連続企業爆破の大道寺将司死刑囚が拘置所で病死: 夾竹桃日記

2017年05月25日

連続企業爆破の大道寺将司死刑囚が拘置所で病死

事件を考える ニュース

国会ではテロ準備罪が衆議院を通過したところです。しかし、イギリスではコンサート会場を狙った爆弾テロがあり、１０代のこどもたちが多数刺傷する事態が発生しています

テロという現実的な脅威に対し、日本の対応はあまりに遅く、なおかつ杜撰ではないかと懸念します

それでも一部の野党とメディアは、一般市民がある日突然テロリストとして逮捕され処罰を受けるがごとく騒ぎ立て、法案成立阻止を訴え続けている始末です

彼らはテロリストに味方し、日本で大規模なテロを誘発したがっているようにさえ映ります

さて、前振りはここまでにして、今回は１９７０年代に大手企業を狙った爆弾テロで暴れまくった極左グループのメンバー、大道寺将司死刑囚が東京拘置所内で病死したニュースを取り上げます

法務省は２４日、１９７０年代の連続企業爆破事件で殺人罪などに問われ、８７年に死刑が確定した大道寺将司死刑囚（６８）が同日午前、多発性骨髄腫のため、東京拘置所で死亡したと発表した。

２０１０年にがんと診断され、拘置所内で治療を受けていた。

確定判決などによると、「東アジア反日武装戦線」の「狼」グループに属していた大道寺死刑囚は、メンバーの益永（旧姓・片岡）利明死刑囚（６８）らと共謀し、三菱重工ビルなど大手企業を狙った爆破事件を相次いで起こした。１

９７４年８月中旬には、天皇特別列車を爆破しようと東京都北区の荒川鉄橋に手製爆弾を仕掛けようとするなどした。

一連の事件では、「狼」などのメンバー計８人が逮捕されたが、うち３人は日本赤軍が起こしたクアラルンプール事件（７５年）とダッカ事件（７７年）の「超法規的措置」などで釈放され、国外に逃亡。３人のうち１人は９５年にルーマニアで拘束され、２００４年に懲役２０年の有罪が確定したが、佐々木規夫（６８）と大道寺あや子（６８）の両被告は現在も国際手配されている。

大道寺死刑囚は最高裁で死刑が確定した後も、殺意を否定して再審請求を続ける一方、獄中で俳句を作り、句集を出版していた。

三菱重工ビル事件で妹のとし子さん（当時２３歳）を亡くした松田将希さん（７０）は「事件から４０年以上たつが、妹のことを忘れた日は一日もない。

早く刑を執行してほしかったが、時間をかけ過ぎた」と複雑な心境を吐露した。

大道寺死刑囚の親族女性（５９）によると、大道寺死刑囚は最近、体調が悪化。今月１５日の面会では、布団に横になり、呼びかけにも反応がなかったという。

連続企業爆破事件の捜査に携わった元検事総長の松尾邦弘弁護士（７４）は「遺族の心情を考えると、病死という結末は残念だ。共犯者が逃亡中で、刑の執行に慎重にならざるをえなかったのだろう」と語った。

（読売新聞の記事から引用）

大道寺将司の死刑を執行してしまうと、後に佐々木規夫や大道寺あや子を捕まえた際の裁判に支障をきたす、との理由で執行を見送ってきたと説明されているものの、納得できるものではありません

記事に書かれているダッカ人質事件で日本政府は赤軍の要求に屈し、３人を釈放し、世界から非難を浴びました

テロリストとの取引、妥協が必要なケースも皆無ではないものの、「人命は地球より重い」と口にしてテロリストを保釈するのはその場しのぎの、場当たり的な対応でしょう

大道寺将司の死刑を執行し、テロに対抗する姿勢を世界に示す必要があったのではないか、と自分は考えます

いかに法律を制定しても、運用面でブレてしまったのでは元も子もありません

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