富山交番襲撃犯 2人を殺害し逮捕
毎日、さまざまな事件が起きます。昨日発生した、富山県で交番勤務の警察官を襲って拳銃を奪い、小学校に乱入した元自衛官島津慧大(けいた)容疑者の事件を取り上げます
指摘するまでもなく、自衛隊は社会からドロップアウトしかけた若者を雇用する役割を果たしており、素行に多少問題があっても受け入れています。また、親族たちも自衛隊に入って厳しい規律の中で鍛えてもらった方が本人のため、と期待しているのも事実です
しかし、元々集団行動ができなかったり、他者との交流を苦手としている若者にとって自衛隊の勤務に適応するのは難しいのであり、そこから落伍する者が出るのはやむを得ないと言えます
AERAの記事から一部、引用します
富山・交番襲撃し警官ら2人殺害 21歳元自衛官は「中学時代、クラスで孤立し、家庭内暴力」
富山市久方町で26日、交番の警察官と小学校にいた警備員が殺された事件で、富山県警に逮捕された元自衛官の島津慧大(けいた)容疑者(21)の襲撃前後の足取りがわかった。
島津容疑者は、なぜ自宅のある富山県立山町から現場の交番を訪れたのか。事件当日、島津容疑者は富山市内のアルバイト先であるファストフード店で勤務していた。そこで店長と口論、喧嘩になり暴行し、店を飛び出した。
「店長と喧嘩して、殴って店から走り去ったのが昨日の午後2時前。直後に現場に向かって犯行に及んだ」(捜査関係者)
その際、家族にLINEで自分の所持品はすべて捨ててほしいと伝えたという。
そして、島津容疑者は事件のあった奥田交番に向かった。それまで、島津容疑者は数回、奥田交番を訪ねては道を聞くなどし、犠牲になった稲泉健一警部補(46)と面識があったという。
「島津容疑者は、交番裏口を激しく叩いて死亡した稲泉警部補にドアを開けさせた。稲泉警部補は顔見知りだったのでドアを開け、その隙をついてナイフで襲いかかったようだ」(前出の捜査関係者)
稲泉警部補は、全身を数十も刺されて死亡。
拳銃を奪った島津容疑者は、しばらく周辺をウロつき、小学校前で警備員の中村信一さん(68)を見つけた。その様子を見ていた近くの住民は本誌の取材にこう答えた。
「パンパンと音がして振り向いたら、白いシャツ姿の島津容疑者が拳銃を手にして2メートルくらい先の警備員に発砲。弾が命中し、膝から崩れるように警備員は倒れた。銃声は3、4回あったような気がする」
そして、島津容疑者は、奥田交番から100メートルほどの奥田小学校に侵入。そこに、警察官が2人が駆けつけて
「おまえ、何やっている。止まれ」などと大声で警察官が叫んでいた。
そして、また銃声がして、さらに5、6人の警察官が走ってきて島津容疑者に覆いかぶさって捕まえていた。白いシャツが血で真っ赤に染まっていた。
(以下、略)
省略した記事の部分では、島津容疑者が中学生になって家庭内暴力が頻発し、パトカーが駆け付ける事態になったことや、激高しやすい性格だったことなど触れています
高校へは進学せず、アルバイトなどした後、18歳で自衛隊に入ったとあるのですが、そこは本人の意志によるものであったのでしょう
しかし自衛隊に入ったものの、暴力沙汰を起こして退職し、最近になってファストフード店でアルバイトを始めた…のだとか
記事の中で、島津容疑者が交番に時々足を運び、道を尋ねるなどしたと書かれているところから、自衛菅や警察官に対する憧れを漠然と抱いていたと推測されます
しかし、それは公共への奉仕者としてではなく、武器を所持したカッコよさへの憧れであったのかもしれません
就労を促す親の気持ちは理解できるものの、まずは自身の怒りをコントロールする治療が必要であり、そうでなければ対人トラブルから暴力沙汰、退職を繰り返すだけであるのは彼の行動が証明しています
島津容疑者の粗暴さは劣等感の裏返しであり、仕事のミスを指摘されるとそれを受け入れられず、逆切れして暴力をふるう行動が定着してしまったと推測されます
心理療法や投薬によって怒りをコントロールする体験を積み重ねないと、どのような職に就いても長続きはしません
もっとも今回は2人を殺害しており、死刑が求刑されるのは確実なのですが(情状酌量の余地もない犯行ですし)
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