フランス人の好きな日本アニメ１位「聖闘士星矢」: 夾竹桃日記

2018年01月05日

フランス人の好きな日本アニメ１位「聖闘士星矢」

ニュース アニメーション

海外で日本のアニメが人気、との話題は珍しくもありません。当ブログでもこれまで何度も取り上げてきました

単に「人気」というだけでは物足りませんので、その作品がウケる背景などもできるだけ読み解きたいと思っています

さて、先日は中国メディアの「日本のアニメはパターン化されており、革新性がない」との指摘を当ブログで紹介しました。何をどう語ろうと自由ですが、劣化コピーしかできない中国には言われたくないものです

アニメの様々なジャンル、魔法少女物や学園ラブコメ、スポ根物、ダークーヒーロー系、巨大ロボット物など、さまざまな型を切り拓いてきたのが日本のアニメであり、中国アニメは単なる後追い、物真似の域を出ません

今回は視点をちょっと変え、フランスで人気を得たアニメ作品について言及します

フランスでテレビ放送された日本アニメの中から、特に人気のあった５作品を紹介するブログを参考にさせてもらいます

フランスで流行した大人気の日本アニメTOP5(前編)

http://ja.myecom.net/french/blog/2014/061609/

フランスで流行した大人気の日本アニメTOP5(後編)

http://ja.myecom.net/french/blog/2014/061615/

上記のブログの中で取り上げられているな「クラブドロテ Club Dorothée」は、日本のアニメを複数放映し、その間にアニメソングを歌うショーを交える構成でした。そして人気が高まるにつれ、午前と午後を丸っと日本アニメを放映するようになり、こどもたちをテレビの前に釘付けにする社会現象を起こし、同時にさまざまな批判も招く事態になったのです

さて、人気作品５選の背景に触れましょう

「シティ・ハンター」はフランスで「ニッキー・ラーソン」のタイトルで放映され、そのクールだけどスケベなところがフランス人男性らしい、と共感を呼んだのでしょう

Nicky Larson city Hunter saison1 episode 4

ヨーロッパが舞台だけに「小公女セーラ」が人気を博したのは理解できますが、アニメは原作を大胆に翻案し、ほぼ別の作品と言えるほど大幅な修正を加えています

結果としてはその修正が功を奏し、フランスでは多くの少年少女はハラハラ、ドキドキしつつ毎週、テレビの前で展開を見つめていたのでしょう（原作を読んだ経験はあっても、アニメはまったく違う展開なので予想できなかったため）

「キャプテン翼」は「オリーブとトム」のタイトルで放映され、しかも数年ごとに繰り返し再放送されているのですから、人気は圧倒的だったのでしょう。スポ根ものながら、１人１人の登場人物の内面まで丁寧に描く日本の手法が、こどもたちには新鮮であり、だからこそ感情移入できたのではないでしょうか？

「聖闘士星矢」は「星座の騎士」のタイトルで放映され、ギリシア神話をベースとしつつ、個性的なイケメン男子が次々と登場して女子のハートを鷲掴みしたと言えます

決してＢＬ展開ではないのですが…

Les chevaliers du zodiaque

ちなみにアメリカでも「聖闘士星矢」は放映されたのですが、戦闘シーン（流血のある場面）は大幅に変更されており、毒にも薬にもならない凡庸なアニメになってしまい人気は得られませんでした

しかし、話は逸れますが、かつての世界名作劇場のようなアニメを現在、作れないのはとても残念な気がします

まだまだ世界には優れた児童文学作品があるのに。中国や韓国はどうして取り組まないのでしょうか？

日本のアニメがパターン化していると批判する前に、中国の制作会社が手掛ければよいのに

（関連記事）

実写「聖闘士星矢」爆死　東映は大打撃
https://03pqxmmz.seesaa.net/article/500383692.html
ハリウッド版「聖闘士星矢」大コケ
https://03pqxmmz.seesaa.net/article/499243070.html
「聖闘士星矢」劇場版が中国で大人気

https://03pqxmmz.seesaa.net/article/201603article_5.html

K-POPの次はK-アニメーション

https://03pqxmmz.seesaa.net/article/201805article_4.html

アニメ「ベルサイユのバラ」オープニングを絶賛するフランス人

https://03pqxmmz.seesaa.net/article/201108article_8.html

中国メディア　「キャプテン翼」から見る日本のスポーツ文化

https://03pqxmmz.seesaa.net/article/201208article_14.html

フランス・東映アニメ合作　アホ毛の変身美少女アニメ「Ladybug」

https://03pqxmmz.seesaa.net/article/201312article_24.html

ドイツ版「セーラームーン」ＯＰ曲はテクノ風

https://03pqxmmz.seesaa.net/article/201108article_19.html

ドイツの吸血鬼アニメはちょっと違う表現主義