ジョンベネ殺害事件　真犯人特定か: 夾竹桃日記

2019年01月12日

ジョンベネ殺害事件　真犯人特定か

もう２０年以上も前に起こったジョンベネ・ラムジー殺害事件で、新たな展開があったと報道されています。この未解決事件はアメリカだけでなく日本でも注目され、当時のテレビのワイドショーで連日、取り上げられていました

さらにその後も、未解決事件や猟奇殺人を扱う「特番」などでも繰り返し取り上げられ、中にはジョンベネの兄（当時９歳）こそが犯人だと決めつける扱いをした番組まであります

ところが昨年１２月になって、事件当時、被害者宅近くに住んでいた男が犯行をほのめかす手紙を書いた、として注目されていると報じられています

1996年12月にコロラド州ボルダーで起きた6歳の少女ジョンベネ・ラムジーの殺害事件で、新たな展開があった。児童ポルノ所持の罪で、現在コロラド州の刑務所に収監されているゲイリー・オリバ（54）が、友人への手紙の中でジョンベネを「誤って」殺害したと認めた、と英タブロイド紙デイリー・メールが報じた。

「デイリー・メールTV」が入手した手紙によると、性犯罪者として登録されているオリバは、「私はジョンベネのように誰かを愛したことはなかった。しかしジョンベネを脱がし、頭を割って、死なせてしまった」と書いている。

また別の手紙では、「ジョンベネは私を完全に変え、私の中の悪を消し去った。ジョンベネの美しい顔、輝くように美しい肌、女神のような素晴らしい体を一目見て、他の子どもたちを殺害した私が間違っていたことを悟った。しかしアクシデントによって、ジョンベネは死んだ。それは私の責任だ」と、書いている。

オリバの手紙は、かつての同級生のマイケル・バイルに送られていた。バイルは長年にわたってジョンベネ殺害事件へのオリバの関与を疑っていた。バイルは、収監中のオリバがジョンベネ殺害を自供することを願い、連絡を取り続けていた。取材に対して、オリバの自供がジョンベネ事件でオリバを起訴する証拠となる、と語っている。

手紙では、ジョンベネが殺害された夜になぜオリバがジョンベネの自宅にいたか説明していない。しかしデイリー・メールの報道によれば、オリバは当時、現場から10ブロックの場所に住所があった。

地元ボルダーの警察は、すでにオリバの手紙を提示されたが、捜査の現状についてはまだコメントしていない。

オリバは、携帯電話に児童ポルノを所持していたとして2016年に逮捕され、数百点の画像にはジョンベネの写真も含まれていた。2020年に仮釈放されることになっている。

捜査当局は、ジョンベネが殺害された夜に男性容疑者（オリバもその1人）が、ジョンベネの自宅に侵入して殺害したと見ている。自宅で発見された11万8000ドルの身代金を要求する脅迫状の文字は、オリバの筆跡とは一致しなかった。しかし共犯者がいるのではないかという憶測は当時からあったと、デイリー・メールは報じている。

ジョンベネ殺害事件は、被害者が美少女コンテストで何度もグランプリを獲得し、全米有数のセレブ一家で発生したことから、世間の注目を集めてメディア報道が過熱した。これまで家族が真犯人として取り沙汰されたこともあったが、誰も被疑者としては起訴されていない。

(ニューズウィーク日本版の記事から引用）

手紙の中で殺害を告白した、というだけで何ら具体的な証拠はありません。犯人しか知りえない「秘密の暴露」があるわけでもなく、これだけでは起訴できないでしょう

過去にはアメリカのテレビ番組で「警察の捜査に何度も協力した霊能力者」が登場し、霊視した犯人の似顔絵を描いて、学校の教師が容疑者として浮上し、取り調べを受けた経緯もあります

しかし、これは番組関係者があらかじめ容疑者候補となる複数人の写真を見せた上で、霊能者が霊視したかのように似顔を描いた「仕込み」と推測されます

霊能者にすれば、霊視して結果を示さなければ商売にならないのであり、番組関係者も容疑者特定に至らなければ商売にならないのですから、両者の利害が一致した上での「仕込み」だったのでしょう

しかし、この教師は犯人ものとされる体液のDNAと型が一致せず、シロと判定されています

霊能者がどのような言い訳をしたのか、知りたいものです

また別のアメリカのテレビ番組では、ジョンベネの兄を容疑者だと特定する内容を流し、これを日本のテレビ番組も受け売りして流していました

９歳の兄が頭蓋骨が折れるほどの力で殴打できたとは思えません。両親が兄を庇って警察の取り調べを受けさせなかったことが真犯人である証拠とされますが、これも不可解です

兄のDNAを採取するのを両親が反対したとも言われてますが、両親からDNAを採取していたのであれば、ジョンベネのDNAと併せて兄のDNAの型を推測するのは十分可能であり、これをもって兄が真犯人と断定するのは大間違いです。当然、犯人のDNAと一致するはずもありません

地元ボルダーの警察は、ラムジー宅の地下室に部外者が入り込んだり、ジョンベネを地下室に誘い込むのは不可能と決めつけ、親族が犯人と断じて捜査をしていた節もあり、迷宮入りの原因を作ったと批判されています

こうした事件では警察署長がしばしばテレビに登場し、「我々は犯人につながる証拠を握っている」とか、「犯人を絞り込んでいる」などと自信たっぷりに発言するのが常です。そうしなければ、無能とそしられるからです

かくしてボルダー警察はその無能ぶりを示し、２０年が経過してしまったのです

ゲイリー・オリバのDNAの型が犯人のそれと一致するかどうか、結果はすぐにわかるはずですが、どうなのでしょうか？

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