いじめ自殺を隠蔽した中学 2年を経て保護者向け説明会
学校でのいじめによって自殺する小学生、中学生、高校生が絶えない現実を、社会はより重く受け止めるべきでしょう
そして学校や教育委員会によるいじめへの対応、加害者である生徒への刑罰法令の適用などなどには多くの問題があります
実際、いじめ行為をして被害者が自殺に追い込まれても、加害者が処罰されるケースは極めてまれです。学校関係ではいじめを犯罪として扱う対応はせず、あくまでも生徒の問題行動であり、教育指導の範疇と見なすからです。加えて、生徒を刑事告発するのは教育の放棄であり、教育者自ら己の無力さを示すとして忌避されます
ですが、被害者を自殺に追い込むような加害行為は明らかに犯罪であり、刑罰法令に照らして処罰を加える必要があるのは言うまでもありません
今日は茨城県取手市で、中学3年生だった中島菜保子さんが自殺した件で、2年半を経過した今になって、取手市教育委員会が保護者向け説明会を開いた、との報道を取り上げます
自殺に関して生徒に聞き取り調査を実施した取手市教育委員会は、「いじめの事実について確認されなかった」と、当時公表していました
茨城県取手市で2015年11月、市立中学3年の中島菜保子さん(当時15歳)がいじめを苦にする書き込みを日記に残して自殺した問題で、市教育委員会は24日夜、同学年だった生徒の保護者会を同市役所藤代庁舎で開いた。
保護者会は、県の第三者調査委員会が元生徒らから聞き取るのを受け、市教委が当初自殺を隠して調査し、「いじめはなかった」と結論付けた不適切な対応を謝罪する目的。冒頭を除き報道陣には非公開だった。
菜保子さんの両親のほか、当時同学年だった元生徒や保護者ら約130人が参加。市教委側は矢作進教育長のほか、当時の校長や教頭らが出席。しかし、担任だった女性教諭は体調不良を理由に欠席し、両親が「なぜ来ないのか」と詰め寄り、理由の説明などで会議の開始は予定より遅れた。
この問題では、市教委と学校が自殺直後、「受験への配慮」を理由に、自殺を隠して「突然死」と生徒たちに説明。16年3月、卒業式の2日前になって保護者会を開き、「いじめはなかった」と説明していた。
(毎日新聞の記事から引用)
上記の記事だけでは何があったのか判然としないため、中島さんに対する執拗ないじめの実態については、以下の記事を参照願います
いじめを認めない取手市教委を翻意させた両親の調査…中3女子生徒を追いつめた「陰湿」ないじめとは?
元担任であった教師佃香織(英語担当、剣道部顧問)は、体調不良を理由に今回の保護者会を欠席しており、被害者の両親が激高するのも分かります
この担任教師が欠席したのは単に学級内のいじめに気がつかなかったためではなく、担任自身がいじめに加担していたからだ、と指摘する声があります
そしていじめの主犯格は3人で、野澤雪子(県立竜ヶ崎南高校中退)、山野青空(県立伊奈高校2年)、大久保樹(県立藤代紫水高校2年)であると名指ししています
詳細は以下のサイトをご覧ください
取手の中島菜保子さんをいじめて自殺に追い込んだ担任・佃香織と主犯格の卒アルが晒される
教育委員会がいまさら保護者会を開いたところで、どうなるものでもありません
自らの誤りを認めるとしても遅きに失したのであり、信頼回復に繋がったりはしないと理解する必要があります
今回の教育委員会によるいじめ隠蔽は、世間を賑わせている近畿財務局決裁文書書き換えより、はるかに悪質な事案でしょう
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