村本大輔沖縄で吠えるも無知さらす: 夾竹桃日記

2018年01月09日

村本大輔沖縄で吠えるも無知さらす

ニュース

反戦芸人を目指すつもりなのか、ウーマンラッシュアワーの村本大輔は沖縄で講演会を開き、自己の主張をまくし立てたようです

沖縄タイムスが記事にしているので紹介します

村本は、「無知こそ最強の道具だ」などとソクラテスみたいな発言をしているものの、発言の中身を吟味すれば無知に溺れ、思慮の浅い主張の羅列にすぎず、読むこちらの方が赤面するほどです

「朝まで生テレビ」で無知と言われたのがよほど悔しかったのか、無知を売り物にしようとの戦術なのでしょう（あるいは誰かにそう吹き込まれのか）

福井県の水産高校を中退し、「社会問題に関心はなかった」という村本さん。ニュース番組出演を機に新聞を読み始め、友人でジャーナリストの堀潤さんから沖縄の歴史を学んだ。

「沖縄戦で10代の少年が銃を持たされ、今も米軍基地の7割が集中する。それは理不尽。年末、安倍晋三首相は翁長雄志知事とは会わないが松本人志とは会ってる。ごっつ嫌な感じ。日本にとって沖縄は何なのか」

大みそかの討論番組「朝まで生テレビ」に出演した村本さんは憲法9条に絡み日本の「非武装中立」を主張。井上達夫・東京大学教授から「無知を恥じなさい」と叱責（しっせき）された。

「恥じたら人間どうしますか。隠す、知ったかぶりをする。人はいろんなページを持っているのに一つのページしか見ずに決めつける。知ったかぶりで『沖縄は』『原発は』と決めつける。いろんなページを見ないと物事は分からない。直接聞かないと分からない。無知こそ最強の道具だ」

「殺したくもないし、殺されたくもない。自衛隊員も一緒だと思う。『自衛隊員の命を懸ける』『沖縄に負担を掛けている』という自覚がなく『政治の話は重い』と言う人が多い。

47部屋のルームシェアで沖縄君の部屋だけ基地がいっぱい。僕の出身の福井県は原発でいっぱい。他の部屋の人間は見て見ぬふりで快適に暮らすバカどもだ」

3日の公演前に沖縄入りした村本さんはツイッターで呼び掛け、辺野古や高江で座り込む住民と直接会い話を聞いた。

「辺野古にはいろんな人がいる。東京から反安倍の人も来る。米兵に口汚くののしる人もいる。その男性は沖縄戦で米兵に家族を殺された。ネットでは怒鳴る映像だけ出て、その人の背景までは分からない。100人いたら100人の事情がある。後輩芸人やツイッター上には本当か分からない情報を簡単に信じるやつらがいる。レッテルとうそとデマを広げるより、現場に来て、見てみろ」

（以下、略）

どこから突っ込めばいいのか、と思うような発言が並んでいます

まず、沖縄復帰以降、政府は地方交付税交付金とは別枠で沖縄振興予算を組んでおり、多額の公金を沖縄に投じてきた経緯があります。その規模たるや、４０年間で１０兆円にもなります（ヒモ付き予算であり、沖縄の判断で使えるものではないにせよ）

しかし、沖縄の人たちも翁長雄志知事も、村本大輔も触れようとしません。米軍基地が集中し、負担を強いられていると言うばかりで

村本大輔は辺野古で酒を酌み交わす前に、よくよく調べてものを申すべきなのです

そして辺野古で酒を酌み交わしながら吹き込まれた話を鵜呑みにし、自分こそが真実を知ったと増長しているのですから、愚かしいにもほどがあります

４０年で１０兆円もの振興費が投じられたにも関わらず、恨み言を口にするのであれば、沖縄の自治能力こそ問われてしかるべきでは？

沖縄の自治能力とは即ち、沖縄に住む人たちの資質、信条、知性等々の問題です

日本は良くも悪くも東京一極集中であり、東京圏の繁栄を支えるため地方が収奪される構造にあります

大電力消費地である東京に原子力発電所は作らず、福島や新潟に建設しているのも、その例です

しかし、だからと言って甘んじる必要はないのであり、福井県は原発を受け入れず別の生き方を選ぶ途もありました。が、選挙で選んだ県議会議員や知事が原発受け入れを決めたのなら議会制民主主義の結果です

最初から米軍基地が置かれた沖縄と、知事や議会が原子力発電所を受け入れた福井とでは事情が異なるのであり、なぜ村本はこれを一緒にするのでしょうか？