新潟県知事選挙 誹謗中傷合戦の末
地方の知事選挙が注目を集める機会はそうそうないものではすが、新潟県知事選挙は援助交際疑惑で辞任した米山隆一前知事の後釜を決めるだけでなく、打倒安倍内閣を叫ぶ野党が結集した総力戦としてメディアが大々的取り上げました
結果として、自民党系が推薦した元海上保安庁次長の花角英世氏(60)が初当選して、野党5党が推薦した池田千賀子候補は4万票差で届きませんでした
池田候補の応援には、香山リカ、山口二郎、有田芳生、菅直人、枝野幸男、辻元清美、福島瑞穂、蓮舫、又市征治、江田憲司、岡田克也、森ゆうこ、小沢一郎、志位和夫、 玉木雄一郎、古賀茂明、佐高信、金子勝、奥田愛基といった面々が駆け付け安倍内閣打倒を叫んでいます
しかし、新潟県民の心を動かすには足りなかったようです
選挙戦の中では、互いの陣営が風説を流して相手候補を貶める作戦も執られたようであり、特に池田千賀子候補が「拉致問題は北朝鮮の創作だ」とする論文を1997年に発表していたとのデマが流れ、少なからぬ影響を与えたと書くメディアもあります
「拉致問題は創作」発言、不倫問題……新潟県知事選で池田候補のデマを流した者は公職選挙法違反!?
世界最大級の東京電力「柏崎刈羽原子力発電所」の再稼動はもちろん、安倍政権の命運も左右すると見られている「新潟県知事選」(6月10日投開票)が、デマ情報が飛び交う何でもありの選挙戦となっている。
6月8日18時半の新潟駅前での「池田ちかこ×市民大街宣」では、元経産官僚の古賀茂明氏や慶應義塾大学名誉教授・金子勝氏らがスピーチする中、元拉致被害者家族会事務局長で元東電社員の蓮池透氏が柏崎刈羽原発を再稼動すべきではないと訴えた後、こんな告発もした。
「たぶん向こうの陣営を応援する人だと思うのですが、とんでもないデマ、フェイクを流しているのです。池田千賀子さんは『拉致問題は北朝鮮の創作だ』と言っていたと。そんなバカなこと、誰が言うのですか。地元ですよ、池田さんは。旦那さんはうちの弟と同級生ですよ。そんなふざけたことを言うわけがないんです。これはもう、法的にも問題だと私は思います」
ネット上では「池田ちかこ 新潟知事選候補『北朝鮮の拉致は創作された事件』(1997年の論文より)」といった情報がツイッターを中心に拡散。
しかし、その論文が掲載されていたという『月刊社会民主』1997年7月号には池田候補の名前すら登場しないし、これまでもそのような発言をしたことはない。蓮池氏が言う通り、虚偽(ウソ)の情報を流すことを禁じた「公職選挙法」に違反する可能性は十分にある。
(以下、略)
巧妙なでっち上げで、そうと検証もしないままツイッターなどで拡散する人たちがいたのでしょう
しかし、選挙となれば怪文書が飛び交うのは当たり前で、デマが流されたから選挙が無効になったり、再投票になったりはしません。選挙を取材したジャーナリストなら、誰もが知っているはずです
風説を流布した者が公職選挙法違反で逮捕されても、それが選挙責任者なら重大な問題ですが、おそらくは陣営と直接関係のない人物が仕掛けた体裁にしているはずです。記事を書いた記者は明らかに池田千賀子候補者寄りの立場であり、花角英世候補者陣営を批判したくてこの記事を書いたのでしょう
そもそも花角陣営は自民党本部と距離を置く方針を示しており、通常なら閣僚級が応援に入るところを、自粛する形になっています。人気の高い小泉進次郎議員も応援には入っていません
野党の党首クラスが相次いで応援に駆け付けた池田陣営とは逆であり、野党党首の影響力に限りがあるのを見せつけたとも言えます
選挙は終わったものの、両陣営の反目が簡単に解消するとは思えませんので、今後も怪文書が飛び交ったり、スキャンダルを暴露合戦が繰り広げられるのでしょう
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