今月２度目　オウム真理教幹部ら６人の死刑執行: 夾竹桃日記

2018年07月26日

今月２度目　オウム真理教幹部ら６人の死刑執行

今月７日に死刑が執行されたオウム真理教の麻原彰晃らに続き、残る６人の死刑が執行されたと報じられています

これで２００人近い逮捕者を出したオウム真理教事件の区切りがついて、捜査関係者などはほっとしているのかもしれません

現在も活動を続けるオウム真理教の後継団体が、拘置所に収監されている麻原彰晃らの奪還を企み、無差別テロ事件を起こすのではないか、と懸念されていました

一部のメディアは、「これでオウム真理教事件の真相解明は不可能になった」などと死刑執行を批判しています。しかし、首謀者である麻原彰晃が何も語らず黙秘を貫いた以上、誰が何をしたところで真相解明など不可能であり、残された記録、言動だけが事件のあらましを語るのみです

不満はあれど、その現実を受け入れるしかありません

松本・地下鉄両サリン事件などで計２９人の犠牲者を出した一連のオウム真理教事件をめぐり、岡崎（現姓・宮前）一明死刑囚（５７）＝名古屋拘置所＝ら６人の刑が執行されたことが２６日、関係者への取材で分かった。一連の事件での死刑囚は１３人で、元教祖の麻原彰晃元死刑囚＝本名・松本智津夫＝ら７人は７月６日に執行されている。今回の執行で有罪が確定した教団関係者１９０人全員が刑に服したことになり、日本社会を震撼させた未曾有の事件は四半世紀を経て終結した。

２６日に執行されたのは岡崎死刑囚のほか、横山真人（５４）＝名古屋拘置所▽林（現姓・小池）泰男（６０）＝仙台拘置支所▽豊田亨（５０）＝東京拘置所▽広瀬健一（５４）＝同▽端本悟（５１）＝同＝の各死刑囚。

１３人の死刑囚の確定順では、岡崎死刑囚が平成１７年で最も速く、横山、端本、林各死刑囚が３～５番目、豊田、広瀬両死刑囚が７、８番目。

法務省が執行を公表するようになった１０年１１月以降、１カ月の間で２回の執行は初めて。これは共犯者の執行を拘置所内で知った死刑囚の精神状態を考慮しての措置とみられる。

確定判決によると、教団は（１）元年１１月、教団に反対の立場を取っていた坂本堤弁護士＝当時（３３）＝ら家族３人を横浜市の自宅で殺害（坂本弁護士一家殺害事件）（２）６年６月、長野県松本市でサリンを散布し７人を殺害（松本サリン事件）（３）７年３月、東京都心を走る３路線５方面の地下鉄でサリンをまき１２人を殺害（地下鉄サリン事件）－などの凶悪事件を次々に起こした。

事件は麻原元死刑囚が主導。救済の名の下に麻原元死刑囚が日本国を支配しようという妄想の果ての犯行だった。岡崎死刑囚ら６人はこの３事件のいずれかに関与。松本サリン事件と地下鉄サリン事件では、後に被害者１人ずつ死亡し、一連の事件での死者は２９人に上っている。

（産経新聞の記事から引用）

公共の交通機関の中で猛毒のサリンを使い、無差別殺人を敢行するという凶悪なテロ事件に対し、これを捜査して実行犯を検挙し、死刑判決を下して執行したのは法治国家として当然の行動です

いまだ、オウム真理教の教義を継承する団体が幾つも残存しているのは問題ですが、公安の監視下で信者が爆発的に拡大する可能性はなく、今後も動向を注視するしかないのでしょう

麻原彰晃の刑死により、後継団体の求心力が低下するのを期待するのですが、どうなるやら（麻原に代替するカリスマが登場しない限り、やがては教団離れが起きると予想します）

オウム真理教では出家した信者が行方不明のままになっているケースがあり、教団内で粛清され（殺害され）、遺棄されたものと推測されています

しかし、個々の行方不明者が殺害されらのかどうか、を警察が念入りに捜査はしておらず（地下鉄サリン事件など立件が最優先）、有耶無耶のままです

教祖と教団幹部の死刑執行でオウム真理教の呪縛が解ければ、行方不明者の粛清について口を開く元信者が出てくるのではないか、と期待します

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