延岡学園バスケットボール部 審判を殴り怪我負わせる
スポーツの場における暴力行為は、先の日本大学アメリカンフットボール部の危険なタックルでも問題になったところです
被害を受けた関西学院大選手の側が、日大の監督やコーチを傷害罪で刑事告発した際には「スポーツの場での行為を刑事事件にするのはなじまない」との声も出ましたが、世論は概ね日大側の故意のラフプレー批判に傾き、日大の監督やコーチは辞任に追い込まれたました
さて、今度は高校のバスケットボールでの暴力行為です。大分の延岡学園の留学生選手が審判の判定を不服として殴りつけ、審判は口の中を10針縫う怪我を負いましたこれは明らかに傷害事件であり、刑事事件として処理すべきものです
しかし、審判側は被害届を出さない、と報じられており何とも釈然としません
全九州高校バスケットボール大会で留学生選手(15)が男性審判員を殴打した問題を受け、延岡学園高(宮崎県延岡市)の佐藤則夫校長(65)らが18日、同校で記者会見し「誠にゆゆしき事態。絶対にあってはならないことであり指導力不足で多くの方にご迷惑をお掛けした」と謝罪した。8月の全国高校総合体育大会(インターハイ)出場については「もう少し時間をいただきたい」とした。
男子バスケットボール部の川添裕司監督(50)は「全ては私の指導不足。力不足を痛感しています」と時折、目を潤ませた。「選手が動揺している」として23、24日の天皇杯・皇后杯の県予選は辞退するという。
日本語が十分に話せず「母国に帰りたい」
同校によると、留学生選手は2月にアフリカから来日し、4月に入学。5月下旬の県総体で活躍し優勝に貢献したが、日本語が十分に話せず「母国に帰りたい」などと話していたため、インターハイの後に一時帰国させる予定だったという。
(西日本新聞の記事から引用)
身長2メートルを超える大型選手として起用していたのでしょうが、日本語も理解できず学業の方もさっぱりだったのではないかと推測されます。つまり、バスケットボールの試合で利用するために受け入れ、便利に使っていただけではないのか、と
生活面、学業の面で延岡学園がきちんとフォローしていたのか、大いに疑問です
さらに、「インターハイ出場辞退」は決断できず、この先の競技団体の処分や世論を見て判断するという中途半端な姿勢にも首をかしげたくなります
ここはインターハイ出場辞退を公表し、部員を説得して理解させるのが高校としての在り方でしょう
試合に勝つことだけが高校スポーツの目的ではありません
別の報道によれば、長崎県警大村署が延岡学園の留学生選手と監督を任意で事情聴取しており、同署によると選手は審判員に謝罪したのだとか。その際、審判員は「これからもバスケットボールを続けてほしい」との言葉を掛け、被害届は出さない方針を明かした、と伝えられています。しかし、この審判員の個人的な思いはともなく、美談として扱うのは違和感ありありです
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