「ウェブ漫画の元祖は韓国」であり「文化強国」だと主張
韓国の漫画が一時期、日本において紙媒体で出版されたりもしました。しかし、売り上げは伸びず、今度はインターネット配信による「ウェブ漫画」へとシフトした件は以前に取り上げました
日本でもインターネット配信が普及しつつありますが、それでも単行本で購入して読むという習慣が急速に廃れるとは思えません(気に入った作品を何度も読み返し味わうのが日本の漫画文化ですから)
さて、海の向こう韓国では、「ウェブ漫画の元祖は韓国であり、韓流文化を広く海外へ売り込むべきだ」との主張が展開されています
相変わらず韓流を輸出して大儲け、との発想から抜け出せないのも滑稽ですが、まずはその言い分をご覧ください。レコードチャイナの配信記事を引用します
2017年8月21日、韓国漫画映像振興院の第5代理事長にこのほど就任した漫画家金童話(キム・ドンファ)氏(67)が韓国・マネートゥデイのインタビューに応え、これまで固辞してきた理事長職を受けた理由について「今が韓国漫画界において最も重要な時期と判断したため」と語った。
韓国コンテンツ振興院などによると、韓国の漫画産業の規模は昨年約9000億ウォン(約860億円)に達した。特にデジタル漫画市場の成長は年平均8.6%の伸びと著しく、2011年から6年間で約2倍となっている。昨年基準では、漫画読者のうちオンラインを利用する人の割合は75%を超えた。
金氏が「韓国漫画界の重要な時期」と語るのは、オンラインで楽しむ韓国ならではのウェブ漫画「ウェブトゥーン」がここまで成長した今こそ、海外進出のチャンスとみているためだ。
ウェブトゥーンとは、「web」の語に漫画を意味する英語「cartoon」を合わせた造語で、辞典に正式登録された例はないものの、今では海外ファンの間でも「ウェブトゥーン=韓国のネット連載漫画」として通用するという。
日本の「アニメ」が海外でも「アニメ」と呼ばれるのと同様だそうだ。韓国のウェブトゥーンの歴史は1990年代後半に始まり、2003年にはポータルサイトでの漫画専門サービスが開始され本格的な発展の時代に突入、その後も漫画の専門サイトが複数オープンしている。
金氏は「出版界の漫画は米国を見て日本が学び、日本を見てわれわれが学んだが、ウェブトゥーンはわれわれが世界で最初に行ったものだ」と説明、「作家をどこにどのように所属させるべきか、どのような待遇を備えるべきか基準がまったくない状況で始めた」経験があるからこそ、「うまくすればウェブトゥーンだけでなく、関連システムまで海外に輸出することができる」と指摘する。
振興院では昨年に続いて、今年もウェブトゥーンのグローバル進出に最も多い事業費を投じる。韓国国際漫画マーケット(KICOM)を通じて海外バイヤーと企業間の連携を進めるなど、ウェブトゥーンを海外に進出する「韓流」文化の一つに押し上げる計画だ。
このインタビューに、韓国のネットユーザーからは「きちんと発展さえすれば、ものすごい文化コンテンツになる可能性がある」「ウェブトゥーン韓流をきっと実現してほしい」「韓国はやっぱり文化強国だ。映画もドラマも音楽も、そしてウェブトゥーンも」など前向きな声が多く寄せられている。
(以下、略)
韓国や中国のメディアの特徴ですが、海外へ売り込むに値する優れたコンテンツがあるのか、作品の名前はまったく登場しません
単に翻訳して売り込めば成功間違いなし、と楽観視している節さえあります
背景には、日本の漫画が翻訳されて諸外国でウケているのだから、韓国の作品も売れるに違いない、との盲信があるため、と思われます
あるいは韓国ドラマが海外での人気を得たのだから、同じように売れるものと考えたいのでしょう
が、いくら翻訳しても個々の作品に魅力がなければ見向きもされないであり、それが理解できていないのは致命的です
ウェブ配信されている韓国の漫画には以下のようなものがあります
韓国ウェブ漫画「Webtoon(ウェブトゥーン)」おすすめ6作品
まあ、予想通りの魅力に欠ける作品が並んでいます。たとえ無料でも時間がもったいないので読む気にはなれません
これらを翻訳すれば売れる、と確信する彼らの価値観は相当ズレていると言うしかないでしょう
ちなみの呼称は「デジタル・マンファ」とか「K-Comic」と、変わりまくっています
呼称を統一しないと定着させずらいと思うのですが
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