ポテトチップスで日米貿易摩擦?

昨年、北海道での大雨の影響でジャガイモの収穫量が激減し、それがポテトチップスの生産中止に結び付いているニュースに絡む話題です
最大手カルビーは北海道産のじゃがいもを主原料として調達してきたことが仇となり、じゃがいもの入手困難のため生産を抑制せざるを得ない状況に追い込まれています
湖池屋は北海道以外の国内産地のじゃがいも調達に乗り出す構えです
しかし、海の向こうのアメリカからは日本政府がじゃがいもの害虫を理由に生じゃがいもの輸入を規制しているのは、非関税障壁に該当すると批判が寄せられており、看過できません
農水省の本音とすれば、国内の生産農家を保護するためじゃがいもの輸入を厳しく抑制したいのでしょう
こうしたじゃがいもをめぐる日米間の思惑について、ダイヤモンドオンラインが記事を掲載していますので、紹介します


カルビーが叫ぶ「ポテチの危機」に見え隠れする米国の影
(前略)
もちろん、カルビーは生ジャガイモを用いたポテトチップス市場のシェア7割を占める最大手。コイケヤや山芳製菓と比較すると、製造している量もケタ違いに多く、ラインナップの種類も多いので、原料不足のインパクトも他社よりも大きくなる、というのはよく分かる。
しかし、昨年夏の日照不足と、秋の台風被害によって北海道の馬鈴薯農家のみなさんが深刻な打撃を受けた時点で、「北海道依存」のポテチメーカーならば当然、生産調整や他ルートでの調達などの対策をとってダメージを最小限にすることもできたはずだ。
事実、昨年11月の決算発表資料を見ると、「馬鈴しょ調達の状況」として被害が深刻なことを株主に説明し、さまざまな対策をとっているものの、それでも1万4000トンあまりが不足するという見通しを立てている。
では、その見通しを回避すべく対策を取ったのか。もちろん、内部では調達担当者など現場の方たちが涙ぐましい努力をしたに違いない。が、外部から見る限りでは、残念ながらその努力は伝わってこない。
(中略)
いわば、ジャガイモビジネスの酸いも甘いも知り尽くした「プロ集団」であるカルビーが、昨年から分かり切っていた「ジャガイモ不足」を、このタイミングで声高に叫ぶということに、なんともいえない違和感を覚えるともとに、もしやそこには別の「意図」があるのではないかと勘ぐってしまうのだ。
売上の5割をポテチが占めるカルビーが、「ジャガイモ不足でポテチがつくれません」と世に訴えたところで、株価的にもビジネス的にもなんの得もないじゃないかと思うかもしれないが、実はひとつだけメリットがある。
それは、「米国産ジャガイモ」の輸入拡大をスムーズにおこなえるということだ。
今回の「ポテチショック」でもちょいちょい触れられているが、コイケヤは国産にこだわって、九州の農家からの仕入れを検討していることに対して、カルビーも同様に他地域からの入荷をおこなうとともに、「輸入ジャガイモ」という選択肢も持っている。事実、台風後の昨年11月の決算資料にも、調達対策として、「輸入馬鈴しょ量の増加」という文言がある。
(後略)


長文の記事なので、全文を読みたい方は上記のダイヤモンドオンラインへアクセス願います
陰謀論めいた話ですが、国内材料不足を口実にアメリカからのじゃがいも輸入拡大をカルビーは考えているのだろう、との見方を示した内容です
じゃがいもの害虫に問題があるなら、アメリカでポテトチップスに加工し輸入する手もあります。付加価値で考えるなら、生じゃがいもを輸出するより、アメリカ側の利益は大きいのですから
あるいは小売業者がアメリカやその他の国でポテトチップスを買い付け、輸入することも可能でしょう
もっとも、海外で販売されているポテトチップスが日本人の好みにあるかどうか、という問題が残ります
さて、ここでアメリカの貿易赤字額を参考までに挙げておきます
今年1~3月期のアメリカの貿易赤字は1772億ドル(約20兆円)です前年同期比で7.3%(120億ドル)拡大しています
中国がもっとも対米貿易黒字が大きく、788億5000万ドル、日本は173億8000万ドルの黒字、メキシコは167億4000万ドル、ドイツは145億7000万ドル、アイルランド107億3000万ドル、韓国は61億4000万ドルです
トランプ政権が中国や日本の対米貿易黒字が多すぎると問題視しているのですから、じゃがいも輸入規制も政治問題化する可能性があります
ここで農水省がじゃがいも輸入規制の正当性を声高に主張するのではなく、アメリカ産ポテトチップスの輸入拡大をアピールしてもらいたいものです

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