、においや“映像”がきつかったですが、その経験のおかげで、最後の方は、2~3時間ですべてが処理できるまでに磨かれました。
遺体と暮らすことにも不思議と抵抗はありませんでした。持ち出したときに誰かに見られたり、職務質問を受けたりして犯行が発覚するのが怖くて、そのままにしていたんです。そのうち捨てにいこうと思っていたのですが…。
6畳のワンルームに大量のクーラーボックスがあるので、当然、被害者のかたたちは疑問を口にしていました。でも、引っ越してきたばかりだから収納スペースがなくて、釣り好きの友達から借りて、洋服やアクセサリーを入れていると言ったら、みんな納得してくれました。
(中略)
時に丁寧な言葉を使いながら、大声で笑いながら、身振り手振りを交えて、饒舌に語る。犯行に対して後悔することはないかと問うと、
「唯一、後悔することがあるとしたら最後の被害者の携帯の電源を切り忘れたこと。これは完全に、私の油断。最初の方は証拠隠滅にすごく気を使っていましたが、人間とは不思議なもので、徐々に慣れてしまうんです」
と言う。9人目の被害者の携帯電話が発した電波によって、犯行現場となったアパートの位置が特定され、逮捕につながったからだ。なぜここまで赤裸々に語るのか。
「それは検察、警察、そして私の味方であるはずの弁護士にも『申し訳ないけれど、諦めてほしい』と言われました。それを聞いて、『だったら最後にうまいものを食って、欲を満たして、極刑になってやろう!』って!」
(以下、略)


アメリカの連続殺人鬼に見られるような、自分が特殊な人間であるかのように演じたりする風でもなく、開けっぴろげすぎるくらい事件について饒舌に語っており、反省の欠片も見せない態度です
面会した記者は白石被告から反省の弁を引き出そうと質問を重ねたようですが、一言も出なかったようです
死刑になると覚悟を決めているのでしょうか?
この態度は公判の場に立っても変わることはないのでしょう

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