吉本興業社長会見が火に油 コンプライアンス不在の無法
吉本興業の岡本昭彦社長と顧問弁護士が22日、記者会見を行いました
しかし、岡本社長自身の芸人に対するパワーハラスメントが問題視され、さらにそれを「冗談だった」とか「家族という感覚だった」などと言い繕う始末で、コンプライアンスとかガバナンスというものをまったく理解していない実態が暴露されています
記者会見がさらに批判を招く結果となり、何のために社長が会見したのか、経営能力や統治能力も併せて疑問視されています
カラテカ入江の闇営業問題発覚に端を発してから、社長の記者会見まで十分な準備期間があったにもかかわらず、会見のための想定問答集を用意するなど備えてきた感じがまったくありません
何の準備もせず、「記者の質問なんか、オレが一発で黙らせてやるよ」と慢心し、会見に臨んだ感がありありです
以下、産経新聞の社説を引用します
何か勘違いしているのではないか。必要なのは涙や温情ではない。反社会的勢力との関係を断ち切れなかった芸人と吉本興業の、真剣な反省である。反社との関係を完全に絶つことである。
事態をさらに悪化させているのは、芸人の虚偽報告を会社が隠蔽(いんぺい)しようとしたことである。不祥事の中身以上に、虚偽や隠蔽を疑われることが致命傷となりかねないことが分かっていない。
芸人が反社の会合に参加し金銭を受け取っていた問題で、吉本興業の岡本昭彦社長が謝罪した。涙ながらの会見で芸人に出していた処分を撤回し会長、社長を1年間、50%の減俸とするとした。
これに先立ち、契約解消や謹慎処分となっていた宮迫博之、田村亮の両人が泣きながら虚偽の説明を謝罪し、会社の隠蔽の指示を訴えていた。謝罪会見を行うことを会社に申し入れたところ、「(会見したら)全員クビにする」と社長に止められたのだという。
芸人が反社から金銭を受け取ること自体、言語道断である。金銭の授受はなかったという当初の虚偽について報告を受けながら、公表を止めた会社側の責任はさらに大きい。涙の直訴を受けて処分を取り消す立場にはない。
「全員クビ」などの発言は悪質なパワーハラスメントに当たるはずだが、社長は発言を認めたうえで「冗談」「身内感覚」などと釈明した。そうした旧態依然の体質が、結果として反社を近づけているのではないか。古い体質のまま業界特有の温情に走るなら、時代錯誤以外の何物でもない。
一連の反社との関係について、吉本と所属タレントの間に専属契約書がないことが、会社を通じない闇営業の温床になっているとの指摘があった。処分された芸人も闇営業だった。
そうした指摘を受けても吉本側は、口頭での契約を変えるつもりはないとし、その理由は「家族のようなものだから」なのだと説明していた。およそ現代の会社組織の姿とはいえない。
体制が変わらなければ吉本を辞めると公言するタレントが出るなど、内外から吉本の姿勢への批判が噴出していた。万事、後手に回っての社長会見である。その結果がこれでは、反社との関係を断絶できるのか極めて疑わしい。芸人だけでなく会社も猛省し、ウミを出し切らなければならない。
会社が猛省する気もなく、膿を出し切る気もないのは明らかでしょう
コンプライアンスを重視するなら、所属するタレントと雇用契約者を交わすのが当然であり、それを頑なに拒んでいる理由が理解できません
いまどき、どこかの社会保険労務士事務所に依頼すれば雇用契約書のひな型くらいすぐに作ってくれます
「吉本は家族的経営をしているから雇用契約書はつくらない」との主張は通用しないのです
結論として社長が記者会見しても何も変わらないし、変えるつもりないと露呈したのであり、経営トップが「コンプライアンス」の意味も理解できないでいると世間に知らしめただけです
社長は宮迫博之との契約解除を撤回すると言明したものの、宮迫が応じるかは不明です。テレビ番組降板にともなう違約金を会社が支払うのか、宮迫個人が支払うのか、何も決まっていない以上吉本に留まるとは言えるはずないので
今回の騒動はまだ収まりそうにありません
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