山口二郎法大教授「ナショナリズムという危険」で日本批判
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反安倍活動の旗手の1人、山口二郎法政大学教授がハンギョレ新聞に「ナショナリズムという危険」と題するコラムを寄稿していますので、取り上げます。日本がナショナリズムに走り、危険な状態にあると警鐘を鳴らす要旨で、なぜか韓国のナショナリズムには触れません(笑)
自分の目からすれば韓国のナショナリズムの方が十分に危険と映りますし、日韓関係の悪化を日本のナショナリズムのせいにだけするのは偏見でしょう
日本を批判し、安倍政権を批判したいだけ、のコラムです
日韓関係の険悪化は終息の方向が見えないままである。テレビや雑誌で韓国を批判する特集が続き、いたたまれない思いである。韓国に対する反感は、日本国内に子供っぽい自己中心主義を広めており、日本の対外政策を制約し、国益を損なう危険があると私は考える。
現在の日本では、ナショナリズムは食事や景色の自慢にとどまらず、歴史の改変に向かっている。これは、日本の国際的信用にかかわる重大問題である。なぜなら、第2次世界大戦後の日本の民主主義は、敗戦によってもたらされたものであり、戦前の植民地支配や侵略戦争に関する認識は政治体制の正統性に結び付くからである。
日本の敗戦は、具体的にはポツダム宣言を受諾することであった。この宣言では、日本軍国主義が誤った戦争を仕掛けたことが明記され、日本はこの戦争を誤りと認めたうえで、民主主義国家を再建することを世界に対して約束した。朝鮮半島の植民地支配について、ポツダム宣言では、日本の領土は本州等の本来の領土に限定されると書かれているわけで、不当な植民地支配を否定することも、日本は約束した。
日韓関係が険悪化する中で、日本の一部のメディアやネットでは、戦前の日本の政策や行動を正当化する議論が広がっている。関東大震災の時の朝鮮人虐殺はなかったとか、日韓併合によって日本は朝鮮半島に恩恵をもたらしたといったたぐいの、とんでもない歴史の歪曲も飛び交っている。
日本のナショナリストは、日本の帝国主義や軍国主義がもたらした犯罪的行為を正当化することで、日本人の名誉を回復しようとしている。しかし、それは大間違いである。歴史を直視することを拒否し、過去を賛美するならば、現代の日本人は敗戦の時に日本が世界に行った約束を破ることになる。様々な問題はあるものの、平和国家として歩んできた戦後の70年の実績を否定し、外国からの日本に対する不信を招くことになる。
安倍晋三政権は、さすがに非常識な歴史修正主義を唱えてはいない。しかし政府は韓国に対して「国際法を守れ」と主張することによって、別種のナショナリズムを振りかざしている。安倍政権がここでいう国際法は、1965年の日韓基本条約とその付属協定である。しかし、この条約や協定は日韓の大きな国力の差と冷戦時代の権力政治の必要性を反映したものであって、植民地支配を受けた側の権利を回復する内容ではない。
安倍首相は、北朝鮮との国交回復に積極的な姿勢を示している。首相の意図通りに国交正常化交渉を進めるとき、北朝鮮は必ず植民地支配に対する補償を要求するだろう。慰安婦や徴用工だった人が今の北朝鮮にどの程度存在するかわからないが、この問題を持ち出すこともありうる。その時に、安倍政権は日韓基本条約の枠組みで北朝鮮を説得することなどできないだろう。今日の国際人権法や歴史の常識にそぐう政策を、日本は朝鮮半島の南北に対して公平に適用しなければならないはずである。今の韓国に、半世紀以上前の日韓基本条約を当てはめることは、実は道義や人権に背を向けた自己中心主義だと、私は言いたいのである。
他国民や多民族をその属性によって否定する議論が、いかに大きな災厄をもたらすか、人類はホロコーストの経験によって学んだはずである。今の日本の嫌韓ブームの広がりは、人間の尊厳を守るという最も基本的な原理さえ打ち捨てることにつながるのではないかと、私は憂慮している。正気を取り戻せという声を少しでも上げていきたい。
突っ込みどころだらけのコラムであり、突っ込んでほしくて書いているのかと勘繰りたくなります
「他国民や他民族をその属性によって否定する議論が、いかに大きな災厄をもたらすか」と指摘するなら、韓国人による日本への偏見やヘイトを取り上げないのは失態であり、欠陥でしょう
「国際法を守れ」と言う安倍首相を、ナショナリズムを振りかざしていると切り捨てるのはトンチンカンな主張です。「国際法順守」という秩序の上に国と国の関係が成立するのであり、韓国に対して「国際法を守れ」と言うのがナショナリズムに毒された政治家の妄言なのでしょうか?
政治学や行政学を講じる大学教授でありながら、冷戦時代に締結された日韓既報条約は不平等条約だから順守する必要はない、と学生たちに教えているとしたら驚きです
現下の情勢を鑑みて日韓基本条約を改定する必要があるなら、韓国はあらてめて新条約締結のための協議を日本に持ち掛けるべきであり、一方的に条約を骨抜きにしたり無視したりするのは論外でしょう
国と国との約束を守らずして信頼関係など構築できません
歴史認識に相違があるにせよ、各種の条約や協定などを順守した上で国交が成立し、商取引が行われるのが現実です。歴史認識を共有することが国交成立の必須条件ではありませんし、商取引の原則ではないのです
いったい山口二郎は学生たちに何を教えているのやら
正気を取り戻せ、と山口二郎に言いたくなります
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