前橋祈祷師による暴行死事件を考える 懲役12年求刑
自称祈祷師の女が幼児に対し、「悪魔祓い」と称して暴行を加え、死亡させた事件の裁判について報道されていますので、取り上げます
祈祷師、あるいは霊能者を自称していた北爪順子被告ですが、裁判では自身の霊能力について「気のようなもの」とぼかしており、宗教上の行為として「悪魔祓い」を実施したとは認めないものの、自分には特別なパワーがあると発言するなど、言を左右させています
これは「悪魔祓いで暴行を加えた」との起訴容疑で言質を取られないようにしつつ、自身の祈祷と称する行為が正当な職務であると装いたいからなのでしょう
前橋市で平成23年5月、当時1歳4カ月の城田麻雛弥(ますみ)ちゃんが「悪魔払い」などと称し暴行され死亡した事件で、傷害致死の罪に問われた中島順聖(せいしょう)こと無職の北爪順子被告(64)=同市駒形町=の裁判員裁判の論告求刑公判が2日、前橋地裁(鈴木秀行裁判長)で開かれた。検察側は「被害者の母の信仰心に付け込んでおり、刑事責任は重い」と述べ、懲役12年を求刑した。
検察側は論告で、「北爪被告が(麻雛弥ちゃんの)両脇辺りをつかみ、頭上まであげ、背中から床にたたきつけた」という母親の目撃証言が信用できるかという点について、各証拠により裏付けられ、「十分に信用できる」とした。
検察側が「最も重要」としたのは、麻雛弥ちゃんの鑑定を行った溝口史剛医師(前橋赤十字病院)の証言と母親の証言が一致した点。検察側は、母親が証言した被告の犯行について溝口医師は、死因となった傷害を負わせるのは「十分に可能」と指摘していると強調した。
その上で、「言うことを聞かないと悪いことが起きる」と母親の不安をあおり、「悪魔払い」などと称する暴行を1年弱にわたって繰り返していたとして「極めて悪質」と非難。
さらに、犯行は母親を支配していた状況で行われ、「事件の特殊性だ」と述べた。麻雛弥ちゃんに暴行を受ける落ち度はなく、1歳4カ月で命を絶たれた「結果は極めて重大」で、通常の虐待事案と比べ「刑事責任はさらに重い」と断じた。
一方、弁護側は最終弁論で「事件当時、現場にはいなかった。動機もない」として改めて無罪を主張。北爪被告の仕事には「パワー、封印、魔物」などが関係しているものの、「うさん臭いからといって、投げつけたことにはならない」と訴えた。母親の証言については、北爪被告の逮捕に至る以前、虐待の疑いをもたれていたことなどから、信用できず、「責任を転嫁しようとしているではないか」と述べた。
北爪被告は最終陳述で「私は本当にしてません。分かってください」と訴えた。判決は9日に言い渡される予定。
(産経新聞の記事から引用)
北爪被告の次女が法廷で証言に立ち、暴行を加えたとされる日時に現場に母親(順子被告)はいなかったと主張し、無罪であると訴えています
しかし、検察側は捜査段階で次女が現場に北爪被告がいたと認める供述をしていると反論しており、検事調書が証拠採用されています
もちろん北爪被告に悪魔祓いをするような霊能力などないのであり、城田麻雛弥ちゃんに「魔物が憑いている」と言って脅し、継続して自分のところへ通うよう仕向けたのはお金を得るためだったのでしょう
祈祷師ではなく詐欺師だったわけです
城田麻雛弥ちゃんの母親は北爪被告の次女の知人であり、妊娠中に流産の危険があった際、北爪被告の祈祷によって事なきを得たと思い込んで傾倒していったと、別の報道では指摘しています
さらに初公判では北爪被告が、城田麻雛弥ちゃんの父親の実家について、「盗賊の一族。実家に女児を上げてはいけない」と脅したのだ。それでも実家に麻雛弥ちゃんを連れて行った実母に、「(麻雛弥ちゃんは)悪魔の子だ」、「犯罪者になる」などと吹き込み、マインドコントロールをした等々、検察側が主張しています
よくもまあ、1歳ものこどもに繰り返し暴行を加えることができるものだと呆れます
検察の求刑は懲役12年ですが、その罪状や業欲を考慮すれば無期懲役が相当ではないのかと思ってしまいます
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