中国アニメ「西遊記」来年日本公開 早くも大コケの予感
中国で劇場公開され、記録的なヒット作となった「西遊記 ヒーロー・イズ・バック」が来年1月に日本で上映されると報じられています
仕掛けるのはあのEXILEの事務所であるLDH…とくれば、もうコケる予感しかしません
LDHが設立した映画レーベルHIGH BROW CINEMAが配給元になるそうで、なぜこんな収益の見込めない作品に入れ上げるのか疑問です
しかも日本語版監修を宮崎吾郎が担当、となれば「ゲド戦記」の二の舞いかと思ってしまうおまけつきです
192億円ヒットの中国発3DCGアニメ『西遊記 ヒーロー・イズ・バック』が日本公開へ LDHのレーベル・HIGH BROW CINEMAが配給
中国発のアニメーション映画『西遊記之大聖帰来』(原題)が『西遊記 ヒーロー・イズ・バック』として2018年1月13日(土)から全国公開されることが決定した。
『西遊記 ヒーロー・イズ・バック』は日本でも知られる中国の伝奇小説『西遊記』を新たなスタイルで描く3DCGアニメーション映画。妖怪に脅かされている中国・長安の町を舞台に、長年の封印が解けたものの、力を失い自信喪失した孫悟空が、孤児の少年リュウアーとともに、子供を連れ去る妖怪に立ち向かう姿を描く。
メガホンをとったのは、田暁鵬(ティエン・シャオポン)。23年に及ぶアニメ制作の経験を有するものの長編監督の経験はなく、同作で初めてのメガホンをとることになった。
しかし、同作は2015年に中国で公開されるやいなや、中国国産アニメとして歴代1位の興行収入(約192億円)をたたき出す大ヒットを記録している。
また、日本公開にあたり、『ゲド戦記』や『コクリコ坂から』などのスタジオジブリ作品を手掛け、『山賊の娘ローニャ』で国際エミー賞のアニメーション部門の最優秀賞を受賞した宮崎吾朗氏が日本語吹替版の制作監修を務めることが決定。
宮崎氏の起用は、田監督直々の依頼とのこと。また、同作の日本配給は、アニメや洋画といった様々なジャンルに挑戦するLDHのレーベル・HIGH BROW CINEMAが担う。
原題「西遊記之大聖帰来」は当ブログでも取り上げたように、従来の中国アニメとはまったく別次元の作品で、完全無欠のヒーローとして孫悟空を描くのではなく、陰影に富んだ悟空を描き出して成功した作品です
中国のアニメもドラマもヒーローは最初からヒーローであり、悪役は最初から最後まで悪役と決まっています。そうでないと観客は受け入れないくらい、固着した観念が染みついているのです
ところがこうした観念をひっくり返したのが日本のアニメです。「ドラゴンボール」のように悪役として登場したベジータやピッコロが次々と仲間に加わり、ヒーロー(悟空)ととも活躍する…こうした展開が物語に幅と深みを与え、面白さを倍増させるのですから、中国の視聴者に大きな衝撃を与えたのです
この「西遊記之大聖帰来」の前後1年間に、中国では西遊記を題材にしたアニメが30本も作られたそうですが、それら作品とは一線を画した存在として「西遊記之大聖帰来」が大ヒットしました
と、ここまでは作品の価値を認め、称賛します
中国アニメとしては近年稀に見る成功作品でしょう
【オフィシャル】西遊記之大聖帰来(西遊記 ヒーロー・イズ・バック) 予告編
しかし、この作品を映画館まで見に行くかと問われれば「否」です
自分だけでなく、多くの日本のアニメファンも同じでしょう。見る理由が見当たらない以上、誰も見に行かないわけで
ファミリー層にアピールできるとも思えませんし(正月映画として同じ時期に公開予定の「妖怪ウォッチ シャドウサイド 鬼王の復活」に行くでしょう)
さて、LDHといえばEXILEファミリー総出演の映画「HiGH&LOW THE MOVIE」で黒歴史を作ったところです。今回の「西遊記」も投資対象としては疑問がつくだけに、映画は鬼門となるかもしれません
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