東京五輪公式映画 河瀨直美監督起用

オリンピックが開催されるごとに「公式映画」が作成される慣行があり、東京オリンピックでは河瀨直美監督の起用が決まった、と報じられています
現状、「公式映画」には是枝裕和監督か、河瀨直美監督のどちらかが起用されるだろうと考えていただけに、想定内の結果です(大穴としては実写記録映画という従来に様式を打破する試みとして、さらに日本らしさを示す狙いとしてアニメーション監督の起用もありえるのではないか、と予想しましたが…)
歴史上初のアニメーションによるオリンピック公式映画という線は、さすがに組織委員会でも検討しなかったのでしょう。もちろん、製作期間が圧倒的に足りないわけで


2020年東京五輪・パラリンピック組織委員会は23日、東京五輪の公式映画監督に、世界各国の映画祭で多数の受賞歴を誇る河瀬直美氏(49)が就任したと発表した。河瀬氏は「『時間』を記録し、『永遠』となし得るドキュメンタリー映画の魅力を最大限にいかし、今大会の意義を世界に伝えたい」とのコメントを発表した。
五輪公式映画は1912年ストックホルム大会以降、大会ごとに製作されている。当初は記録性の強い作品が多かったが、テレビが普及した60年代以降は著名な映画監督らが手がけ、独自の視点が取り入れられるように。64年東京五輪では市川崑氏が総監督を務め、芸術性の高い演出で当時の記録となる1950万人の国内観客動員数を記録した。72年札幌五輪では篠田正浩氏、98年長野五輪では米国人のバド・グリーンスパン氏が監督を務めている。
河瀬氏は奈良県出身。97年にデビュー作「萌の朱雀」でカンヌ映画祭カメラドール(新人監督賞)を史上最年少で受賞したのをはじめ、2007年の「殯(もがり)の森」が同映画祭グランプリ(審査員特別大賞)を受賞するなど、一貫したリアリティーを追求した作品は世界中で高く評価されている。
(産経新聞の記事から引用)


オリンピックの公式記録映画として特筆すべきは、1964年東京大会を撮った市川崑監督の作品です。映画としての興行の桁外れで、小学校や中学校の体育館での上映も含め、最終的な観客は2350万人とされます(ちなみに宮崎駿監督作品の「千と千尋の神隠し」が国内興行として2350万人の観客動員を記録)
同時に、「記録映画なのか、芸術作品なのか」という論争も巻き起こし、さまざまな批判を浴びたものの、観衆の評判はすこぶる高く、上記の観客動員に結び付いた作品です
当初は黒澤明監督が起用されたものの降板となり、次いで今井正、今村昌平、渋谷実、新藤兼人ら日本を代表する監督に依頼したものの、結果として市川崑が総監督を引き受けるという経緯もありました
記録映画でありながら市川崑らが綿密な脚本を用意し、103台ものカメラを駆使して撮影するだけでなく、新たな撮影技法や表現方法を探求するという意欲的な試みがなされて
おり、映画人の意地とプライドが込められているといえます

東京オリンピック  予告

オリンピックの公式映画として記憶に残るのは1936年ベルリン大会を撮った、レニ・リーフェンシュタール監督の「オリンピア」や、1968年グルノーブル大会を撮った、クロード・ルルーシュ監督の「白い恋人たち」があります

映画「白い恋人たち」 13 Jours en France

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