強盗強姦事件で懲役25年 その呆れる所業

性犯罪に対し厳罰を科す方向に日本の社会は動いています。一部にはこうした厳罰化を批判する声もあるわけですが、大勢を覆すには至らないでしょう
厳罰化を批判する側には「被害者にも落ち度はある」とか、「被害、被害と騒ぐが実は大した被害などではない」となどといった主張があります
あるいは交通事故のような、重度の外傷を与えたわけでもないのに、性犯罪だけに重罪を科すのは均衡を欠く、との主張もあります
ただ、「被害」を加害者の側から決めつけるような言い分は論外であり、世間一般も認めないでしょう
さて、京都地方裁判所で判決が出た強盗強姦事件で、懲役25年を科すケースがありましたので取り上げます
長文の記事なので、その一部のみ引用します。全文を読みたい方は下記のアドレスにアクセスしてください


最長17時間も強姦犯行…懲役25年レイプ魔の「悪魔の所業」
「被告人を懲役25年に処する」。4件の事件にからみ、強盗強姦や住居侵入などの罪に問われていたのは、大津市の無職、田中豊誠被告(51)。
田中被告が全件で「無罪」を主張したため、証人17人、審理期間30日間に及び、京都地裁の裁判員裁判としては過去最長となった裁判の判決が10月10日、言い渡された。
「犯行は卑劣で悪質」「被害者が受けた恐怖感、屈辱感の精神的苦痛は計り知れない」「刑事責任は極めて重く、相当長期の懲役刑をもって臨むべき」傍聴者でほぼ満席になった京都地裁の大法廷で、市川太志裁判長は田中被告を有罪とする判決理由を淡々と読み上げた。
弁護人は一貫して無罪を主張、自身は黙秘していた田中被告だったが、結果を予想していたのか、小太りの体で証言台に立ったまま特に驚いた様子も見せず「理由」に耳を傾けた。
判決によると、田中被告は平成22年7~10月にかけてマンション管理会社の関係者を装い、京都市内や京田辺市内に住む一人暮らしの女性宅(当時18~23歳)に侵入。女性4人の手をネクタイなどで縛り、目隠しした上で乱暴し、現金計約100万円を奪った。
検察側は冒頭陳述で、田中被告が高校を卒業後、コックとしてホテルやケーキ店に勤務し、20年ごろから自宅で菓子教室を開くなどして生計を立てていたが、犯行当時の22年夏ごろには無職で収入も途絶えていたと、指摘した。
■共通したのは残忍、狡猾な手口
そもそも4件の犯行が、同一犯によるものであることは、その残忍で狡猾な手口から明白だった。
男は、マンション管理会社の関係者を装って女性を油断させ、水道点検などを装っては簡単に部屋に入り込んでいた。そして必ず、流し台の下の配管の番号を確認させ、犯行に及んだ。
共通点はそれだけではない。4件の事件は、周到な計画性と犯行時間の長さ、被害者自身に証拠隠滅に当たらせ現金まで奪う卑劣さなど、多くの点で酷似していた。
証拠を残さないよう、マスクとゴム手袋姿で犯行に及び、自分と被害者の携帯電話のカメラで、それぞれ犯行の様子を撮影、脅しの材料に使った。証拠を残さないようにと考えたのか、自分のカメラではあえて不鮮明な写真しか残していなかったが、目隠しをした被害者にはシャッター音からすべて撮られたと思い込ませていた。
さらに、いずれの事件でも犯行後には、女性にシャワーを浴びさせた上、女性自身に服を洗濯させている。それだけにとどまらず、事前に用意した粘着テープ型の掃除用具で部屋の掃除をさせ、「証拠隠滅」まで強要していた。
そして女性の裸の写真をばらまくと脅し、わざわざコンビニや銀行で金をおろさせ、奪い去っていた。
(以下、略)


田中被告の犯行はあくまで立件できた4件(被害届がどれだけあったのかは分かりません)で起訴したものであり、他に余罪があるのかもしれません
被害届を出せないまま、沈黙せざるを得なかった被害者がいると思ってください
田中被告は裁判で黙秘を貫いたと書かれていますので、取り調べ段階でも積極的に供述などせず、余罪を追及されても「知らぬ、存ぜぬ」を通したものと推測されます
これだけの大それた犯行をしてのけても、弁護人を通して「無罪」を主張し続けたのですがら、反省の欠片もないのは明らかで、懲役25年の判決には大いに不満なのでしょう
被害者に目隠しをし、ゴム手袋をして犯行に及んだ田中被告ですから、証拠を残していないと自負し、たとえ逮捕されても起訴されても反論できるとの強い思い込みがあったのか…
それでも一審である京都地裁の公判で黙秘を決め込んだのは、一審で負けても控訴して高裁で逆転無罪を狙う計算があったのでしょうか?
裁判で黙秘をするのは被告人自身の判断であり、権利ですが、それで裁判を有利に運べるとは限りません。特に裁判員は被告人の態度に心証を悪くするはずであり、法廷戦術としては誤った選択です
思い起こすのは和歌山カレー事件で、林眞須美被告は一審の和歌山地方裁判所の公判で黙秘を続けました。しゃべれば自分が不利になる、と判断した結果だろうと考えます
逮捕直線までテレビ局の取材に応じ、夫である林健二とともに自分たちが事件に関係していないとペラペラしゃべりまくったのとは真逆の対応でした
しゃべるほどにボロが出る、と逮捕後に林眞須美被告なりに悟った結果なのかもしれません
さて、田中被告は懲役25年を言い渡されても納得などしないでしょうし、反省もしないと思われます。とことん裁判で争い続けるのでしょう。もちろん、被害者の人生を踏みにじったなどという自覚は微塵もなく
やがてどこかの市民団体が介入し、「田中さんは無罪だ。冤罪は許さない」と叫んで「田中さんを救う会」でも結成するのでしょうか?

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